超歌劇団 第１３回公演「超リーグ」
〜ALICE FESTIVAL2000 第４回アジア小劇場ネットワーク東京公演〜
＠新宿 タイニイアリス（2000/9-15-17 3ステージ)
全自由 前売り1,800円 当日2,000円
作・演出：うるけん一郎太 照明：うるかつ 音響：Ｋ・ちゃっぷ
衣装：くるっぱぴっこ 道具：味の素あーや 装置：うるけん一郎太
制作：笹木良子
出演：
渡辺裕介 ：明日香 紅（超リーガー、情熱と努力の人）
うるかつ ：月影 光 （超リーガー、紅のライバル）
鰻屋喜平次：加藤羅破王（超リーガー、感情を捨てた超人）
うるけん一郎太：変身後の加藤羅破王（パワード）
鵜飼知実 ：山神正一（伝説の超リーガー、故人）
味の素あーや：山神激子（正一の妻）
魚人ごろー ：医師、実は加藤の弟子・天空裂
2000/9/17(日)雨｜くもり 3:05-3:50PM(45) 中段より 客席満員(70人)
客層：20-30才代中心。男女半々。
客入れ：なぜか40分前開場。場内案内はとくになし。中央花道スペースに
左右座椅子席と後方階段席。開演前にうるけん氏からＰＬＰアナウンス。
超歌劇団の会場には危険ゾーンがあります。それはここですと指摘。なりふり
かまわない役者にあたる、本火が飛ぶ、走る車に轢かれます、など。みんなホント
折込パンフ。東京公演三回目で思うこと、次回予告がでかでかと。キャスト、
スタッフなど。物販なし。超歌劇団Tシャツは非売品？。
静岡の人気劇団、三回目の東京公演。超能力を駆使し、文字どおりに死闘を繰り
広げる、三人制野球「超リーグ」シリーズ。静岡では過去最高の観客動員200弱を
達成したとか。
舞台、会場。客席前方、下手にやぐら、ロープと足置き板があって、空中殺法用？と
しられ（実際は空中浮遊ラブシーンに瞬間使用）。舞台頭上に捻ったロープに吊ら
れた横棒あり。役者が足置き板に乗り、ぐるぐる廻りながらの「空中対峙」シーン
で使用。花道両側にブロワー二台。疾風にマントが「舞い上がるシーン」で使用。
舞台後方に「火の用心」とある一斗缶あり。火を噴く（花火）バットを消し止める
のに使用。客席中段の壁にビデオ投影、おかげで前方客は見難くてしょうがなし。
と、どう使うのか、すぐわかりのチープな装置が今回もナイス。
お話（うら覚え）。さすらいの超リーガー、紅は出会いがしら、地元リーガー月影
に勝負を挑まれる。（負けたんだったかで）彼から伝説の超リーガー、山神正一の
ことを聞く、紅。打倒せんと探すも不明。偶然であった買い物帰りの主婦から無駄
な勝負ときかされ。彼もバッターだからさ（とほほ）。なぜ主婦がそんなことを！？
実は彼女、正一の妻、激情の女・激子（やたらテンション高いので、暗転中子供が
こわーいとおののき声（場内笑い））。案内された場所は、正一の墓。既にこの世に
ない正一だったが、バットは残していたのだ（お墓がパカッと割れ、バット出現）。
バットをかけた激子との勝負、ボールがたくさん見える「幻影ボール」（客席から
おーの声と共にボールの嵐が。遅れて投げられたボールに場内笑い）。なんかバット
ゲットするんだったかな、紅。帰り道の激子の前にダブルのスーツにマントの怪しい
男登場。加藤羅破男。バットをだせと迫り、「トルネードボール」攻撃。ずたぼろに
吹き飛ばされる激子（等身大人形が客の頭上でぶんまわされ投げられる。身の
危険感じるねこ）
加藤を倒すため、山にこもって精神修行する紅（ビデオは川原をなんか不安そうに
走る紅）下山後、山神バットを手にした紅と月影の勝負。ボールが２０トンの重さに
なる「アイアンボール」。対してなんでも吸収解消の小型ブラックホールをつくる
「ブラックホール・バスター」で迎え打つ紅。超能力を打撃の一瞬に凝縮する技を
会得した紅、なんか勝利。
そのころ、激子は瀕死の床。医師、実は加藤の弟子天空裂。すっかり甘く見られてる
紅、弟子で十分と加藤すっかり調子こき。「超能力拡張剤」（駄菓子屋ラムネのタブ
レットお菓子）をドーピング常用で廃人同様の天空裂。情けもない加藤に、紅の怒り
爆発やら葛藤。勝負に愛はいらないのだろうか！。
天空裂の「ソニックバスター」（真空をどうこう）を迎え打つ紅。勝利。加藤と
超能力を捨てるかどうかを掛けて、超リーグ球場の決戦へ。加藤は進化した姿で
登場（海パン姿、中半端に迷彩ペインティングしたうるけん氏。台車にうずくまって
（繭？）運ばれ）。炎のボール「デスボール」（火がついたボールがバットに打つと
仕掛け花火がわーと。火の用心缶で消す紅（場内笑い））。「グレートタイフーン」
（ブロワーでマントが舞い上がる加藤。進化前場面だったかも）に倒れ伏す紅。
が復活。「三途の河は見てきたが、渡るほどではなかったわ！」と紅、かっとナイス
な決め台詞。必殺技が効かず、うろたえる加藤。空中で対峙する二人（ぐるぐる）。
紅の命を懸けたバッティング「三段打ち」（引いてはうつを三回）ボールをもろ腹に
受け、はじきとばされる加藤（台車に仁王立ちしながら花道を後退）。勝負は情熱と
努力だぜ！！と紅。闘いが済み、バットを山神の墓に返す紅、彼には月影との
新たな勝負が待っているのだった。
大映テレビな情熱の物語、懐かしの少年マンガキャラ、勢い込んで腰くだけの
チャームな演技。天然にぼける芝居のたまらない間の悪さがむしろ絶妙。仕掛け
のチープさもまたしかり。今回はタイトな展開、短い上演時間が功を奏しての疾走感
◎。次回の静岡公演に期待、遠征してみたいねこ。
役者。「鬼の一休」の若侍◎だった、渡辺さん。言い放つ勢い、止まらずの懸命さ、
いっぱいいっぱいさが愛らしい。うるけんさん。貫禄、発散する男気の濃さが○。
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