東京乾電池 ベンガル・綾田プロデュースvol.10 「21世紀版 質屋の女」
＠下北沢 ザ・スズナリ(2001/3/22-4/1 15ステージ）
http://www.honda-geki.com/suzunari.html
全指定前売り4,300円 当日4,500円
作・演出：ベンガル、綾田俊樹 照明：日高勝彦 音響：原島正治
舞台監督：青木義博 宣伝美術：沢田としき。扇谷正郎 制作：東京乾電池
出演ほか：
初演 再演 三演
1990/6/2-6/10 1995/5/27-6/7 2001/3/22-4/1
12ステージ 15ステージ 15ステージ
THEATER/TOPS THEATER/TOPS ザ・スズナリ
作 ：ヘーゼル・ユパンキ Ｐ.シェーファー ベンガル、綾田俊樹
妻 ：木野花[元青い鳥] 伊沢磨紀[青い鳥] 熊谷真実
探偵：ベンガル → →
夫 ：綾田俊樹 → →
2001/4/1（日）晴 2:00-3:30pm(1'30） 中段より 客席７割（90人）
客層：老若男女、おじさんおばさん結構の大人客席な落ち着き。
客入れ：三々五々埋まり。荷物預かりは頼めばあり、スズナリは前後狭いので
預けたほうが○。適度に誘導あり。折込パンフ。なし。本年末にひさびさの
全体公演あり仮チラシあり（夏の夜の夢）。物販。チラシとおなじ、Ｔシャツ
(2000円）
映画「フォロー・ミー」に想を得たとかの作品。五年後ごと、新女優を得ての三演。
舞台。質屋の店内。といっても近年のおしゃれ感覚からは遠い地味な旧態依然。
小物がこちゃこちゃとあり。上手に入口と暖簾、店外ディスプレイの
裏側。カウンター。中央、会談所とばかり、テーブルと椅子。壁の額に墨書
「天真爛漫」。なぜか柱に東南アジアなお面。下の段には本、電話帳とか。
下壁に預かり品仮おき？ラック。プリンタ、人形。両脇に怪獣の着ぐるみ、ゴルフ
用品、スーツとか。そのまままっすぐで土蔵。開口はとんがり頭形状のイスラム
してて、部屋の無国籍ぶり増長。ごちゃごちゃした創りこみが好きねこ。
お話。年はなれた妻（熊谷）が毎日行方不明。もしや浮気と気が気じゃない夫
（綾田）。心労も傍目には小躍り状態のうろたえぶり。私立探偵の1週間尾行調査
結果を聞いて、さらに踊る踊る。浮気相手がいたというのだ。夫の妻攻めに浮かぶ
、すれ違う二人の心。自分の杓子定規に閉じ込めて、妻自身を見なくなってしまっ
た夫。妻はずっと自分をみてくれた=尾行 探偵への愛情のようなものの大切を
訴え。受け付けない夫に、見かねた探偵助言。奥さんはこれからどこへでもいく
貴方は彼女を尾行しなさい、そうしなければ、奥さんは離れていってしまいますよ
夫、しぶしぶ、妻ちょっと楽しそうにして、夫婦探偵行の始まり。
こなれたおじさん二人に愛情。熊谷さんはいままで一番はまる自然さ。いい加減に
くたっとした力の抜け具合の綾田、ベンガル。でいて、大人気なさもパワーアップ
してて困ったものな素敵さ一層。綾田さんの日本映画をキレた一人芝居で説明
しながらの妻への長い説教とか。道草の楽しさを知る大人のお楽しみ舞台。
そんなとほほさ、意固地、不器用なさまから、真摯な優しさが覗いて、笑いつつも
しみじみねこ。
尾行する男に愛情、なんてストーカーに疑心暗鬼の今にまるで御伽噺。時代の不幸
に一矢報いるような、演劇の幸福感あり。信じる力もまた感じさせてくれて、微笑み
ねこ。
役者。曲者？な女優が続いて、今回の熊谷さんは自然体で好演。ゆれる心を
しっかり伝えてくれて○。男二人は前記こなれ加減も相まって、いままでで一番。
５年後？の再演が早くも楽しみねこ。
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