＠日比谷 帝国劇場(2004/8/10-11/23 178ステージ）
http://www.toho.co.jp/stage/welcome-j.html
全指定 当日前売りとも Ｓ席13500円、Ａ席9000円、Ｂ席4000円
8月10〜14日プレビュー6ステージ Ｓ席12500円、Ａ席8500円、Ｂ席3500円
作（オリジナルフランス語テキスト）：アラン・ブーブリル
音楽：クロード＝ミッシェル･シェーンベルグ
訳：リチャード･モリトビー、Jr./アラン･ブーブリル 訳詞：岩谷時子
製作協力：キャメロン･マッキントッシュ・プロダクション 製作：東宝
後援：フジテレビジョン 製作：田口豪孝・斎藤安彦
出演下記：
2004/8/17（火）小雨 5:16-8:00PM(71/休27/56)１階最前方 客席ほぼ満員（1900人）
客層：女性9割以上、20才代中心。女性二人連れ、カップル、家族連れととりどり。
客入れ：当日券あり、1階の後方通路に補助椅子1列、発券状況不明。ショップ店員？か
アオザイ服の子がいたけど、ロングランだし、劇場係員も着ればムーディでいいのに。
相変わらず、ロビーが狭い割に、階段はやけに広くて変。女子トイレに長蛇、こちら
も増設なりしてほしいところ。物販。8月分パンフ(A4 7?mm厚 1500円）舞台写真
付き版は9月上旬に販売予定(2000円）Ｔシャツ2200円ほか。分厚いパンフをみるたび
、CD-ROM版を出してくんないのかなあと思うねこ。注意アナウンサーは市村さん自ら
、切らないとキレルそう。カーテンコール６回８分（19:58まで）４回目からスタオペ
しぶしぶ立つねこ。花束の投げ入れの仕込み？と投げ返しはお約束？。
ねこ初見。日本初演 92年＠帝国劇場（キム：入絵加奈子、本田美奈子
エンジニア：市村正親、笹野高史 クリス：安崎求、岸田智史）
舞台。この劇場にしては中央に狭め、凝縮した舞台。床は前傾の八百屋状態。短冊
ブラインド式の壁で三方を囲み、適時上下開閉。装置は両袖と上方から三位一体の
合体式でちゃきちゃきと合体＜＞分解転換。いずれも、それぞれらしく細かく造り
こまれてて○。売りの実物大ヘリや車はさすがに臨場感を醸し。
お話。ベトナム戦争下のサイゴンを舞台にしての「蝶々夫人」。戦争遺児の問題も
交え、悲恋ものを越えた内容とし。具体的には下記。
悲恋に感動させつ、戦争の現実を感じ入れさせる、大人エンタメ。ドラマティック
、腹八分目。赤裸々に惨禍は描かず、小骨な刺激や内蔵の毒は抜いて、のど越し
良く（ラストのキム自害がカーテン裏とかね）。絶望を濾し、透明な悲しみと希望
として歌い上げて、美味。ほんでも、キム、クリスデュオの甘さと、物語の苦みの
ブレンドの上品さがいいやら悪いやら、物足りなく感じるねこ。会社帰りや休日の
お楽しみとしてみるには、これでいいのはわかるんだけど。
展開は疾風怒濤、すきま風は吹かず、シームレスで見事。芝居をとめかねない細か
い説明をなくして、ビジュアルを見ただけでわからせちゃう。猥雑なクラブ、体制
下のホーチミン巨像や赤旗マスゲームとか。キムの死をもって未来が開く、皮肉な
ラストの絵づらもそう。40-50才代のおばさんおじさんなら、歴史と現実を思い、
感じ入ることがありそう。単純な感動を求める向きも、一歩踏み越えれられえば、
それもまたよし。
役者。キム役・知念さん。生硬も役柄に合い。高域すゞやか。クリス役・井上さん
「だぜ！」台詞に違和感なスイーティ。どんなに哀しくても、心とろける歌声に、
う〜みねこ。エンジニア役・市村さん。多芸、達者で楽しく、逞しい。いじましさ
も愛嬌な魅力に、う〜みみねこ。
お話。1975、陥落直前のサイゴン。今夜もエンジニアと呼ばれる女衒が経営する
クラブではＧＩ達が乱痴気。目玉は「ミスコン」、女王と寝る駆け引きもまた
一趣向。ＧＩクリスは田舎からでたばかりのキムと出会い、たちまち恋い。キムは
許嫁のいとこがいるにも関わらず、もう夢中。ほどなく、サイゴンは陥落。ＧＩは
ベトナム人を見捨てて、遁走。クリスはキムを伴い逃げようとするが、混乱の中
見失い、ヘリに無理矢理に乗せられてしまう。
3年後、クリスは再婚するが、サイゴンの悪夢に苦しめられている。キムはクリス
との子供を育てながら、クリスの迎えをまっている。彼女の居場所を突き止めた
エンジニアが許嫁の男・今は軍部の大物を伴ってやってくる。復縁を迫る男は子供
をみて逆上、これを殺そうとしたため、キムはクリスの拳銃で男を撃ち殺して
しまう。エンジニアは混血児の子供が渡米の手助けになると胸算用し、親子を伴い
難民船でサイゴンへと渡るのだった。
エンジニアの届け出から、クリスはキム親子のことを知り、妻とともにバンコクへ
向かう。クリスのことを知らされたキムは、しかしクリスと入れ違いにその妻と
対面する。子供を引き取り、アメリカ人にすることを懇願するキムに、クリス妻は
拒絶。できるのは二人の援助だけ、そこにはクリスの心が奪われることを恐れる妻
の気持ちがあった。ホテルに戻ったクリスはいまも心に残るキムへの思いを告白、
しかし叶う道はもうない。解決にならないと知りながら、援助の申し入れにキムの
家へ向かう。そのころ、キムは子供をアメリカ人にするために自らの命を絶つ決断
をしていて。
出演（他キャスト)：
エンジニア：市村正親（筧利夫、橋本さとし、別所哲也）
キム ：知念里奈（笹本玲奈、新妻聖子、松たか子）
クリス ：井上芳雄（石井一孝、坂元健児）
ジョン ：坂元健児（石井一孝、今井清隆、岡幸二郎）
エレン ：石川ちひろ（ＡＮＺＡ 高橋由美子）
トゥイ ：泉見洋平（tekkan、戸井勝海）
ジジ ：杵鞭麻衣（高島みほ、平澤由美）
男性アンサンブル
藍澤幸頼、饗庭大輔、阿部よしつぐ、乾あきお、織田和馬、小原和彦、
KAZZ、小鈴まさ記、小西のりゆき、斎藤健二、櫻井太郎、清水隆伍、神宮 崇、
杉山有大、清野秀美、附田政信、中澤真太朗、日比野啓一、松村曜生、
萬谷法英、村上幸央、森 隆二
（阿部 裕、岩田 元、香取新一、川本昭彦、岸 祐二、齋藤裕加、佐嶋宣美、
杉本 崇、丹宗立峰、照井裕隆、中右貴久、中本吉成、西野 誠、橋本好弘、
原慎一郎、堀内克彦、Marcelino、前川勝宏、水野栄治、 森山大輔、山名孝幸、
横沢健司）
女性アンサンブル
愛田芽久、浅野実奈子、荒木里、佳樺島麻美、香山ゆき、坂本法子、史 桜、
中川菜緒子
（池谷京子、伊藤千晴、今泉りえ、越智なおみ、染谷妃波、田島麻子、真樹めぐみ）
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