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 青年団リンク キュイ「まだなにもはなしていないのに」音響上演

 @小竹向原 アトリエ春風舎(2021/03/25-28 14ステージ)
 前売・当日ともに 一般 1000円 高校生以下 500円

 作・演出:綾門優季 音響:梅原徹 照明プラン:黒太剛亮(黒猿)
 照明オペ:渋谷日和(悪い芝居) 舞台監督:黒澤多生(青年団)
 舞台写真:三浦雨林(隣屋/青年団) 記録映像:三浦翔 WEB:犬飼勝哉
 制作:黒澤たける 企画制作・主催:キュイ
 声の出演:
 和田華子[青年団]
 森谷ふみ[ニッポンの河川]

 2021/03/25(木)晴 6:00-6:43PM(43)コタツ前 客席(休憩ベンチ有)5割?(4,5人)
 客層:20才代と中年、男性中心。
 客入れ:開場開演20分前。感染対策。検温、手指消毒。会場中心に「綾門優季さんの
 家」。ペンライトで照らして鑑賞、あちこちにテキスト書きがあるので注意。
 「本編」は入口と反対側、コタツやベッドが見える場所で観る(聞く)のが○。
 折り込みパンフ A5 3ページ。戯曲PDFはネット販売。カーテンコールないけど、
 熱烈拍手する方あり。

 コロナ禍で上演中止となった作品の上演。形式が風変わり。作家の家をまるごと
 劇場に引越、読み上げ音声を入れての展示式という。
 舞台。散らかし気味の2DK。洗濯機(と風呂場)、キッチン、コタツがある居間。
 壁際にはミネラルウォーターが箱積み。寝室。サブカル本棚、洗濯物、ベッド脇に
 DSゲーム機。そこかしこに肉筆の長文テキストが書き込まれ、驚かされ。

 当意即妙、気が利いた演出工夫で楽しめ。テキストに沿った場所やタイミングで
 音声聞こえ。劇場地下水槽の水滴音も取り込み、独特の静寂感と間を醸し。
 「家」で「引きこもりのモノローグ」と、当初は作家の暗部をのぞき見する印象。
 それが中盤の皮肉なおかしみ(と悲しみ)、終盤のサスペンスへの展開でぐっと
 引き込まれ。コタツ上のミニカーにスポットするだけで俄然劇的になるという。
 観客の想像力をよき友にした秀逸上演と思うねこ。

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