＠初台 新国立劇場 小劇場(2009/4/10-26 15ステージ)
http://www.nntt.jac.go.jp/
全指定 A席4200円 B席3150円 Z席1500円
作：オーウェン・マカファーティー 翻訳：浦辺千鶴、小田島恒志
演出：田村孝裕[ONEOR8] 美術・衣裳：伊藤雅子 照明：中川隆一 音響：加藤温
演出助手：渡邊千穂 舞台監督：村岡晋 芸術監督：鵜山仁 主催：新国立劇場
協力：ブリティッシュ・カウンシル
出演：
平田満 ：ディン・ディン 65歳
柄本佑 ：ランドルフ 19歳
板尾創路：ソクラテス 39歳
阿南健治：ピッツィ 36歳
2009/4/25(土)雨 1:05-2:45PM(1'39) 前方上手 客席満員(350人)
客層：大人よりに老若男女幅広く。女性過半数。
客入れ：正面入口を開放、テーブル飲食でカフェ気分。入口すぐ脇に麗々しく
出演者サイン・タイル。世界のタイルも展示。終演後に30?名にサインプレ。もう
タイル三昧。カフェではギネスビール提供。アイルランドづくし。 パンフ B5
800円。あれこれ読み応え有り。台本？円。カーテンコール2回 1分。
同時代シリーズ・海外編第2弾。北アイルランドの作家作品を本邦初紹介。若くして
老成・ONEOR8の田村孝裕が演出、ベテランに若手投入の俳優陣など国立らしい試行
趣向にて。
舞台。斜におかれた建設中ビルの隣接する2部屋、シースルー。部屋中央にペール
缶、段ボールや道具類が集められ。客入れ時からコンクリ壁に2チームの職人が
せっせとタイル貼り。中央に階段、廊下。階下の廊下と壁、屋上に山と積まれた
タイルの箱あり。
お話。建設現場、タイル職人は黙々仕事と思いきや、家族、人生のことで結構
お喋り。今日が退職のおじさん、人生を考える男、生活苦労の奴、バイク大好きで
夢潰えずな若者。いつもの現場のはずが今日は異変。小金が入り用→退路横流しの
邪心が一方ならずして…。
会社人生、悲喜こもごもに、普遍な共感。事件起きず、世界との繋がりは薄く、
展開は地味。そこら、ごく日常的な身内話を、密室ルーティンワーク現場でする
会社生活なさまが、国を超えた親近感を感じさせ。時代の閉塞感や不安も重なって
人ごとならず。ならばこそ、小悪党な反逆が小気味よく、ひとしお悲しくて○。
アンサンブル快調、癖ものな個性粒立ち。超訳で調子に乗った台詞掛け合いが
愉快。この作家の他の作品を観てみたいねこ。
[月間一覧］