前頁 ] ホーム ] 一覧 ] 次頁 ] 


 東京タンバリン「夏祭り」

 @高円寺 明石スタジオ(2000/7/25-8/1 10ステージ)
 全自由前売り当日とも 2,500円

 作・演出:高井浩子 照明:菊池康子 音響:中平美紀[ルネサンスデザイニング]
 太鼓指導:小林政高 舞台美術:横田修×突貫家 振付:まん 舞台監督:?
 宣伝美術:清水ツユコ 制作:東京タンバリン、中島敦子

 出演:
・盛田家の兄弟
 本間 剛 :盛田昌之(民宿オーナー、シスコン?)
 山村崇子 :盛田美津子(昌之の妻) *[青年団]
 青木宏幸 :盛田広毅(昌之弟。家をでている。矢吹ら映画クルーが友人)
 大田景子 :盛田藍子(昌之妹。北村吉彦とタメ?)
 高井浩子 :河原世津子(どっちの妹?。北村葉月と姦しいタメ)

 瓜生和成 :澤村彰二(元客、現民宿従業員)
 三谷智子 :澤村史江(彰二の実兄の嫁さん)
 永井秀樹 :澤村彰 (彰二の実兄)

・町の人々
 宮澤大地 :明田鉄也(ご近所。幼なじみ。父親が入院中)
 上原奈美 :明田綾乃(鉄也の妹) *[東京乾電池]
 田村拓也 :北村克彦(ご近所。幼なじみ)
 坂田今日子:北村葉月(ご近所。克彦の妻。民宿客・亀井の友達)
 星野 源 :北村吉彦(ご近所。年寄り上にみられる)
 北澤糊子 :野沢幸子(ご近所。民宿客・亀井の友達)

・民宿の客
 大場靖子 :亀井鶴子(巨乳、若作り、多情)
 衣川昌美 :浜本麗子(巨乳、若作り、ぼんやり)
 伊藤美穂 :伊井貴美子(巨乳、若作り、ややシニカル)*[動物電気]

・映画のクルー
 井上幸太郎 :矢吹錠(監督。浸りきり世界)
 森啓一郎  :鍋島祐輔(スタッフ。松嶋とコンビが多い)
 丸島千夏湖 :野口和子(一条とタメ)
 寺田未来  :一条妙也香(ニヒルな子)
 伊藤悦子  :松嶋聖子(スタッフ) *[東京乾電池]

 2000/7/29(金)曇 7:35-9:20pm(1'45) 中央より 客席超満員(110人)
 客層:20-30才代中心、やや高め。役者の顔もちらほら。
 客入れ:開場開演20分前、当日券5分前入場。荷物預かりあり。劇場の長手方向に
 舞台の変則、客席はコの字に三方。見晴らしよい舞台と段付き席でどこでも×は
 なさそう。折り込みパンフ。配役、スタッフ、予定掲載。物販なし。

 毎回プロデュース形式で役者を集めてのタンバリン。今回は大賑わいな大人数で。
 舞台。会場の長手方向に舞台しつらえ。いらっしゃいまし民宿、小宴会場。普段は
 ここでお食事をな、襖障子ない凸型十畳お座敷。周囲に回廊、黒ずみも磨かれ。
 正面、江戸紫色の壁と板の間。丸い明かり取り(飾り)窓がいくつか。本物の
 和太鼓が堂々と3、平たいの1。畳に木製の折り畳み座卓2、爽やかな水色の
 座布団8。 下手。ラジカセ、イルカくん魔法瓶?、収納棚。凸方の先に渡り廊下
 二階への入口一部をしつらえ。ベンチシートにこじんまり座ってると、畳で
 ごろごろしたくなるねこ。

 お話。避暑地の民宿。なにやらばたばた。明日は地元の夏祭り。久々に太鼓勝負
 大会が。民宿主人とご近所友達で出場。気持ち浮き足立ちもそのせい。民宿主人
 弟はそれを知らず帰省。癖ありの自主映画監督一行とマイペース。ほとんど居候な
 小説家志望の従業員あり、訳ありの義姉がきちゃった、と家出、訪ねてこられて
 うーん。民宿主人の同級生はおやじさんが危篤で大変。そこから逃避弱虫な友達
 を心配したり。呑気に旅行なOL三人はやたら巨乳できゃぴきゃぴ、うーん。
 実は結構いい年だったりして。と悲喜こもごも、関係無関係に祭りの当日。
 映画一行の友情恋愛関係ですったもんだも、ひと段落。家出の義姉は喪失感に
 堕ちるまもなく、亭主が迎えに。OL達は相変わらず。同級生の親父さん通夜で
 人数足らず棄権?!と危ぶまれた大会も出場だけはOK。すんなりいかない毎日
 だけど、せいやと太鼓は一本気に決まって、いいんじゃない。
 
 悲しみ暇もないほどに過ぎる現実、さらりんと。留まっていられない時の残酷さ
 と優しさがぐるぐる回るよな舞台。快調、筆が滑りまくるよなテンポよい会話に、
 等身大の思いをしっとり浮かばせ○。回廊とお座敷のやり取りも呼応して巧み。

 思いかける相手のことは結局わからない、わかってもらえない。どうしようもなさを
 醒めてみつつ、見捨てずに見守っている。クールになりきれない、とんまな優しさ
 もつ登場人物達に微笑みねこ。思い切れない思いを胸にして、思い切りたたき
 上げるよな和太鼓合奏のラスト。日常との対比鮮やか、刹那の時にしみじみも
 するねこ。

 もともと岩松了入ってるとこに、東京乾電池な胡散臭さ(なキャラとか)加味。
 ねこに美味しくて○。照れ隠し?な、芝居がかりが自然体にまぜこぜ、いきなり
 ダンスとか楽しいところ。

 役者。派手さはなけれど、当て書きな適材適所、いつもどおり。器用な役者達が
 絡まる関係をしっかり演じて、水準高。ほか、青年団・山本崇子さんのダンスを
 珍しくみられて、ほほほねこ。

月間一覧