＠三軒茶屋 シアタートラム(2024/02/10-03/03 25ステージ)
全指定 一般7500円 トラムシート6500円 高校生以下3750円 トラムシート3250円
友の会会員 7000円 トラムシート 6000円 世田谷パブリックシアターオンライン
チケット会員 7500円 トラムシート6500円 U24会員3750円 トラムシート3250円
せたがやアーツカード会員 7200円 トラムシート 6200円
＠兵庫 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール 3/9-10 3ステージ
＠愛知 Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール 3/16 2ステージ
作：横山拓也[iaku] 演出：瀬戸山美咲[ミナモザ]
美術：堀尾幸男 照明：齋藤茂男 音響：井上正弘 衣裳：髙木阿友子
ヘアメイク：大宝みゆき 演出助手：須藤黄英 舞台監督：田中直明
宣伝美術：相澤千晶 宣伝写真：阪野貴也 主催：公益財団法人せたがや文化財団
企画制作：世田谷パブリックシアター 後援：世田谷区
出演：
新納慎也：根田（コノ島の開業歯科医）
近藤公園[大人計画]：加茂（歯科医 本土から派遣された）
坂東龍汰：木頭（歯科医 加茂の実習講師 同上）
綱啓永 ：剣持（歯科医 木頭と同期 同上）
相島一之：佐々木崎（役人）
正名僕蔵：久留米（白衣の男）
2024/02/20(火）曇 6:34-8:21PM(1'45)中段上手 客席超満員（200人）
客層:20-30才代中心に女性7割。
客入れ:感染対策 手指消毒任意。最前C(B)列、最後尾トラムシートを使い、
両壁際に立ち見(前日エントリー制）数人あり。当日パンフなし。
物販。パンフ B5 1500円。戯曲掲載本。カーテンコール3回。
横山拓也のドメスチックな題材でない新作を、瀬戸山美咲が演出。
舞台。壁装置が展開すると、荒廃した景色が出現。小劇場演劇な劇的効果！。
展開の動きも挑戦的で◎。
お話。災禍に襲われた離島、リゾート開発もそこそこだったので更に無残。歯科治療
記録で犠牲者の身元特定がため、医師達が派遣される。そこに2度目の災禍が起き、
全島避難となるが、今だ仕事を全うしようと居残る者がいて。
モロモロ劇的で面白い、そして痛い。まず挑戦的な舞台美術がやってくれる、日常の
儚さも絵面で有無を言わさず表して◎。生死のあわいをトリッキーも、職人技な演出
と演技で巧みに描き。違和感と謎めきの散りばめがミステリアスで面白く、点と点を
結んでの痛ましく切ない絵面の現れには胸を打たれ。私達の心象のまさに今のリアルを
見事に描き出し。若手、ベテランとも活かされ、よく応えてる役者が気持ちいい。
ポストトーク 8:31-9:02PM(31）
横山拓也、瀬戸山美咲、白井晃 制作の方
白井（感想）ブラシアップされて、心象が浮きだってきた。経緯も伴走していたので
能登の震災かあってやるべきかと自問自答したが、やるべきであったと。
瀬戸山（立ち上げ）横山さんが書きたいものをと。震災での身元確認が気になると
聞いていたが、予想外のプロットが。島を選んだ理由は？。
横山 知っているようで遠い、心では地続き。カノ島は人を人として扱っていない、
コノ島と対比にしたかった。西にあって死のイメージも。そこがスタート。
瀬戸山 能登も東京から距離があって見えていない。分からないものには想が
巡らない。書き直して痛みの物語になった。
横山 阪神淡路の時は関西で高校生、10代だったからかリアルに捉えられなかった。
東日本は遠いのに心が揺すぶられた。震災の距離と人の傷みの事が創作の中に
ある。最初、死者の視点だったのが、生きている側から描くに変わった。
瀬戸山（ブラン変更）この朽ちたセットで消費経済の終わりとかをだったりしたが
変わった。俳優がよく読み込んで意見を言ってくれて、美術も見方が変わって
きて、閉ざされた世界のようで滅んだ文明のようで。一気に日常は変わることが
表現できて。口にも見えるが人物の衣装は歯かと。そんな風に見る人の深層意識に
届いてくれたら。
白井 最初、ゴジラの口に見えた。
横山（床の穴のイメージ）身動きが取れない象徴に。
瀬戸山 はまると物事が見えなくなって、抜けると見える。
（作家の目線は？）今回、作家としては見てない。ここまで手を伸ばしてくれたらと
色々言ってはいたが。分からない所が面白いのであって、分かったらつまらなく
なる。
横山（演出をしていない不満は？）普段は家庭劇なので、誰が演出しても違和感は
ないが、今回は自分が普段書いていないものなので、逆に瀬戸山さんへ自分が何を
書いたのか聞いたりしてた。自分で演出するのは恐くてできない。
瀬戸山（死者、生者のポイント。沈丁花がまずある）沈丁花は一番判りにくい。
コミュニケーションで判りにくいとか。横山さんの本はシームレスに書いている。
そこにちょっとずつ違和感がでるよう、判るように演出した。狙いはあるけど、
見方が色々あっていい。衣装もみな蝕があるので。（最初の頃、何人死んだことに
しますかと言っていた。）
白井 瀬戸山さんは細かく会話の距離感を演出してる。
瀬戸山 役者さんも工夫してる。
白井 カフカの不条理性と、震災の不条理がどこかで入り混じっている、横山さん
から印象深い話をしてきた。
横山 カフカの城でKが巻き込まれたり、連れて行かれたりを加茂に入れ込んだり。
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