茶畑を越えた先に劇場。昨日の大雨からの快晴。
＠静岡 舞台芸術公園 野外劇場「有度」(2021/04/28-30 3ステージ)
全自由 一般4200円 SPACの会3500円 ペア割引3700円 グループ割引3300円
ゆうゆう割引3500円 学割2000円［大学生・専門学校生］1000円［高校生以下］
作：唐十郎(1976年初演) 演出：宮城聰 美術：カミイケタクヤ 衣裳：駒井友美子
舞台監督：小川哲郎 演出部：山崎馨、三輪絢香 音響：澤田百希乃、竹島知里
照明操作：盛田穂乃歌 照明：神谷怜奈 ワードローブ：大和佳奈
美術助手：渡部宏規 ヘアメイク：高橋憲光 制作：内田稔子ほか
製作：SPAC-静岡県舞台芸術センター
出演：
泉陽二 ：傘屋のおちょこ（カナに恋心）
奥野晃士 ：檜垣（傘屋の居候、カナの過去を知る）
たきいみき：石川カナ
杉山賢？ ：トラック野郎
片岡佐知子？：鉄道員・偉大
春日井一平？：マネージャー・釜辺
関根淳子？：保健所の家畜係
木内琴子？：保健所長
河村若菜、鈴木陽代、ながいさや、若宮羊市 ？：その所員達
2021/04/30(金)晴 6:00-8:02PM(2'00)中段中央 客席8割(220？人)
客層：犬や子供連れ、中学生〜じじばばまで幅広く。女性過半数。
客入れ：東静岡から無料バス、2便はほぼ満員。感染対策。検温、手指消毒。
別テントにて来場者登録、リストバンドもらい。つけてくれるという親切。
休憩所、カチカチ山でドリンク提供あり(フードはなし）。
野外劇場前でセルフもぎり。折り込みパンフ B5縦折 7ページ。折り込みチラシ結構
使い捨てカイロ2種、ビニールシート同梱。心得てる観客はみな晩秋の装い、
念のため膝掛けを用意してよかったねこ。
13分程前に開場、整列なし、番号で呼び出し。間隔あけウレタンマットを置きの
横20席ほど、最後尾3列はSPAC指定？席。カーテンコール5回、規制退場はなし。
東静岡への帰路バスは8:10と8:50発。
コロナ禍で延期された公演。昨年は照明効果のみリアルタイム「不在」上演が話題。
舞台。掘っ立て小屋、後方2方向に森への道。上手側に平土間、下手に便所。
傘がいたるところにあり。柱にラジオ、遠く音楽を流し。回り舞台で冒頭と終盤に
移動。風音と鳥の声、日が落ちると飛ぶ虫が明かりに入るという、野趣を添え。
お話。相愛橋の横丁。傘屋を営む青年おちょこと居候中の檜垣のもとに謎めいた女・
石川カナが傘の修理を頼んでいる。カナに恋心を抱くおちょこはメリー・ポピンズの
傘を持たせることを約束、「おちょこにならない傘」をと励んでいるがままならない。
その傘を持って向かうというカナの旅程を巡り、彼女の過去を知る檜垣らを巻き
込んでの限りない物語が描かれていく。国民的歌手のストーカー、自死した歌手の
母親の遺書のことなど、実際に起きた事件をモチーフにした作品。
妄想と真情、情熱と哀切の混交。いずれも活きた言葉として交わす役者達と、
演劇ラブある演出が魅力的な舞台。主要3人の場面では、音楽の使い方やら細部に
ストレートな唐十郎舞台への愛着を感じさせて、嬉しいところ。
「ふたりの女」演出のアバンギャルドさは今回控えめ。主要3人以外の衣装や演技を
カラフルにして、カナと取りまく世界、時代をメリハリ良く現し。中盤以降は
唐十郎の縦横無尽さに宮城聰が相乗して、見ものとなった感。
役者達は声に個性ありつ、台詞がよくわかり、熱度高くとも勢いに任せない上々。
今回、感染対策がため、マスクあり、接触なし（正面向きの立ち位置、遠隔で絡みら
工夫。）でも、弊害を感じさせず、逆に味わい増す時があるという。
茶畑を越えた先に劇場。昨日の大雨からの快晴。
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