＠初台 新国立劇場小劇場(2010/6/3-20 18ステージ)
http://www.nntt.jac.go.jp/
全指定 A席5250円 B席3150円 Z席1500円
作：井上ひさし 演出：栗山民也 音楽：宇野誠一郎 音楽監督・編曲：久米大作
美術：石井強司 照明：服部基 音響：黒野尚 衣裳：前田文子
ヘアメイク：佐藤裕子 ステージング・振付：井手茂太[イデビアン・クルー]
歌唱指導：伊藤和美[時々自動] 方言指導：萩生田千津子 演出助手：北則昭
舞台監督：増田裕幸 芸術監督：栗山民也 主催：新国立劇場
出演：
初演 今回 2006/6/28-7/23 2010/6/3-20 25ステージ 18ステージ 2時間7分 2時間11分 休憩なし 休憩1回 三宅徳次(41) ：角野卓造 ← 三宅友子(18) ：藤谷美紀 ← 八代目佐藤作兵衛(61) ：犬塚 弘 辻 萬長 佐藤絹子(32) ：三田和代 ← 佐藤繭子(29) ：熊谷真実 ← 菊池次郎(34) ：石田圭祐 ← 河野高子(29) ：キムラ緑子 神野三鈴 尾形 明(31) ：高橋克実 小林 隆 五十嵐武夫(26) ：福本伸一 ← 朴勝哲キーボード、大木和人ウッドウィンズ、佐藤桃チューバ、 山田貴之ドラム・パーカッション
2010/6/5(土)晴 1:06-3:34PM(1'03/休15/1'08)バルコニー後方 客席ほぼ満員(320人)
客層：中高年中心に幅広く。女性過半数、お友達連れ多め。
客入れ：今回再演は休憩入り、一気にしてもいいのに。シリーズ共通の井上ひさし
関連展示、シーズン予定掲示あり。折り込みチラシそれなり。パンフなし。
物販。パンフ B5 48ページ。読み物多数。井上ひさし全戯曲 初演データ収録。
カーテンコール演出込み1回＋1回2分。
そのものは描かず、今に続く戦後処理を描く東京裁判三部作最終。
舞台。3部共通の広い平戸間。土蔵に絵画収納の設定。正面奥、夏の日が射し込む入口。
お話。天皇直近の陸軍参謀は、敗戦のお詫びと自殺を図るが、生き残り。やむなく、
骨董店の兄を頼って、東北の大地主宅で屏風絵美術館の支度をする日々。
その家の国語教師の長女は、文法と主体を研究にいそしむ。敗戦であっさり米国に
鞍替えした、日本国(国語）に疑問を抱いたのがその動機。とある日、天皇陛下行幸
の事前連絡があり、元参謀指導のもと稽古を行うこととなる。長女はかつての主体、
天皇の戦争責任をおっかなびっくりと問いかけたところ…。
三部作テーマ（のひとつ）戦争責任を、あちゃらか喜劇仕立てで描く。とっても重厚
なのに、軽やかな口当たりで仕上げた井上×栗山コンビに拍手。普段考えない、
しようとしないことを動議付けられて、感心感謝ねこ。天皇の謝罪、戦後の果たせない
後片付けを舞台で実現して、演劇の面白さとすごさを改めて。
まるで日本語ミュージカルのように、よく歌うブレヒト楽曲が楽しいねこ。闊達な
井手振付ダンスもまた。役者は粒ぞろい、ちと芝居がかりに甘みつけも、素材をいか
した上寿司の美味しさ。ごちそうさまでしたねこ。
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