竹中直人の会 vol.6「テレビ・デイズ」
＠下北沢・本多劇場 (1996/12/11-1/15 33ステージ） 全指定前売り4000当日4300
作・演出：岩松了 美術：日比野光希子
出演：竹中直人、原田美枝子、塚本晋也、ジュリー・ドレフュス、菜木のり子、岩松了
1996/12/15(日)晴れ 2:00ｰ4:00PM 中段から 客席超満員(380＋補助席25)
客層：壮年男女目につく。年齢層広くいい感じ。客入れ：階段座布団席は、なし。
今年、エキセントリック秀吉だった竹中直人。２年ぶりのＰ公演では例年通り。
腰据え、しみじみ演技。それでも独特うわずった声、どたばたさ時々。たいして
おかしくもないのに笑う、箸転がりてもな一部お客。旧年来（ラジカル）ファン？
舞台。まったく日本家屋。畳敷きの庭に面した居間。縁側に籐椅子。上手垣根。
庭にはポインセチアの鉢植え。端正な中、窓ガラスは不規則な格子。日常の中の
歪みな内容、表してるようで面白い。
お話。結婚１０年、望みながら子供のない、けど二人で幸せな夫婦。そこに、妻
の弟が居候。姉が妊娠したことに、不自然なほど盛り上がる弟。それをきっかけ
に夫婦の積年の不満が噴出しはじめる。
味わい深し。も一回観たいねこ。一見穏やかな表面下の煮え返り、不満、疎外感
、不安。ぽつぽつ浮かぶそれらを伺わせる、飲み込み、すり替える言葉、交差し
それる視線。機微をうがっちゃう会話や仕草の妙、◎。なんかとても日本人。面
白がってるねこもまったく日本人。仏女性の「なぜ」も、それを際だたせて興味
ふかし。例年のエキセントリックな後半はだいぶ抑えられ、淡々さがいっそう。
これはこれで好き。
原田美枝子さんが素敵。微かに香気が感じられるよな、さりげない女性らしさ、
かわいらしさ◎。ラスト、夫に疎外されている弟の妻に幼児服をもらい喜ぶ、残
酷な無邪気さもいい。
パンフは、ポストカードサイズ。ＴＶを模して、劇中家族のある日の写真集。も
っと字が読みたい気するけど、綺麗な女優さんの写真はなんにせよ○。
|