＠下北沢 駅前劇場(2009/2/12-17 9ステージ)
http://www.honda-geki.com/ekimae.html
全指定 前売3300円 当日3500円 ペアチケット6000円
脚本・演出：高羽彩 舞台監督：中野聡 舞台美術：稲田美智子
照明：吉村愛子（Fantasista?ish.） 音響：角張正雄
フライヤーデザイン：サノアヤコ Photographare：Atsuo Hashimoto
Flower art：Michihiro Terai Model：atsuwo
制作：G-up プロデューサー：赤沼かがみ 企画・製作：G-up×タカハ劇団
第19回下北沢演劇祭2009参加 http://www.takaha-gekidan.net/
http://yaplog.jp/takaha-gekidan/
出演：
初音映莉子：藤間きくま（元自殺志願者)
多根周作 ：尾根修治（きくまの恋人） [ハイリンド]
岸潤一郎 ：岡本拓 （元自殺志願者) [NAィKI]
有馬自由 ：叉木雅義（ペンション経営） [扉座]
柿丸美智恵：叉木佳子（雅義の妻） [毛皮族]
山田伊久麿：富士嶽明光（自殺防止センター 住職の息子) [EHHE]
三浦竜一 ：佐竹康一（自殺防止センター） [ピチチ５]
渡邊とかげ：美吉久美子（自殺防止センター）[クロムモリブデン]
野本光一郎：中村長助（巡査） [ONEOR8]
迫田孝也 ：恵恵介（ＴＶ記者）
2009/2/15(日)晴 7:04-8:51PM(1'47)最前列より 客席満員(130?人)
客層：20-30才代中心、男女半々。
客入れ：ゆるいひな壇に指定椅子席。場内案内常駐。折り込みチラシ厚め。
パンフ B5 3ページ。挨拶、配役、スタッフ、予定。多忙な役者多し。
次回公演 10月中旬「モロトフカクテル」＠座・高円寺 物販未確認。
カーテンコール1回。
小劇場演劇の個性的でできる役者を集めての、高羽彩新作公演。
舞台。鉄骨むき出しのプレハブ事務所。カレンダーは2月、寒そうだなあ。上手
サッシ入口、下手端に襖障子の和室。中央にクロスが掛かったテーブル、上に
茶器。傍らにアラジンストーブ。壁際に机、ラック、上に賞状やポスターが掛けら
れ。
お話。富士山麓、樹海に隣接した村。糊口を凌ぐため、住人達はペンション経営も
自殺者絶えず。悪評に晒され、それが新たな事件を生む負のスパイラルへと。
頼りの隣接する村落からも陰湿な嫌がらせをうける始末。一念発起で、自殺防止セ
ンター開設、フェスティバルで呼びかけを行うこととなる。しかしながら、鳴ら
ない命の電話、危うい自殺志願者、変死体の噂、悪辣なＴＶ取材とトラブル続き。
やがて、隠されていた暗部が現れ、恋人達と共同体は破滅する。
失い続ける人々に頼りの名もなく、絶望の果て。生き続けていくだけの絶望という
名の希望を描いていく、うむむ作品。しっかり、かっちりと作られた本と演出、
照明。ニュートラルに、しかしニュートラルの危うさを忘れず。ラスト、樹海と
なる演出などに良く現れ。特異な状況も、日常の危うさを不偏に映して、多義に
渡る群像劇。と、ディープな題材も沈ませない、さじ加減はなかなか。
役者。初音映莉子様。穴が開いた古着ジャージに綿はんてん、無造作な髪といつに
ないかまわない風情。自ら自殺幇助した恋人の面影と暮らすサイコホラーな役どころ
も、透明感ある品の良さが自然体に浮かんで切なく。終盤の凄みある演技は迫り。
柿丸美智恵様。笑っても醒めた目をして、無頼も細心の食えない芝居○。
三浦竜一さん。揺れる心中を細やかに、情けなく暖かく演じて好感。
岸潤一郎君。身を刻むように迫り、また茫洋と漂い、シリアスとコミカルさが同居
してスパイシー。
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