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 Bunkamura シアターコクーン「青い瞳」

 @渋谷 シアターコクーン(2015/11/01-26 30ステージ)休演11/3、10、17、24
 http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/
 全指定 S席10000円 A席8000円 コクーンシート5000円

 作・演出:岩松了 照明:沢田祐二 美術:二村周作 音響:井上正弘
 衣裳:伊賀大介 ヘアメイク:宮内宏明 擬闘:栗原直樹 演出助手:相田剛志
 舞台監督:幸光順平 八木 智
 出演:
 中村獅童:ツトム(帰還兵)
 前田敦子:ミチル(ツトムの妹)
 上田竜也:サム(チンピラ。ミチルの恋人)

 竪山隼太[さいたまネクストシアター]:アライ(チンピラ・兄貴分)
 瑛蓮  :カオル(アライの恋人)
 藤木修 :チビ(チンピラ)
 篠原悠伸:トシミツ(チンピラ)
 藤原季節:ドイ(チンピラ)
 木原勝利:ヤマベ(チンピラ)
 エミ・エレオノーラ:ジュンコ(ピアノ弾き)

 岩松了:父
 伊藤蘭:母

 勝村政信:タカシマケンイチ(ツトムの恩人)
 田代絵麻[舞台芸術集団地下空港]:エバ(ツトムの戦友の姉)
 金井勇太:マコト

 2015/11/11(水)晴 6:30-9:40PM(1'34/休14/1'19)2F上手 客席8割(600人?)
 客層:20-30才代女性9割超。
 客入れ:最前A席?かな。チラシ配布なし、ロビー置き。パンフなし。
 物販。パンフ A4大 1800円。終演9:39PM カーテンコール2回1分。

 岩松了書き下ろし新作。
 舞台。上下にタワー。巨大なガレキの壁と朽ちたフェンス。家装置は持ちこみ式。
 お話。家族の元でも、取り残され喪失感が拭えない帰還兵。居場所を無くしている
 息子のため、母は子供の頃の恩人との再会を取りはからう。その頃帰還兵の妹は
 酒場に集う流れ者のチンピラ達のもと、苛立ちと失望の念をつのらせていた。

 虚無の瀬戸際で切々と、ほどに滑稽に踊る人々の心理劇。戦争の実像は結ばず、
 暗々とした恐れとヒステリー、笑いに彩られズレた日常が展開。誰もがいくつかの
 顔をもち、自らを省みる心理に次ぐ心理描写、多用するモノローグにつぐモノローグ。
 シリアス顔でのズレ、奇妙奇態、胡散臭さの勃発が散りばめられて、至極面白く。
 最近の岩松了らしい、もの哀しい喜劇となっていて、大いに楽しむねこ。

 役者。前田さん。異世界にいて屈託ないという、恐ろしい子ぶり。勝村さん。
 怪しいけど誠実という胡散臭さ。伊藤蘭さん。底知らない奥行きの深さ。獅童さん。
 甘さと惑いをそのままに。

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