大分市つかこうへい劇団「売春捜査官」
＠新宿 紀伊國屋ホール (1999/8/13-15 4ステージ) 全指定前売当日共3000
作･演出：つかこうへい 音響：山本能久 照明：山口 暁 衣装：菊田光次郎
音楽：からさき昌一 舞台監督：菅野将機 舞台監督助手：花村聖子
照明オペレーター：阿部庸子 演出助手：蓮見正幸 制作進行：神田八代
後援：大分市 制作：大分つかこうへい劇団
出演：由見あかり：木村伝兵衛部長刑事
田中竜一：熊田留吉刑事
戸田禎幸：戸田禎幸刑事、李大全
吉田智則：容疑者 大山金太郎
1999/8/14(土)大雨 2:05-4:10PM(2'05) 最後尾から 客席満員(420人)
客層：とりどりの老若男女。家族連れもちらほら。
客入れ：前売り完売。当日券、開演時間前から。15分出遅れねこに残席５。最後尾
二列が割り当て。今回、通路席なし。開演間際、補助椅子を追加して中央詰め。
親切な制作なり。パンフ(1000)。蓮見さんのロシア日記２収録。韓国公演版もあり。
売り子に引退する酒井晴江の姿も。お肉争奪大じゃんけん大会は今回なし。
三年目、今年韓国公演を経ての女伝兵衛版・熱海。初演以来みたねこ。
舞台。部長机、部下刑事の机の熱海セット。
お話。冷徹な女部長刑事。その内面は孤独に傷つき、耐えながら、苦難にあるもの
だけもつ慈愛を秘めている。ゲイでハゲのなんつうかダブル・ジョーカーを抱えた
戸田刑事。故郷を愛するがあまり、売春婦・愛子を絞殺した容疑者金太郎。虐げら
れた者の痛みを知り、愛を注ぐ熊田刑事。痛々しくもとりわけ心優しき「熱海殺人事件」
前でみたかったよー。初演より手応えある役者芝居が嬉しい。由見さん、かっこいー。
ずべでいて清楚、しっかり苦しみ背負う、強く意志ある姿。小柄なのに片手決め
ポーズではまあ大きくみえること。歌も巧いし、気持ちよし。吉田さん、観るたび最高な
発展途上。優しすぎて、狂う容疑者。ぎらぎら、しみじみと堂々の演技。すっと声を
落としての凄みもまたいい。戸田さん。しばらくなんで？な線の細さ、でもラストの天使な
和らぎに繋がって○。田中さん。うーん、ちょっと1本調子。でも、気迫は十二分、
由見さんともしっかり絡んで○。またの再演が楽しみになった今回ねこ。
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