dumb type ダムタイプ「memorandum メモランダム」
＠大阪 シアタードラマシティ(12/28-29 3ステージ）
全指定前売り当日とも4,500円
構想・構成 ：ダムタイプ アーティスティックディレクター・映像 ：高谷史郎
音楽 ：池田亮司 照明 ：藤本隆行 映像 ：泊博雅 映像アシスタント：大脇理智
舞台アシスタント：尾崎聡 コンピューター・プログラム：上芝智裕
コンセプチュアル・コラボレーション：アルフレッド・バーンバウム
出演：
大内聖子、川口隆夫、砂山典子、田中真由美、前田英一、藪内美佐子
2000/12/29(金)晴れ 2:10-3:40PM(1'30) 中段より 客席超満員(950人)
客層：20-30才代中心にとりどり。アート関係な黒仕様の人、それなり数。
客入れ：折り込み、物販パンフともになし。当日券はあった模様：上手下手通路
前に補助席あり。夜の部は当日券なし（キャンセル待ちのみ）
物販。過去ビデオとＣＤ販売。開場開演15分前、ロビーにたむろ、そうアナウンス
すればいいのにね。
３年ぶり新作。昨年ヨーロッパ初演を皮切りしての日本凱旋公演・最終。
舞台。四面区切り＋全体の巨大半透過スクリーン。背景にパフォーマをのぞかせ
たり趣向。あとは、素舞台にもちこみ式。
お話。記憶に欠落があることに気づいた男。物語、そして自分がかつていた部屋も
どこかしら？？。曖昧なうちに浮かぶ、膨大なイメージ、奇妙な熊さん集合とか。
映像、オブジェとのコラボレーションな彼ららしい新作。映像全面の「OR」から
初期帰還の趣。いつもながらのとんがりつつ、スタイリッシュな表現は健在。
重低音、閃光、高速映像にマインドトリップ、気持ちいいねこ。後半はダンスな
動きあれこれ。セクシー、レイジーにして、硬質な映像と絶妙の取り合わせ。
熊さん登場でファニー面も、基調はしごくクール。以前より、情報密度が薄目
とか、不満あれど、久々に楽しむねこ。
主な展開
１ 全面に幕、英単語。パフォーマーが「文字」を足がかりに天井に上る、それに
続く4人。文字が補完され、物語の形が見えてくる。子供のリーディング。全体が
なったところで幕が落ち、明かり。男１と女１。女は幕を引いて引っ込み。
お話のもとは、これ↓なそう
http://www3.justnet.ne.jp/~wwaattaa/sanbikinokuma.htm
２ 男が中央。物語をリーガルパッドに書く(赤シャツにブルー系照明が○）。
ジャックと豆の木。その後の物語は…。男の筆は中途で止まる、記憶がなくなった
？。そういったテキスト書きの一部始終は背景にライブ投影。紙面を改め、男は
考え始める。物語そのものよりも記憶をなくしたほうが気がかり。思索メモ速攻。
耳で聞いた話、目で読んだ物語、いったい記憶に残るのはどちらか。勢いづく筆も
はたとまた止まってしまう。
３ 舞台横幅一杯に透過スクリーン。下方四分割、上方一体。街角やら映像を横長
全景、あるいは分割して、高速にスイッチング投影。ノイズ、重低音混じりの電子音
、かたかたタイプライタ、断続するスイープ軌跡。でリズム。シルエットになり
横切る人は高速に相反してゆっくり、また疾走。立ち止まる時にクロックワークな
ダンス。はストロボライト、映像とシンクロリズム。やがて、下手に男女。向き合
ってスローダンス、透過しぼやけた男が上手に一人。暗転。
４ 薄暗がりで後ろ向き、懐中電灯できた跡を照らしながら這いずる人。中央いれ
かわり、赤シャツの男。今度は部屋の絵を描き（ライブ投影）。テーブル、いす、
ドア、電話機。確かめるようにコメントを書き添え。と突然に破り捨てて、くず
かごへ。
５ 女、はくずかごからなにやら探し？。逆さまにして、紙の小山。ロングヘアーを
シャウトして風おこし、紙屑を放射状にとばしはじめ。真上からみると結構きれい
な同心円なライブ映像。は紙片アップと全景を重ね、カメラが降りてきて、女あれ
これと映し。自分の耳やらパーツ、紙屑にあるテキスト断片、手に持ったキャン
ディカラーのダイス、をアップ。カメラをぐるぐる公転させ、女は下に入り、ごろ
ごろころがり。と、着ぐるみ熊三体登場して、一緒にごろごろ。掃除機もった熊が
やってきて、紙屑をかたづけはじめ。みな協力。一部始終を俯瞰とアップをだぶら
せたりで上方から投影、半透過幕の向こうでは服を引っ張られ、とられちゃう男が
いたりして。
６ 着ぐるみ熊、一匹。下手から「白い道」をのばし、中央過ぎたところで寸足らず
と頭上からロールが降りてきてGET、上手に再伸長。でも、なんか上手側に引っ張ら
れちて、中抜けの寸足らず状態。下手から羊？着ぐるみ、とぼとぼととやってくる
着ぐるみ熊は（中抜けを埋めるため）利用しちゃえと羊をたぶらかし。結局、
ホイストであそんでるうちに吊られた羊は、そのまま寝転がって、自ら橋状態。
やりー。その間下手では、はいはい赤ちゃんおもちゃが、意味不明に行進中。
テーブルといすをもった赤シャツの男。羊の橋を渡る途中にけっつまづいて、家具
転がし。いつのまにか幕の向こうに消えた熊と羊。杖をつき、老人になって再登場
７ もちこんだテーブルと椅子「部屋」に男、メモをみる。背景に巨大投影。「アン
フォゲッタブル」の歌詞らしい。白々とした逆光が舞台から客席覆い。ナットキン
グコールの同名曲ヴォーカル、浮かぶ男のシルエットとダンス。手足を大きくふる
動きをいれて。ハワイアン音楽がどこかしら。上手から正面を向いて五人が
ユニゾンで登場。ゆらゆらと優雅に、どこか赤ちゃんのようにして上手に引っ込み
男、ライターを開け閉め、かちかちリズム。先ほど絵に描いた、部屋にいる男の
画像四景。ひとつだけ、舞台とほぼシンクロ。他に熊が部屋にいたり、ドアの窓に
熊の手を差し出したり、廊下を歩いてたり、訪ねてきて暴力ふるったり、もう熊が
不可欠状態。
８ たっぷりとした樹木映像、中央ではＣＧの家具とか日用雑貨が入れ替わり回転。
６人？男女が腰をゆったりと振りながらダンス、横移動。ナレーション終始。
私をみてそばにいて。女一人、残りたたずむ。暗転。
９ 女一人、大振りに手を振り、ソロダンス。電子音しだいに高揚、背景幕の「星」
の数はしだいに増え、回転して北極星の在処をしめし、ホワイトアウト。半透過幕
の向こうには水着の男、準備体操中。女は横臥して動かず。
10 四面スクリーンに高速スイッチング映像。女をシルエットに街、海の景色が
めまぐるしく変わり、円周率の数字が無限に横切る。女クロックワークな動きで
ダンスソロ。映像と音楽、テンポアップ、半透過幕の向こうの男とともに。
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