＠三軒茶屋 シアタートラム(2013/5/1-5 ステージ)
http://setagaya-pt.jp/
全指定 一般5000円 高校生以下2500円 U24 2500円 友の会会員4500円
せたがやアーツカード会員4700円 当日トラムシート4500円 立ち見4000円
原作：ゲオルク・ビューヒナー 演出：イム・ドワン 音楽：アストル・ピアソラ
ドラマターグ：チェ・キョ 照明デザイン：ク・チファン
音響デザイン：キム・ユチャン 舞台美術：チョ・ジェユン
衣装デザイン：イ・ジュヒ メイクアップ：チェ・ソンファ
舞台監督：キム。ミリョン プロデューサー：チェ・キュ
製作：エイジアナウ・プロダクション 主催：公益財団法人せたがや文化財団
企画制作：世田谷パブリックシアター
出演： サダリ・ムーブメント・ラボラトリー（S.M.L.）
ソ・ユチョン：ヴォイツェヅク
シム・ジェソン：マリー
イ・ジョンヒョン：中隊長
チャン・ソンウォン：鼓手長
イ・ホチョル：医師
ユン・ジニ
キム・グヒ
チェ・ジュン
シン・ナラ
キム・セフン
チョン・ウンソン
2013/05/01(水)曇｜雨 7:05-8:17PM(1'10)後方中央 客席超満員(170人)
客層：20-30才代とベテラン女性、スーツおじさん結構。女性過半数。
客入れ：最前E列、中央最後尾に調整卓を置くため、前方へ振りかえあり。
トラムシート満席？、立ち見7人。折り込みチラシそれなり、パンフ ほぼA4
文章結構。カーテンコール3回2分。熱心な拍手が鳴り止まず、3回目。
韓国発のワールドワイド（15ヶ国とか）上演作品。
舞台。装置は木製のスクエアな椅子のみ、同じデザインを各自所持して操り。
お話。下級軍人のヴォイツェックは被差別の憂き目にある日々。上司と浮気を
する恋人を寂しく見守るが、ある日殺せばならぬの声を聞いて…。
趣向。マイムと演劇の混交。テキストは韓国語メインも結構日本語や英語使い。
メインとなる3人の芝居を中心に、モブ達が背景や心理状態を身体表現、特徴は
椅子の見立て。組んではほぐしてベットら調度。心理的な盾また足かせとして
象徴的に使用。
構成。原作の物語、登場人物の心理、箸休めのショーアップ。最後に映画のエンド
スクロールのように名場面の再現をするのが面白し。
絵になる場面いろいろ、多分映像的印象。鍛えられたパフォーマ達のフォーメー
ションが見もの。椅子で心理を表現するアイデアになるほろ。全部見せていくので
それ以上がないのがおしい気がし。主人公俳優がくっきりアクの濃い個性で魅了。
緩急つけや、サービスのショーめいた場面ら、メリハリのさじ加減上々。エンタメ
として、こなれた作品印象ねこ。
アフタートーク 8:21-8:55PM(34) 8割方居残り
イム・ドワン（演出家）、野村萬斎
イム（萬斎 ルコックシステムが下地）台詞が多いのも特徴、身体表現でも伝える。
2007年から15ヶ国で上演。（日本人の観客は乗りが悪いが）熱心に見てくれる。
カーテンコールで沢山拍手をもらえることを信じて演じている。
今日も沢山笑ってもらい、心でガッツポーズをとった。作品の緊張が続くので
要所でリラックスして楽しめるように。疲れてしまうので。
イム（ビジュアル。暗転のたびマジカルなイリュージョンが現れる）
初演では同じ形の椅子なので演者がわからないので工夫していた。大工にお高い
椅子をつくってもらっている。(稽古期間）1ヶ月半で仕上げ。最初はお金が
なかったので、古い厩舎を借りて。匂いは大丈夫だった。
イム（作品を取り上げた理由）96年にIMF恐慌倒産で失業者が溢れた。お父さん達は
家からでて、公園で時間を過ごしているという新聞記事を読んだ。お母さんが
働こうとしたが、しかし売春をしたり。この悲惨な状況はヴォイツェックだと
思った。（アンサンブルが社会批評、椅子が権力の視覚化にみえた）おわかり
頂いて恐縮です。(アイデアは東洋的）フランス留学先でとらわれないよう作品を
作ったが、韓国的といわれ、染みついているのかと思った。(椅子が安定、不安定
と自在に変化していた）椅子は面白い。それ自体で完結してて、また座って
完結する。安定と不安定の両方を兼ね備えたモチーフ。
イム（狂言では扇子などで見立てを行う。作り手の創造性と客のイマジネーションが
ないと、ただ遊んでいることになる）能の扇子一つでの表現する多様性や、
リズムのダイナミックさに刺激を受けた。韓国で能モチーフの劇団公演があって
15分掛けて上手から下手へ移動するのに驚いた（風姿花伝？かな。日本人は
慣れているが））環境を育てるのが難しい。いろいろな手法を見せることで
提案し感じてもらう。児童劇をするなど教育にもとりいれている。
イム（他の作品に椅子以外のなにをつかうのか興味がある）例えば桜の園では
12台のベンツ。手作りで似たようなものを作った。スポンサーがつけばいいなと。
1人で動かせないとだめ。（ぜひみたい）ぜひ呼んでください。
韓国と日本の時代が交差するもので楽しんでもらえると思う）フランス留学前に
ソウルで学んだ、身体表現に引かれて、パフォーマの人達と作品をつくり、
広がった。３，４つの有名なフィジカルシアターがある。
イム（日本でも地道にやるより、スター手法が多い）まったく同じ。芸術とは自分と
出逢う長い旅行と、学生達にお小言をいっているが、彼らはぽかんとして居る。
韓国の学生は恥ずかしいことだが幼い。（スター達は元役者と誇らしげにいって
いるが）残念ながらそうでもない。小中学生から奴隷のようにこき使われている。
教育者として問題と思っている。自分も若い頃はスター志望だったからわかるが、
芸術はそれだけではない。（能狂言では40，50は洟垂れ小僧と言われている。
精神は老成するが、肉体は衰える…）同感。特に男性俳優は40才になって、
それまでの経験は醸し出されると思う。
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