東京タンバリン「サンＳＵＮサン」14回 パルテノン多摩小劇場フェスティバル2001参加
＠多摩センター パルテノン多摩小ホール(2001/4/30 1ステージ)
全自由前売り1800円 当日2000円 パスポート6000円
作・演出：高井浩子 照明：菊池康子 音響：中平美紀[ルネサンスデザイニング]
舞台美術：横田修×突貫家 振付：まん 舞台監督：寅川英司
オブジェ：好宮温太郎 美術パネル：苗村肇 宣伝美術：清水ツユコ
制作：東京タンバリン、中島敦子
出演：
瓜生和成 ：矢沢聖祐（ギャラリーを急死した父から相続。母親は今ノイローゼ）
坂田今日子：矢沢萌子（聖祐の妻。学生時代からギャラリーでバイトしてた）
高井浩子 ：矢沢美子（聖祐の姉。ギャラリーにたまにきては弟夫婦を気遣う）
大田景子 ：矢沢和希（聖祐の妹。学生。ギャラリーによくくる。兄に不満あり）
渡辺道子［ベターポーヅ］：久山絵理（聖祐の昔彼女。留学から帰国。弟を亡くしてる）
本間 剛 ：伝博之（近所のディスカウント店店長。踏み切れない独身。情報通）
田村拓也 ：増田一平（近所の花屋店長。父を亡くし母子家庭。嫁舅で板ばさみ）
粕谷吉洋 ：西 正雄（伝の店のバイト学生。受けない語尾ギャグ多用。頼りない）
高山玲子 ：関 恵子（西の彼女。絵画と映画を論ずる女）
宮澤大地 ：河原龍一（個展中のアーティスト。結婚を控えてる。父親が病気）
笠木 泉 ：河原理紗子（龍一の異母兄妹。失業中。家族の中欠落感を抱いている）
井上幸太郎：越知 健（個展中のアーティスト。就職面接中。理紗子が気がかり）
上原奈美 ：幸田 礼（越知らと旧知のアーティスト。なんかでかい。自称繊細）
伊藤悦子 ：万田響子（ギャラリーのバイト学生。乗りと気配りよし。和希の友達）
森啓一郎 ：杉 輝夫（ライブ未の自称ローラー学生。乗りはよし。和希の友達）
望月志津子：西川こず江（不思議少女。越知の彼女）
寺田未来 ：日下久枝（ギャラリーの客。結婚をやめちゃった人）
衣川昌美 ：富田千代美（久枝の友達）
2001/4/30(月祝)小雨 2:17-4:00PM(1'40) 後方より 客席超満員(260人）
客層：20才代中心に幅広く。女性過半数。
客入れ：普段（70人以下キャパ）よか大劇場なれど通路も座る大盛況。係員は
多く、場内誘導もあり。フェス参加劇団のオリジナルＴシャツコンテストあり。
抽選でプレつき。折込パンフ。Ａ４４頁。写真付きでコンパクトに劇団と作品を
紹介。配役表別に在り。物販なし。
演劇フェス参加。キャパ100人規模の明石スタジオ公演（ねこ未見）拡大版。
他フェス参加劇団は、劇団インベーダーじじい、アフロ１３、ラブリーヨーヨー
（最優秀賞 賞金100万）、少年社中。
舞台。ギャラリーの広々とした入口ラウンジ。どこかしらリゾート気分。白地に
大きな円を描いた床、深緑の三人掛け椅子と丸テーブル５、下手に一回り大きい
の１。同色深緑の柱だけ塔が下手入口と、正面下手の２Ｆ展示場への入口にあり。
正面にゆったり受付、上手トイレにゆく道沿いに、透かし彫りパームツリー。
下手壁際、オレンジのマガジンラック、隣に高い立木？なオブジェ。
お話。ギャラリーに往来する幼なじみ、友達らの日常会話から、ぽつぽつ噴出する
同時代の悩み、苦しみ、やっていかんとな意志を描く群像劇。嫌っていた父の
ギャラリーを継いだ青年、変わらなきゃという、その意志。その妻は彼が家族に
ちょっと疎外感。実妹は現状の自分と兄に不満。帰ってきた元恋人は寂しがりに
頼るけど、差し伸べた手は取ってもらえず。それは、甘えるなの勇気づけ。
友人アーティストの妹は、腹違いの兄の結婚を快く思わず、家族が優しいほどに
心痛い。その他。定職につかないもの、定職を探すもの、のほほんとした学生、
店番をさぼってばかりの店長、結婚取りやめＯＬ、病気の親を抱えた兄弟、
嫁姑に板挟み長男、姿を見せない犬殺し常習犯、とかとか。どこかしら欠落感を
抱えた人々、がそれぞれにして生きている、いこうとしてる舞台。
死と別れ、変化する人の心。安穏と留まってはいられない日常の残酷、不条理を
会話断片から浮かばせ、さりげに深い味わい。とりわけ、親、家族ら同時代感覚の
種々問題が身近な痛みとして近接ねこ。言葉以前にそんな人の佇まいで見せる
キャラの造り込み○。自然体の会話の間にどたばたと緩急演技いれてアクセント。
ラストダンスも含めて、沈めないリズム感○。
役者。瓜生さん。いつもながら、いい感じな力の抜け加減。客演・渡辺さん。
ベタポじゃみられない、ドロドロ状況演技で「女」をみせて、ほよよねこ。
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