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 勅使川原三郎「ガラスノ牙 Glass Tooth」

 @初台 新国立劇場 中劇場(2006/12/15-17 3ステージ)
 http://www.nntt.jac.go.jp/
 全指定 S席6300円 A席5250円 B席3150円 Z席1500円

 振付・美術・照明:勅使川原三郎 衣裳:勅使川原三郎、宮田佳
 音楽構成:勅使川原三郎、宮田佳 音響:ニール・グリフィス
 照明技術:セルジオ・ペッサーニャ 振付助手:佐東利穂子
 舞台監督:柴崎 大 制作:新国立劇場 芸術監督:牧阿佐美 公演監督
 出演:
 勅使川原三郎、宮田 佳、佐東利穂子、吉田 梓
 ヴァスラフ・クーニェス、ナターシャ・ノヴォトナ、ウルツィ・アランブル(NDT II)

 2006/12/16(土)晴 6:07-7:57PM(34/休25/46)1F最前列中央 客席9割(800?人)
 客層:20-30歳代最多に、老若男女幅広く。女性過半数。おしゃれな方結構。
 客入れ:当日券不明。2Fもまんべんなく入った客席。最前は6列から。
 折り込みチラシ少々。折り込みパンフ いつもの劇場小冊子。物販。写真集1500円
 カーテンコール 前半2分2回 終演5分3回。
 
 テッシー新作、世界初演。
 舞台。前方、後方の舞台幅いっぱいにガラス片の道。反射光を時折背後から上方に
 かけての幕に映し。

 構成。解き放たれて、自分を取り戻していくかのよな人々。同様に勅使川原、床ガ
 ラスやガラス部屋にて抑制と解放。後、程度を増し、喜怒哀楽な表情を爆発させも
 し。音楽はノイズサウンド、古典的な弦楽曲と顔を変えて伴走。
 
 剛と柔、堅固さと危うさの二面性。ソリッドにまたしなやかに変容する動きとフォ
 ーメイションが刺激的。ガラス破砕音、声、マスク有無も含めた表情ら表現も幅広く
 多彩に視聴覚に訴えかけ。空気感をも表現する勅使川原振付は総員にコピーされ、
 隙のないアンサンブルで展開して見物。日本人女性の靭性・粘りと強靱さを兼ね
 備えた動きが印象ねこ。
 
 構成覚え書き
・ソロから3人。人形めいた抑制された動き。起床、浮遊、歩行と融けてほぐれて
 いく。集合と散会の繰り返し。やがて個々にささやきだし、床ガラスの反射光に
 顔を寄せる。
 
・勅使川原、前方ガラス上をざくざくと音を出して浮遊、歩行。麻痺する手、身体。
 奥側のガラス床へ移動、足下から輝き漂うガラス粉。

・マスク有無と違えた男女。玉突き衝突に干渉しあい、一人ずつ舞台袖に捌けては
 もどり。後退と前進動作。マスク1名のソロ、激しく回転。後方でデュオ。勅使川
 原は一人おののくよな動き。2+1また3でのユニゾンとソロのフォーメイション。
 4人は捌けた後、駆け入り、四隅の立ち位置で急停止。ゆっくり眺め渡す。また入れ
 替わり立ち替わり。

・後方で勅使川原と女性デュオ。音楽はジェットなノイズサウンド。女性はガラス床
 を歩行、上手から前進、前側のガラス床、スポットの中へ。溶暗。

休憩

・ガラス床上、八面ガラス壁に囲まれて勅使川原。ヴァイオリンソナタ。抑制から
 次第解き放たれたよに浮遊。上手後方から女性がゆっくりと八面ガラスに接近。
 鏡像のように内側の勅使川原と対峙する。勅使川原、おののき後退、やがて外出して
 激しさを増す動き。

・轟音。幕が下がり、床ガラスの反射光が後方から天井にかけて映り。ダンサーの
 ライブな呼吸音。床ガラスを踏む勅使川原。下手から女性、これも床ガラスを踏み
 ながら浮遊。女性は静止、勅使川原は激しくステップ、砕けて舞い上がるガラス粉
 女性は静かに床ガラスに横になる。

・勅使川原、前進。女性ともボイスシンセサイザーで声だし。

・闇の中。女性はささやきながら(遠く遠く得体の知れない…)、前面の床ガラスに
 顔を寄せる。ガラス片を手に持ち、頬によせる。勅使川原、下手中程に立ち、狂っ
 かのようにめまぐるしく表情を変え、立ち動き。喜怒哀楽、時に哄笑、獣じみたの声。

・勅使川原、横臥して身もだえ。女性が立ち。やがて、ゆったりとしたデュオ、
 ユニゾンの動き。

・後方の床ガラスの両端に立ち、ガラス片を中程に放り投げる者たち。女性、勅使川
 原とそよぐようにしながら、上手袖に捌け。
 
・古典的な弦楽四重奏曲。勅使川原ソロ。融けておののきながらほぐれる身体。
 泳ぐようにしなやかに。時に急停止、顔を上方にあげて歪んだ表情。溶暗。

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