＠神楽坂 シアターイワト（2010/3/21-31 14ステージ）
http://www.theatre-iwato.com/
全自由 前売3500円 当日3800円
構成・演出：朝比奈尚行 音楽：朝比奈尚行、今井次郎、鈴木光介
映像：宇佐美とよみ、砂川佳代子 振付：藤田真砂子 照明：斉藤茂男
音響：島猛 舞台監督：河内哲二郎 制作助手：小林優
広報デザイン：大岡寛典事務所 助成：芸術文化振興基金、財団法人朝日新聞文化財団
主催：時々自動
出演：
・時々自動
朝比奈尚行（メールを読む）、今井次郎（大量破壊兵器を造る）、
宇佐美とよみ（ねずみ 女帝）、鈴木光介（スリーコーチャンズ）、
砂川佳代子（ねずみ）、高橋牧（ねずみ 歌う）、日高和子（ねずみ）、
渡辺直美（大量破壊兵器を造る助手）
・ゲスト
大和田有（バレエ 金髪）、笠原夏樹（料理人） 柴田暦（ヴォーカル）、
寺門文人、西玉絵里奈（バレエ 白ワンピ）、藤田真砂子（チュチュで振付）、
米山明花、緒川たまき（「花はどこへいった」歌声）
2010/3/21(日)晴 7:30-8:50PM（1'29)前方中央 客席9割(45人)
客層：老若男女幅広く、女性過半数。KERA夫妻の姿あり。
客入れ：来た順入場、開場時5，6人。舞台を見下ろす高台ひな壇5列に大きめ椅子。
舞台上インスタレーションの見学を促され。舞台から客席にあがる階段が上手1箇所
だけ。お客が入ると行き難いため、下手側にも階段をつけてほしいねこ。
折り込みチラシ少々。パンフ A5 3ページ。歌詞、出演、スタッフ。次回公演 来演3月
うたのエリア三部作最終回。 物販。前回DVD2000円ほか。カーテンコール 1回1分。
新シリーズ第二弾。大劇場での音楽も担当するようになっても、小空間での実験を
怠らない朝比奈さんなり。
舞台。多量の30cmほどの人型(戦死体？)。6箇所にいろいろな格好をして集められ。
下手奥にジャンクでつくられたオブジェ。センサで感応した音がでるよう。
構成。戦争参加の意志を唱う、朝鮮半島風刺劇、戦略的なバレエ、戦場を彷徨う
バレエ、新しい大量破壊兵器のプレゼン、国家と軍需産業、テロリストの成り方、
など戦争をテーマにしたパフォーマンス。音楽は現代音楽家クセナキスの方法を
ヒントにしたとか。
嘆きと怒りら既成の感情に囚われず、「戦争」テーマの作品を楽しみ創る、潔さ。
戦争が続く現実に前に、「参加」すると表明する力強さ。彩り様々なパフォーマンス
の寓意が、逆にクールに現実を炙り出した力作。耳障りな、しかしそこがいい変調子
の音楽、一人の女としての戦意を唱う歌詞、美しくも毒のあるバレエ、脱力の兵器
オブジェ。毅然とした意志が作品に行き渡っていて美しく、清々しいねこ。
構成覚え書き
・楽隊に一同行進。
・バレエ白ワンピ、人型の山をみる。中から箱を見つけ開けると轟音。パンドラの箱？。
グルーブ感のないグルーブが心地良い、娯楽作品ですと前置。
・柴田暦、唱う。革の鎧は軽くてよいが 柔らかすぎて頼りない …
・バレエ短金髪。寝て起きて、トゥ立ち、緊縛。傍らに衛兵人形。轟音。
・暗転。ねずみ三匹。餃子のネタをつまみ食い。中国人・料理人ワンさん、餃子
つくりながら小言。ギンギラ眼鏡の女傑おばさんが来て、宣戦布告すると強気で
高笑。かわないでくれという意味をワンさん。朝鮮半島情勢の風刺。
・朝比奈。人型から手紙。武器製造に関わる会社社員の憤り。
・バレエ教室。先生はバレエは儲かる、くるみ割り人形に戦争をアダプトすると
胸算用。
・スライド。ガレキに立つ民間人がテロリストに変容。
・柴田暦、唱う。ジュラルミンの鷲になる…撃ち落とされる前に撃ち落とせ。
・映画撮影。禿の科学者の兵器プレゼン。くるみ割り人形、クラッシャー。
・バレエ白ワンピと短金髪。人型から顔の人形を探す。
・柴田暦、唱う。花はどこへいった。朝比奈、ギター弾き人形操る。
人型をまき散らす。探す。神々しい光と音。祖国のために殺せと一同唱和。
・映画撮影。ねずみ三匹。被差別民と呼ばれ。女傑高笑い、寝ころんで聞く。
・禿の科学者のモノローグ。生の実感を戦争で得るため、請負仕事。感動を誘うより
金のためという方が嘘がない。
・柴田暦、唱う。女は弱いわ…だけど小銃の引き金は引ける…わたしを戦場へ行かせて
・禿の科学者プレゼン。大量破壊兵器、酸性雨噴霧マシーン。メトロノームに蚊取り
線香でいい気分にして人を集めて打撃を与える・ニルバーナパンチ。行く先を騙す
ほか、矢印トラップ。
・朝比奈。人型から手紙。武器製造に関わる会社社員の憤り。
・中国人料理人ワンは餃子を焼き、ねずみ達と食べる。子供を捜す女傑も加わるが、
彼女の分に子ネズミの尻尾混入。これを宣戦布告の大義名分とする女傑。ねずみ達
は共食い？。
・スライド 廃墟にいた庶民がテロリストに変容する。
・映画撮影。禿の技術者。行進する女。
・スリーコーチャンズ。両手に人形、3人漫談。
・スライド。オフィスから戦闘機編隊を見ていた会社員達がテロリストに変容。
・柴田暦、唱う。選ばれたわたし あなたたちとはちがうの … 高鳴る行進の靴音
人型は集められて山になる。
・柴田暦、唱う。花はどこへいった。朝比奈、ギター弾き人形操る。
・２つの人型の山。神々しい光と音。愛する者のために殺せと一同唱和。
・バレエ金髪２へバレエワンピは包帯を巻く。緊迫。抱えられて運ばれ、撃たれる。
・朝比奈。人型から手紙。武器製造に関わる会社社員の憤り。朝比奈の話。大国は
もはや地域紛争に介入しない 戦争は民間にやらせる そのため規制緩和が成される
・バレエ教室。全員で歩行、手振り、振付稽古。
・映画撮影。中国人ワンさんと女傑対決。人型の投げ合い。朝比奈 無差別大量兵器
では力が拮抗して戦えない これが核の抑止力。ねずみの国民達は興味がない。
・スライド ガレキの中の男がテロリストに変容。
・人型から裸体のねずみ立ち上がり、撃たれる。支配、差別を受けることはないが。
・バレエ短金髪とワンピ。人型を操り、歩み寄る。キャタピラの音は大きいけど、
力は弱い。音楽は帝国には耳障りだ 自分たちはやっていける 勝てるのよ。
・戦場の実写写真。赤いスポットライト。人型の山を片付ける。戦争は続く、私たち
も参加する。楽器、トゥシューズ、鉛筆、パソコンをもって参加するのだ。
・バレエ短金髪へレッスン。バンド音楽 バレエワンピのソロダンス。舞台後方で
本火の炎が上がる。
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