トリのマーク(通称)「むかしとかげの本 -ギロンと探偵の12ヵ月 その５-」
＠下北沢 アートショップギャラリー 風呂式（2003/5/6 3ステージ）
http://www.furo-shiki.com/
全自由 前売り当日とも1800円
台本・演出・音響：山中正哉 美術・衣装：柳澤明子 会場：坂本絢
制作：櫻井拓見 製作：柳澤明子
出演：
山中正哉 ：？ お店のお客？、店員？
丹保あずさ：お店のマダ〜ム
出月勝彦 ：むかしとかげの監視員＠屋上、服も顔もチョコレート色。
櫻井拓見 ：？ 探偵のなれの果て！？、服も顔もチョコレート色。
柳澤明子（水疱瘡のため隔離中）とギロン(ともに写真のみ）
2003/5/6(火)晴 6:03-6:25PM(22) 最前方より 客席8割(14人)
客層：お母さんと息子、姉妹、早めに退社できた社会人、学生（推定）。
客入れ：30分前開場。１ＤＫスペース、台所と風呂場付きのギャラリー店内。ステー
ジはシンクと冷蔵庫がある台所スペース。箱椅子が４つくらいづつ、前、横、後方に
置き。折り込みパンフ。B6 3ページ。イラスト付きキャスト、スタッフ、柳澤さん
水疱瘡隔離・休演ことわり（すっかり芝居ねたにされ）。終演後、ポストカード全プレ。
会場。下北沢北口からテクテク7,8分、細い路地を入って小さなビル上階。省スペー
スの螺旋階段をあがった、箱貸し式のギャラリー。小さいもの好きにはたまらない、
こちゃこちゃした箱庭空間の奥、といっても１ＤＫスペース程度。って、ほんとに
キッチンがあるのがへんてこ。お風呂まであるから、風呂式なのね。見上げると、
展示用の梁にメッセージカード。「探偵」から探してくれとか、くれないでとか。
たぶん、ほかにもメッセージは隠されていそう。
舞台。キッチンをメイン。左手からコンロ、シンク、冷蔵庫。正面壁にブルーの
タペストリー。左手の窓前に丸テーブル。くねった枝先につぼみシェード、ペンダン
ト型宝石も添えてる盆栽型ランプ。根元に、指先大の小トカゲ、数匹。右手壁内に
ユニットバス。入口に「ギロンと探偵事務所」、ドア越しに覗いた壁に「荷物預かり
ます」の貼り紙。
お話。台所とお風呂があるギャラリー。お風呂にはなぜか探偵事務所の札あり。
その探偵はといえば、水疱瘡で謹慎中。なんでも世界征服をたくらむやつらの仕業
とか。そうにしても、効率が悪い征服のしかた。マダアムは店員に「むかしとかげの
本」を展示するのよ、命令。貴方も読めてだれぞも読めて、一石二鳥、三鳥…で
いいでしょと調子乗りすぎ。と探偵事務所から、日に焼けた男性。聞けば、探偵は
上にいるという。屋上のことかと思えば、地上という？？。日に焼けた男性は見下し
ポジションを店員にとり、本を読ませ。そこにはむかしとかげの監視人のことが。
来たときと同じように、唐突に変える日に焼けた男。何でも、とかげは上にいると
いう。事務所から別の男が、探偵ぶりでいろいろ調査仕草。丸見えですけど。
謎の男達がいなくなって、店員はまた本を読み始め。最後のページに探偵からの
手紙があり。もうすぐ戻ると。本はマダアムにかえし、店員はとかげ茶の準備。
上にとかげを探しにいくのでした。
旅の途上な謎めき断片が楽しい。同会場シリーズを初見ねこ。神出鬼没の小ねたが
散りばめられてそうな印象を新た、平日火曜では通えないのが残念。消失キャラに
探偵役・柳澤さん（病欠・隔離中）自らがなった希少公演。すっかりねたにされて、
美味しい役所。客席もくすくす笑い、本人が見られない（当たり前）のが真に残念。
クール山中さんとのキャラの体温差、また一段と。公演を重ねるたびにエキセントリ
ックになっていく、丹保さん。誰も俺様を止めらんぜよ、な威圧感さえ感じさせる
とんちんかんなマダムぶりが素敵。今後の（小）暴走の行方がちょっと気になる
ところ。
［月間一覧］
|