東宝ミュージカル　十二夜

　東宝ミュージカル「十二夜」

　＠日比谷　帝国劇場（2003/10/5-11/24　69ステージ）
　http://www.toho.co.jp/stage/welcome-j.html
　全指定　前売り当日共　S席12500円　A席8000円　B席4000円
　
　原作：ウイリアム・シェイクスピア　訳：小田島雄志　脚本：堀越真　演出：鵜山仁
　音楽：八幡茂　作詞：斉藤由貴　振付：セルジオ・トゥルヒーヨ
　音楽監督・指揮：塩田明弘　ボーカル監督：楊淑美、矢部玲司
　装置：堀尾幸男　照明：塚本悟　衣裳：小瀬川雅俊　音響：大坪正仁
　ファイティング・コーディネーター：渥美博
　イリュージョン・コーディネーター：今村哲也　イリュージョン指導：デューク松山
　振付補：井上仁司・森本麻祐子　演出補：寺﨑秀臣
　エグゼクティブ・プロデューサー：酒井喜一郎　製作：宮崎紀夫
　出演：
　大地真央　：ヴァイオラ　　　（生き別れたメッサリーンの双子の妹）
　愛華みれ　：オリヴィア　　　（伯爵令嬢。オーシーノー公爵の思い人）
　鈴木綜馬　：オーシーノー公爵（イリリアの領主。男装ヴァイオラの主人）

　本田美奈子：猫
　川﨑麻世　：道化

　岡幸二郎　：セヴァスチャン　（メッサリーンの双子の兄）

　鷲尾真知子：マライア　　　　（オリヴィアの家の侍女）
　上條恒彦　：マルヴォーリオ　（オリヴィアの家の執事）
　安崎求　　：サー・トービー　（オリヴィアの伯父で酔いどれ）
　治田敦　　：フェービアン　　（オリヴィアの召使）
　山形ユキオ：サー・アンドルー（トービーの友人）

　越智典英　：アントーニオ（船乗り）
　秋山雅史　：レオナート　（街の男）

　女性アンサンブル
　石原絵理、板倉リサ、伊東梓、宇田ひろこ、柏木ナオミ、河合篤子、川又章季、
　木村晶子、栗原朗子、坂井朋子、白木原忍、高橋千佳、玉置千砂子、ちあきしん、
　西村沙也伽、林久美子、樋口綾、松本菜穂、村瀬美紀、森本麻祐子、涌井みちる、

　男性アンサンブル
　芦原由幸、石山毅、板垣辰治、沓澤修一郎、栗林昌輝、坂口晋作、佐々木しんじゅ、
　佐嶋宣美、杉本崇、俵和也、附田政信、仲沢克裕、中本雅俊、沼澤勉、日比野啓一、
　平野亙、水野栄治、吉川哲

　2003/11/1(土)晴　5:01-8:03PM(97/休25/57)　１階中段　客席9割？(1700?人)
　客層：老若男女。夫婦ずれも多そうな、家庭的幅の広さ。女性7割。
　客入れ：１階はまんべんなく埋まり。２，３階は不明。1階通路に補助椅子あるも
　お客はいなかった模様。物販。パンフ(A4　1500円）買ってないので内容不明。
　パンフ用地図柄バック1300円。ストラップ1000円。サントラＣＤ予約　3000円。
　カーテンコール4分。オケピ指揮者が拍手促したり。

　とりかえばや、てんやわんや物語な十二夜の（ダンス）ミュージカル化。

　舞台。白い壁パネルがいくつか一面。裏返すと一面鏡。宮殿とか広さ表現に蜷川幸雄
　な効果。マジックミラーをつりおろしして、早変わりとか表現に、串田和美な効果。
　装置は持ち込み式。海原とか、大布を利用してシンプルだけどダイナミックな表現に
　野田秀樹効果。と帝国劇場らしからぬ、小劇場演劇なあれこれ工夫演出あり。
　
　お話。お家騒動から逃れた船が嵐で難破。双子の兄妹セバスチャンとヴァイオラは
　九死に一生を得るが、生き別れ。海辺のイリリアにたどり着いたヴァイオラ。男装
　し「シザーリオ」と名乗り、オーシーノー公爵の元で小姓に。オーシーノー公爵は
　オリヴィア姫に恋。恋の使者をヴァイオラに命じるが、オリヴィアは求愛を拒絶。
　なぜなら、オリヴィアは男装ヴァイオラに一目ぼれしちゃっったから。ヴァイオラと
　いえば、公爵にこれも一目惚れ、でも、男装し姿を変えたため公爵に打ち明けられず
　、もんもん。恋の一方通行ぐるぐるりん。一方、ヴァイオラの双子兄セバスチャンも
　偶然イリリアに到着。男子セバスチャンは、男装したヴァイオラとクリソツ。恋の
　関係はますます混戦して…。
　
　新宿コマでもいける万人向けミュージカル。大地真央さんは、劇団☆新感線でもいけ
　るかもな、イケ面とコメディアンヌの二重人格ぶりをみせて、へー。お話パートは
　すっきり刈り込まれ、アクロバティックな群舞をなぜか大幅投入。そこだけみると
　キダムですか(見てないけど）状態の大騒ぎ。もうちと、てんてこまいな会話を楽し
　みたかったねこ。

　その会話には、逐一駄洒落を折り込み、韻を踏み。ややおじさんなギャグへのこだわり
　をみせ。すっきり美人顔の大地真央さんなぞ、しつこく関西人のりで、すらっと駄洒落
　連発。ギャップにとほほ笑いねこ。しかも、内の女心＝かわゆいアニ声、外の男装＝
　ヅカ男役な偉丈夫（殺陣の決めポーズでは客席から感嘆と拍手）を切り替え。三等身
　＜＞六等身キャラをアニパロよろしく、くるくるくりん。シコも踏めます！台詞を
　はじめ、そこまでおもちゃ？！にされ状態。うーん、面白いけど、本人はどうなのかしら。
　もち、シリアス場面はきっちり切々と演じて、締めてるんだけどね。

　衣装。主人公達は、生活に必要がない派手な（古の少女漫画麗人キャラな）彩色もの。
　とりわけ、愛華みれさんはドラッグクイーンとして、クラブでもＯＫ状態。悪のりぶり
　がかわいく、楽しいねこ。背景のアンサンブル衣装は白黒モノトーンとして、引き立て。

　音楽。スムースなスタンダード・ポップス。バカラック風だったり、ラテンにテンポ
　アップして風で耳に心地よいもの。大地さんの伸びやかな歌唱。ハンサム声の岡幸二郎
　、鈴木綜馬。ちび猫なのに歌うと大人猫になる本田美奈子。ほか、演出では鏡を多用。
　マジックミラーを使っての、夢でもし出会えたら、な公爵>オリヴィア>ヴァイオラ>
　公爵・片思い成就変身シーンがロマンティック。