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 別冊トランスパンダ+「三人姉妹」

 @大阪日本橋 in→dependent theatre 2nd(2004/10/22-24 5ステージ)
 http://west-power.co.jp/theatre/
 全自由 前売り2000円 当日2300円

 原作:チェーホフ 作・演出:ナカタアカネ 映像:ハルキチハル
 舞台監督:今井康平[CQ] 舞台美術:久太郎[鉄人王者]
 照明:カオル トミウチ[208+] 音響効果:高木柚瑳、坂本孝二[plug-in]
 映像オペレーター:相内唯史[at will] 宣伝美術:西村元哉[house-A]
 公式HP http://www014.upp.so-net.ne.jp/zunkfilm/tp/index.html
 出演
 たなかひろこ[きんのさかな]:ツキヨ(長女、先生)
 ハルキチハル[208+]  :ユキエ(次女)
 なかた茜[トランスパンダ]:ハナコ(三女)

 奈須 崇[スクエア] :コウスケ(ハナコの兄 ビジュアリスト)
 向田倫子[ババロワ♯]:サナエ(コウスケに好意)

 ともさかけん[Giant Grammy]:アキラ(俳優)
 寺本 功 :ウカイ(出版会社の二代目社長)
 斉藤裕樹[ミジンコターボ] :アマミヤ(モデル)
 阿部遼子 :シホのお手伝いさん
 河上由佳 [満月動物園]:ホンジョウコウスケ(コウスケの秘書)

 森下 亮[クロムモリブデン]:映像出演

 ゲスト
 22s 渡辺大介[オリゴ党]、富永茜
 23m 吉野圭一[オレンジ@真天地] 武田操美[劇団鉛乃文檎]
 23s 辻田たくと、京ララ*、そらどれみ* *[強力集団ララパルーザ]
 24m えび[劇団鉛乃文檎]、長滝あき[208+]
 24s エステベス信平[遊気舎]、奥田ワレタ

 2004/10/23(土)晴 3:35-5:43PM(2'06) 前方より 客席8割(60?人)
 客層:20才代中心に家族な幅広さ。男性過半数?。
 客入れ:パソコンショップが並ぶ、でんでんタウンの中途。入口は奥に入った
 ところなので、立て看板とポスターがないとわからないかも。入口で受付の方常駐
 し、対応は可能。ロビーにテーブルと椅子、男女別のトイレあり。整理券配布、
 5番ずつ入場。ゆったりと埋まる客席。雛壇にパイプ椅子8列×8を千鳥配置した
 見易い客席。折り込みパンフ。B5 3ページ。直筆の挨拶、配役、スタッフ、予定
 掲載。別紙でキャラほか解説。作家の青春年代が知られるよう。物販。なし。
 
 初見。なかた茜のP形式カンパニ、かな。

 舞台。洋間ラウンジ。スクリーンをかねた壁は白一面。インテリア雑誌とかありそ
 うな調度を最小限。上手、曲線を生かしたソファ。下手、丸いメタルテーブルと
 椅子。後方は一段高く、カーテンで仕切り、シルエットを投影したり。
 
 お話。関西の地方都市。東京でモデルやら創造的な仕事してきた兄妹が都落ち。
 高名な漫画家の息子である長男はビジュアリスト。でも長いこと創作に息詰まってて
 秘書の女性が実質製作。今や、金策の当てがなくなり、万事休す状態。教師の次女
 は史実剛健。次女は満たされない日常から、浮気で寂しさ紛らわし、やがてマジ。
 三女はコスプレバイトやら、ここは私の場所じゃないと不満ぷんぷん。おまけに、
 いいよる男は思い上がりのストーカー状態。もう最低。
 
 根はまじめな遊び人印象。舞台設定はいじっても、キャラの性格、関係性、事の
 成り行きは古典をまんまトレース。会話主体の丁寧なつくり○。(原作相当での)
 表立たないサブキャラが重さを増し、いい役どころをもつよう脚色され。
 ベルバラ、ガンダムら、サブカル用語を趣味趣味に台詞に添え。悪のりすることなく
 、いずれも場にあわせ、流れを壊すことなし。夢見る頃を過ぎた年代客には、登場
 人物の隔世感が共感できるだろうけど、ごく若い層にはどうだったかしらん。
 場面ごと、女優中心に衣装を変えるのに、こだわりが感じられ。
 
 幕間や場面の最初に208+らしい?、多重映像を全面投影。袋を頭にかぶり、風船の
 足かせをつけた寝間姿の長女ら登場。閉塞感やら、わかりやすく心象風景を表し。
  
 ラストの有名な台詞への導入。終盤の「決闘」はさすがになく、二人の男が共同
 所有を交わすと歪んだ展開とし。そもそも、東京在住と変態男を天秤にかけるとこに
 、三女の追いつめられぶりが伺え。彼女の自律決意は、幕切れ台詞に力を生み、○。
 
 また、兄妹愛の色も添え、ほのぼのと染みるものあり。長男役・奈須さんがいじま
 しくも、優しいだめ男キャラを好演。後半のたばこ芝居を交えてのしみじみ会話ら
 にじみ出る愛情、ほほえみねこ。ラストの有名なせりふなんて、姉妹と一緒に語っ
 ても不自然じゃないと思ったりもして。
 
 役者。で、奈須さんは持ち前のサービス精神からか、冬のソナタも成りきりに歌い。
 愛情感じちゃうねこ。

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