＠中野 テアトルBONBON(2012/10/13-21 13ステージ)
http://www.pocketsquare.jp/bonbon/
全指定 前売4500円 当日4800円 30歳以下3900円
作：ピエル・パオロ・パゾリーニ 翻訳：石川若枝 構成・演出:川村毅
衣裳・美粧・人形デザイン:宇野亜喜良 照明:奥田賢太（colore) 音響:原島正治
映像:今西祥太 衣裳・美粧助手:野村直子 演出助手:小松主税
舞台監督:小笠原幹夫（劇工房 双真） 翻訳協力:ロレータ・グアーリオ
宣伝美術:マッチアンドカンパニー 製作:平井佳子／ティーファクトリー
平成24年度文化庁芸術祭参加作品 後援:イタリア文化会館
助成:文化芸術振興費補助金（トップレベルの舞台芸術創造事業）
主催:ティーファクトリー
出演：
中村崇 ：ヤン
結城一糸 ：人形のヤン
千葉哲也 ：ノヴォメスキー、コロス
葉山レイコ：母親、母親の亡霊
結城敬太 ：人形の天使
小谷真一 ：カレル、カレルの亡霊
南かおり ：妹
松田光宏 ：父親、父親の影
麻生絵里子：コロス、官僚たち、カエル、ある母親、ヒューマニズム、
ヴァン・ミーゼス、死体たち
芦田崇 ：コロス、バイソン、他の異端の官僚たち、「運命」のカラス、資本、
死体たち
蓮見のりこ：コロス、革命、死体たち
片岡ちひろ：コロス、薄暮、材木、1938年、董昏、死休たち
鮎川じゅんな：コロス、官僚たち、スミレ、マンハイム、二人のユダヤ人の死体、
死体たち
緒形水咲 ：コロス、官僚たち、アヤメ、シュンペーター、二人のユダヤ人の死体、
死体たち
梅村綾子 ：コロス、さきがけ、ネズミとハエ、薬剤師、社会学者、湿った空気、
死体たち
清水さと ：コロス、農村世界、カエル、食料冊屋、ホッファー、
パルチザンの少年たち、死体たち
山本達也 ：バイソン、正統派の官僚たち、「運命」のカラス、パルチザン兵、
パルチザンの少年たち、死体たち
田中孝宗 ：コロス、寛大な人、他の異端の官僚たち、第三の異端の官僚たち、
ヴェヴレン、死体たち
田中真之 ：コロス、カロンテ、ネズミとハエ、正統派の官僚たち、運命、
コーンハウザー、パルチザンの少年たち、死体たち
川崎勇人 ：薄幕の意味、正統派の官僚たち、研ぎ師、ド・ジュヴネル、
パルチザン兵、パルチザンの少年たち、死体たち
2012/10/16(火)晴 7:03-8:36PM(1'32)後方上手 客席6割(40人)
客層：大人中心に幅広く。スーツ男性5，6人。男女半々。
客入れ：最前D列 7列の最後尾2列は空席。折り込みチラシそれなり。パンフ A4
3ページ。挨拶と作品紹介。配役と役者プロフィール。次回公演。来年4月
「カルデロン」「ピュラデス」 リーディング一人芝居＠座高円寺。P.P.パゾリーニ
戯曲集6作品の初演完了。物販。作家戯曲本。新作「４」も販売。
カーテンコール1回1分
映画監督として日本で知られるパゾリーニの戯曲奔放初演シリーズ、第三弾。
舞台。正面スクリーン。実は短冊に切られていて、映像から役者出現する演出を
したり。
お話。パゾリーニの半生を自分語り。ナチスを信奉した資産家の父、戦死した
パルチザンの弟ら、家族との複雑な関り。ファシズムへの批判。マルクス主義者と
して、ファシズム化する資本主義への警句。20世紀末の文化、思想へのコメント
あるいは毒舌。 全体、戦中戦後のヨーロッパ史の生き証人のよう。
難解で詩的な台詞をビジュアル化する演出、構成工夫で補完。らしい強引さもあり、
魅せられたねこ。あいさつの解説に半生のパロディとあり。それがわかるように
実際年表を併せて投影。人形語り、それが映画監督になって自伝を撮影して、
わかりやすくメタ趣向。思索思想はスクリーンから飛び出して、擬人化された役者と
問答で現し。ニュース画像を挟み。 など。
飛ぶ天使、張り付けにされる裸のパゾリーニ（裸の人形）、冒頭にはシリーズ共通の
高橋由一「鮭」、故郷風景に当てたのか岸田劉生 と、意味はよくわからないけど
鮮烈、赤裸々なイメージをちりばめ。刺激的な舞台で言葉に偏らず飽きさせず。
パゾリーニの怒り、痛みをよく感じさせてくれ。
役者。ベテラン、若手ともそれぞれに粒立ちよく。政治家役・千葉哲也の存在感、
パゾリーニヤング・中村崇のひりひりする感触、呪いの様な長台詞をとうとうと
吐く葉山レイコ など印象。
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