打打芝居公演「刻印」
＠下北沢 ザ・スズナリ (1997/3/12-16 7ステージ 大阪3/22-23)
全自由前売り\3000当日\3300
作・演出・出演：宇梶剛士
出演：広岡由里子（東京乾電池）、荒谷清水、遠山俊也、友寄有司
1997/3/16(日)雨 7:00-9:00PM 前方より 客席８割(110人)
客層：20歳代以上で高め。ガテンな男性ちらほら。客入れ：さほどなし。
同和問題など社会問題を底に、生きる人達への暖かな視点と打破する力を
感じさせてくれる打打芝居公演。富士山の樹海を舞台に、自殺してしまう人達を
描いた今回。
舞台。コンクリートの壁。建築現場倉庫？。トラックのタイヤや足場材が床に。
お話。樹海。青年団員が出会った女の子。食べ物もとらず、とらえどこない風情
心配でたまらない青年。一方、マンションの地下。かごの中のネズミのように
せわしくまたは無気力に襲われる管理人。彼が理解できない青年。それぞれは
かつて出会った人達で・・。
何者でもなく生きていくつらさ。苦痛のイメージ。内省する多量のモノローグ、
あるいは、寡黙の内沈む表情は判じがたく、ぼーと舞台を傍観ねこ。悩む人を
救う力なく、ただその人は逝ってしまう。その救いのなさが、生理的辛かったねこ。
なにかしら、現状変化の意志の力を感じさせてくれた、打打とは違った味わいに
は、とまどいねこ。
役者。宇梶剛士さん。犬役の気ままさに微笑み。広岡由里子さん。彼女独特の
世界をきちんと保って、好演。２人の存在が、辛さの中の救いだったねこ。
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