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 トム・プロジェクト プロデュース 「ホームレス・ハート」

 @新宿・紀伊國屋サザンシアター (1998/4/2-7 7ステージ)
 全指定前売り4500当日5000 
 作・演出:水谷龍二 美術:松野 潤 照明:五十嵐正夫 音響:原島正治
 衣裳:山名悦子 舞台監督:武川喜俊
 出演:高橋和也、小林克也、千葉哲也、植野葉子、菅原大吉、
 初潮かおる、筑出静夫、西村ヒロ、大出勉、春山剛、武井美代子

 1998/4/5(日)晴れ 7:05-8:55PM 前方より 客席4割(200?人)
 客層:20-30才代中心に老若男女。客入れ:お客少なすぎ。どうしたのかしらん。

 舞台。隅田川の河岸、橋の下設定。下手に橋桁の鉄骨。その下、青いビニール
 シートで覆われた段ボールハウス。と思いきや木造でドア付きだったりの立派。
 上手にお地蔵様。堤防にあがる階段。上に街頭一本。

 お話。しっかり自立、身なりもちゃんとなホームレス達。人格者な元締め・ろく
 (小林)のもとでお仕事。となんか、かつてあった憧れの自由生活者みたいな。
 部外な人間が転がり込んで一悶着、蒸発した父親を探しているという風俗嬢が
 やってきたりして。

 人情話なしみじみ感。痛みと淋しさを通して、やさしげな気持ちになれそうな小品
 つってもな2時間も、浮き世離れなゆるやかな展開が長さを不思議と感じさせず。
 ちょっとした台詞の端々や視線のやりとりは、多くは語らない隙間を埋める。
 ブルースギター、ハーモニカと歌で一層味わい深し。放浪した人生に悔いとともに
 誇りももっている男・ろくと、これから人生の若者イサム(高橋)が2人静かに歌う
 ブルース。終わりと始まり、いずれにせよ愛おしい時を感じさせて◎。今までの
 水谷作品同様、ちと欠けた人達に厳しくも暖かい視線を向ける。今回は優しすぎ?
 、でも現代のおとぎ話と思えば、それも○。

 役者。適度に抑えが効いたアンサンブルの良さ。明確なキャラをしっかりと演じて
 安心ねこ。今回舞台2回目の小林克也さん。なんか演じるのが楽しそう、微笑ねこ
 高橋和也さん、ギターも声もいい感じに決まって○。。不器用な感じも役にあってて
 好感。千葉哲也さん。癇癪持ちの凄みと、とほほさの同居、切替巧み。

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