＠池袋 東京芸術劇場小ホール1(2009/11/6-15 12ステージ)
http://www.geigeki.jp/
全自由(整理番号付) 一般3500円 学生3000円 高校生以下1000円
作・演出：松井周 舞台美術：杉山 至+鴉屋 照明：松本大介（enjin-light）
音響：中村嘉宏、小宮聖子 衣装：小松陽佳留(une chrysantheme)
舞台監督：寅川英司＋鴉屋、山下翼 演出助手・サンプルWEB：牧内彰
ドラマターグ：野村政之 宣伝美術協力：京 宣伝写真：momoko japan
制作：三好佐智子、藤田晶久、三橋由佳 製作：サンプル・(有)quinada(キナダ)
共催：東京芸術劇場 （財団法人 東京歴史文化財団）
共同製作・主催：フェスティバル：トーキョー 助成：セゾン文化財団
出演：
古舘寛治 [サンプル･青年団] ：上の男 石橋志保 [中野成樹＋フランケンズ]：上の女
田中佑弥 [中野成樹＋フランケンズ]：男 深谷由梨香[柿喰う客] ：女 芝 博文 ：ビラ配り 辻美奈子 [サンプル･青年団] ：姉 古屋隆太 [サンプル･青年団] ：ホームレスドクター(HLD) 奥田洋平 [青年団] ：ネズミ 渡辺香奈 [青年団] ：動物 善積 元 ：ウサギ
山崎ルキノ[チェルフィッチュ] ：嫁 羽場睦子 ：姑
2009/11/10(火)曇 7:35-9:16PM(1'41)前方上手より 客席満員(180？人)
客層：20-30才代と中年層、おじさん結構、男女半々。
客入れ：30番以上のざっくり区分けで入場、開場時で30人ほど。小麦粉を使う場面が
あるので、アレルギーの人は後方席お願いの掲示あり。気を遣いすぎ。ひな壇に
椅子席10列。上方キャットウォークと床部も演技スペース、見渡せる箇所が○。
当日券は完売、キャンセル待ちがでた模様。 折り込みチラシそれなり、パンフ
A4 3ページ。挨拶、配役、スタッフ、プロフィール。次回公演。9月下旬＠都内。
物販。台本 A4 600円ほか。 カーテンコール1回。
予定不調和な、具合の悪い状況からドラマを紡ぐ、松井周最新作。
舞台。上中下の三層。劇場美術と言うより、都美術館のインステレーション然。
手前に広がる△の八百屋舞台。なんかキャンバス地っぽく。下手脇、上に手前に
上がる桟橋もキャンバス地。これら上方に鉄製のキャットウオーク。下層から柱が
一本貫かれ。演技は八百屋の下、八百屋と桟橋、キャット…の高低差で立体的に
行われ。
お話。裏と負な日常百景。飼い犬を共に弔う不仲の夫婦(上の男女)。ホームレスが
飼うミュージカル劇団では、人間だか動物がここぞと結束。リーダー格の動物はひた
すら劇団に燃え、ネズミは油断すると亡き姉に囚われている。そこに迷い込んだ犬の
名をもつ女はなんだか入団、自分なりの目標をもつ。その頃、白河夜船な男はビラ
配りと出会い、運命の女を捜す使命を受ける。時折現れる嫁は姑に首輪で終始つなが
れ、依存の関係にある。嫁は飼い犬を喪った夫の愛人である。
絵画的ですっとわかりやすい今回。言葉に寄らず、ありさまで判り、なんだか図像
めき。世界の裏にある、具合の悪い事柄を散りばめ、重層。卑属隷属、虐待、依存、
無為…。日常会話から始まり、犬人間化するなど、アバンギャルドに解体、再組立。
脱日常、脱自然体の意欲に溢れて、今時珍しい演劇となり、頼もしい。苦笑いしつつ
、飽かず楽しむねこ。
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