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 勅使川原三郎「呼吸−透明の力− Breathing−Power of transparency」

 @横浜 KAAT神奈川芸術劇場(2012/8/25-26 2ステージ)
 http://www.kaat.jp/
 全指定 S席5000円 A席4000円 U24 2500円 高校生以下割引1000円 
 シルバー割引4500円

 ディレクション・照明・美術:勅使川原三郎
 照明技術:清水裕樹(ハロ) 音響技術:三森啓弘(サウンドマン)
 主催:KARAS 共催:横浜アーツフェスティバル実行委員会
 提携:KAAT神奈川芸術劇場(指定管理者。公益財団法人神奈川芸術文化財団)
 出演:
 勅使川原三郎、佐東利穂子、川村美恵、ジィフ、鰐川枝里、加見理一、高木花文、
 山本奈々、加藤梨花、林誠太郎

 勉強会: 池本美子、北澤香、木村喜美代、木村昌子、高木倫代、高橋晴美、
  西脇充子、松野律子、渡部桂子、梅井元、関谷正樹、樋ロ清孝
 他ワークショップ受講生: 斉藤渚、立石有希、鳥居美由紀、松田ちなみ、
  風間龍之介、中野僚

 2012/08/25(土)晴 6:09-7:30PM(1'15)前方下手 客席5割(300人)
 客層:大人中心に幅広く。男女半々。
 客入れ:1Fのみ使用、後方に空席。折り込みチラシ 少々 袋入り鉛筆付き。
 パンフ B5両面 テキストとクレジット。次回日本公演11月再演作。
 物販。過去公演分。カーテンコール3回6分。

 ワークショップメンバーにも舞台を渡しての新作。
 舞台。黒一面。床に光の波を投影。

 構成。バッハ ソナタ。遠く、ゆるやかに空を動く佐東ソロ。床に「サブロ・フラグ
  メンツ」時のスリット光が移動したり。次いで、手前に勅使河原。
・トランペット流れ。すれ違いながら、勅使河原ソロ。重心低く漂うように。
 上手から佐東、これも前傾。二人歩み、遠景となる。突然曲が止み。佐東のソロ。
 深呼吸をするようにブレス音。ゆっくりと歩行。スポットライトが絞られ、顏と口元
 だけ。傾ぎ、幕が下りる。

・ノイズ激しく。半裸のように紗シャツの男。ブレスの男。一人ずつ女子を呼び、
 臭いをかぐ、息とも吸い込む。としぼんだようになり、女子は走り去り。これを
 何人も繰り返し、段々女子は小柄になっていき。

・幕が上がると、7人のレッスン生。最後の吸い込まれ女子が講師になってレッスン
 開始。その場でジャンプ。やわらかく、感じて動くようにと声かけ。吐いて倒れる、
 立って移動。ダッシュ、ジョギング、歩行を何度か。レッスン生が続々舞台へ。
 ドラムンベース、リズムボックスが入り♪、動作の通し。ミニマルに繰り返される
 振り付けとダッシュ、歩行。トリのように木の葉のように連綿と舞い。
 一人のこり、ついで再び3人。紡いでほぐれ、またユニゾン。四人になって、
 斜に並んで一瞬間のストップモーション、ほぐれて繰り返し。音楽にストリングス
 入り、連綿と続き。

・バッハ ソナタ。佐東のソロ。デュオ、ソロ2人が背景。勅使河原が加わり。
 音楽は重々しく、低音のコーラスが持続。重力をうけて突っ伏すような動き。
 跋扈して、傾ぎ歪む身体。

・横並び、ピアノソナタ。女1人が歪んで倒れ。小太りの男性が子犬のワルツを、
 高速小刻みぶりで踊り。アンサンブルは前向いてまた後ろ向きになり。
 男性は倒れた女1におーいと呼びかけ。やがて女1はすっと立ちさるが、
 男性は不在の場所へ向かって呼びかけ続け。
・ピアノソナタ。モブで前進して、天を仰ぐ。女1は茫洋として立つ。残って、歪み、
 大きく振り。ノイズが高まる。

・甘く男性ヴォーカル、ジョアンナ♪。女1を連れ去ろうとするが動かない。雑踏な
 モブの中、立ち続ける。くだんの臭いをかぐ男も往来。
・床にスリットライン、薄明かりの中浮かぶダンサー。
・映画音楽か?叙情的な音楽。床に光の輪。前方は点灯、後方はゆっくりと明滅。
 ダンサーは光の外に立つ。やがて、光の内側をぐるぐる走り続ける。前方のスポット
 で女1のソロ。手前にスリットのラインが現れる。ノイズ。床に倒れ、みもだえる。
 4人が光の中を回り続ける。奥からダンサーがくる。

・サイレンのような電子音。勅使河原ソロ。プッチーニ?のアリア。佐東、ゆっくりと
 立ち、歪ませながら流れるような動き。勅使河原加わり。やがてロックヴォーカル曲
 が支配。激しくふるえ、頭部を振る。高速の動き、突然曲が止まる。

・レッスン生達は横並びで奥から前進。深くブレス音。溶暗、明転、また暗転。
 横たわり、相次いで立ち上がる。前にでてゆっくりと伸び、屈折する。前進して
 深くブレス音。


 前半は「サブロ・フラグメンツ」彷彿の佐東、勅使河原のソロとデュオ。牧歌的とも
 とれるダンスも、突然曲が止み、暗闇が訪れ。断ち切られるという、今日を象徴して
 いるよう。
 後半以降は研究生を中心にしたアンサンブル。ミニマルな動き、駆けて飛ぶ身体は
 若やいで、とても清々しいねこ。シアトリカルに芝居、関係性をつけ付けたりして、
 面白く。体格のでかい男性ががんがん踊り、見応えあるよねデ○ダンス。
 

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