＠初台 新国立劇場 小劇場(2012/6/26-7/16 20ステージ)
http://www.nntt.jac.go.jp/
全指定 A席5250円 B席3150円 Z席1500円(当日販売) 当日学生割引(Z席を除き
全席半額）
作：ハロルド・ピンター 翻訳：喜志哲雄 演出：深津篤史[桃園会]
美術：池田ともゆき 照明：小笠原純 音響：上田好生 衣装：半田悦子
メイク：川端富生 演出助手：川畑秀樹 舞台監督：加藤高
主催：新国立劇場 制作担当：伊澤雅子、村元千晶
出演：
段田安則 ：ルート 五十代の男
高橋一生 ：ギブス 三十代の男
橋本淳 ：ラム 二十代の男
小島聖 ：カッツ嬢 三十代の女
山中崇 ：ラッシュ 三十代の男
原金太郎 ：タグ 五十歳の男
半海一晃 ：ロフ 五十歳の男
2012/6/30(土)晴 1:04-2:54PM(1'50)入口側より中段中央 客席満員（350人）
客層：20-30才代と中高年。いつもながらの大人中心。
客入れ：Ｚ席はバルコニー両端に5席づつ全20席。四方囲み客席。前後7列＋
バルコニー1列、サイド同1列。一番前は舞台を見上げる格好なので△かも。
折り込みチラシそれなり。パンフなし。物販。パンフ B5 800円。作家と周辺に
ついての寄稿。演出・演出助手の座談会。作品のことももっとふれてくれよん。
原作文庫本も販売。カーテンコール2回1分。
不条理・突発バイオレンス上等のピンター作品（初演1980年）、未見ねこ。
舞台。黒空間に真っ赤な調度。机、ソファ、テーブルと椅子が周辺。回り舞台に
のって、緩急に繰り返しながら回り続け。両壁に鏡を置いて広がり。上空に同じ直径
赤い円帯。また拡声器が吊られ。
お話。所長と職員の会話から、特殊な国立病院と知られ。高圧的な所長に、職員は
恐れたり、逆になれなれしかったりと不安定。患者が死んだり、妊娠したり、職員が
人体実験されたり、所長と職員が愛人関係を結んでいたり。不穏な出来事がぽつり
ぽつり。そして、破滅的なバイオレンス到来？。
権力と個人の軋轢をモチーフに不合理、それゆえコミカルとかあれこれ。謎めきが
沢山、落とし穴のようにあり。クレイジーでマッドな世界が見えてきて、ほよよねこ。
人間関係の不安定な距離感、記憶やら出来事の欠落、常駐する廃人のような男、
不気味な音響、回りつづける舞台ら、ホラーな演出。風刺どうこうというより、
生理を刺激する嫌な感じが先に立ち。ダムウェイターとか、しれっと不条理な演出
ばかりみてきた目に新鮮ねこ。映画「未来世紀ブラジル」の世界を思い出したりも
したりして。
役者。恐怖も毒気も笑顔で表現してるようにみえる柔和さが無気味、高橋一生。
紅一点で妖艶さを振りまく小島聖。親しみやすさと愛嬌がここでは違和感を醸して
面白い、原金太郎。
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