東宝ミュージカル「モーツァルト（中川晃教／石川楓）」
＠日比谷 日生劇場(2002/10/5-31 37ステージ 内中川晃教16ステージ)
http://www.nissaytheatre.or.jp/
＠シアター・ドラマシティ 11/5-20
全指定 前売り当日とも S席12500円 A席6500円 B席4000円
オリジナル・プロダクション ウィーン劇場協会
脚本・作詞：ミヒャエル・クンツェ 作曲：シルヴェスター・リーヴァイ
演出・訳詞：小池修一郎 音楽監督：甲斐正人 美術：堀尾幸男 照明：勝柴次朗
衣装：有村淳 歌唱指導：楊淑美、山口正義 振付：前田清美 音響：大坪正仁
ヘアー・メイク：宮内宏明 舞台監督：廣田進 演出助手：佐藤万里、八木千寿子
オーケストラ：東宝ミュージック（株）（株）ダット・ミュージック
指揮：塩田明弘 プロダクションコーディネーター：小熊節子
翻訳協力 萬代倫子・名和由理 製作：岡本義次、坂本義和（東宝）
古沢真、渡辺裕（ドラマシティ）
後援：オーストリア大使館 協力：オーストリア航空
出演：
市村正親 ：レオポルト (モーツァルトの父)
高橋由美子：ナンネル (モーツァルトの姉)
中川晃教 ：ヴォルフガング・モーツァルト ［井上芳雄 ダブルキャスト］
松たか子 ：コンスタンツェ (モーツァルトの妻)
石川 楓 ：アマデ ［内野明音、鶴岡 良 交互出演］
山口祐一郎：コロレード大司教
久世星佳 ：フォン・ヴァルトシュテッテン男爵夫人
阿知波悟美：セシリア・ウェーバー (コンスタンツェの母)
花王おさむ：カール・ヨゼフ・アルコ伯爵 (コロレードの部下)
吉野圭吾 ：エマヌエル・シカネーダー (劇場支配人)
アンサンブル
池田紳一、大谷美智浩、小原和彦、KENTARO、小林仁、桜井章、砂川直人、武内耕、
tｅｋｋａｎ、中山昇、縄田晋、野沢聡、藤重政孝、松澤重雄、森田浩平、
秋山エリサ、井上めぐみ、河合篤子、北林優香、鈴樹葉子、高橋真記子、
徳垣友子、中川菜緒子、長谷川美穂、平澤由美、やまぐちあきこ、尹嬉淑
2002/10/25(金)晴 1:01-4:15PM(1'23/休26/1'19) 1F上手後方 客席満員(1330人)
客層：ほぼ全員、20-30歳代女性。毒と愛情を吐く、コアなグループ客ちらほら。
客入れ：当日券。補助椅子、立ち見なし。キャンセル券は、開演1時間前から整理券
配布し、開演直前に販売。折り込みパンフなし。物販。パンフ(A4版 65ページ
1500円）盛りだくさん。Ｔシャツ2500円。トートバック1200円。ハンカチ600円。
ライブＣＤ予約受付中（井上版、中川版 3800円 11月販売）
今回美味しい席は下手前側（桟橋ついてるし）。井上ファン、あと山口ファンも。
「エリザベート」スタッフ最新作品、スター歌手勢揃いと、まさに鳴り物入り公演。
主役モーツァルト役を若手２人のダブルキャスト。来月は帝劇に舞台を移し、悪妻・
コンスタンツェ役が西田ひかるに交代。
舞台。モノトーンの無機質な装置に華やか衣装。グレーの箱と階段の集合体。場面に
より前後、地味に配置変更。背景にスライド。ヨーロッパの古地図、絵画、写真ら
イメージ投影。上空に門形の額縁。時々、なぜか七色に照光。うーん、なんか本多劇場
で小劇場劇団の装置をみている気分。シンプルつうか、本公演、劇場でみると殺風景。
お話。神童モーツァルト、天翔ける音楽魂とは裏腹に、現実の身には足かせしっかり。
パパ・レオポルトの期待、パトロン・コロレード大司教の独占欲。天才ともてはやさ
れる評判を、かもする輩も多数。世間知らずが災いして、そのたび貧乏くじばかり
引いて、手痛い目に合わされる。俺は自由になりたいんだあ、だけど…と１人悩ん
じゃう葛藤しちゃう、天才青年・青春残酷物語。
欲求不満ねこ。青春もんもんと内省、ドラマティックさに欠けるお話。意趣違いと
言われたらそうだけど、それで納得したくない期待外れ。神童面な子役がずっと随行
して一役２人、リアル・モーツァルトの内なる葛藤を燻り出す仕掛け。劇的な趣向は
理解できるけど、こぢんまりと地味すぎ。ラストは共倒れで釈然とせず。至上な音楽
＝子役パートが生き残るのなら、すっきり納得できるけど。うーん、こまっち。
周囲も地味、正統かと思いきや変なところもあり。父、存在感薄し。やかましパパ
としか印象残らず。妻、すっかり良妻賢母、掃きだめに鶴。かといって、夫を助け
ているかと思えば、？。彼女姉妹の徹底した悪辣ぶりのがまだ納得でき。大司教、
存在感濃すぎ。お話そっちのけのムーディぶり（これは素敵）。セクシーねえちゃん
四人をはべらかして、エロ爆発。なぜか、史実通り？のトイレシーンをリアルにみせ
たり、意図不明。演出の悪戯心が生んだ、箸休め的ギャグキャラ？。うーん、困惑。
音楽と歌唱、結構素敵。ロック基調、メロディが良く歌い、うきうきうっとり。
これで寸足らずな日本語歌詞がこなれれば、○。モーツァルト・中川君。伸びやかで
巧み、時に他の歌手を圧倒。反面、力みがちなのが、ねこの好みと違い△。父役・
市村正親。達者だし、キャラに合うけど地味。妻役・松たか子。すっと通る声が
心地良し。姉役・高橋由美子。安定感、伸びやかさとも予想以上。見直しねこ。
大司教・山口祐一郎。疾風怒濤。主役はさておいても、もっと出番が欲しかった
ねこ（ダメ？）。
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