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 トム・プロジェクト「欺瞞と戯言」

 @下北沢 本多劇場(2012/11/2-11 10ステージ)
 http://www.honda-geki.com/
 全指定 一般前売5000円 当日5500円 学生3000円 シニア4500円
 9-10月 全国21箇所ツアー

 作・演出:中津留章仁 美術:中川香純 照明:増田隆芳 音響:佐藤こうじ
 衣装:加納豊美 舞台監督:小笠英樹 宣伝美術:山本ミノ 宣伝写真:関口照生
 プロデューサー:岡田潔 企画制作:トム・プロジェクト
 出演:
 竹下景子 :滝川麗羅(元華族の一家、行方不明の当主未亡人)
 長谷川初範:檀安里(憲斗の会社 労働組合長)
 真山章志 :滝川憲斗(元華族の一家、麗羅の長男)
 下條アトム:滝川譲二(元華族の一家、当初の弟)
 岸田茜  :四条可憐(企業令嬢。憲斗の見合い相手)

 2012/11/05(月)曇 7:04-9:19PM(2'14)最前方中央 客席6割(240人?)
 客層:中高年中心のベテラン客席、女性過半数。
 客入れ:折り込みチラシそれなり。パンフ A4 3ページ。プロフィール、挨拶、
 スタッフ。物販なし。カーテンコール2回1分。

 「背水の孤島」(ねこ未見)で注目を集めた、中津留章仁最新作。
 舞台。奥行きを縮小、歪んだ昭和のお屋敷リビング。下手広大な庭設定に面した窓、
 上手大きな戸、廊下と隣部屋。ロココなソファセット、電話、暖炉の上にバッファロー
 の角飾り。中央、緋色カーペットを敷いたクランク階段。壁に猟銃二丁と花の絵。

 お話。戦後、鉱業を営む元華族一家。一族恒例の雉狩りで家長が行方不明となり、
 息子が会社を継いでいる。マザコンの息子は母親に頭が上がらず、経営も思わしく
 ない。叔父が糸を引く政略結婚をやむなしと受け容れている。叔父は兄に嫁いだ
 未亡人に恋慕し、再婚を迫る。しかし、未亡人には過去に引き離された恋人があり
 息子の会社の組合長としていて、惑いのもととなっている。折しも、会社では賃金を
 めぐる労働争議が勃発するが、元華族な彼らは歯牙にも掛けない。組合長が乗り込ん
 できたことから、それぞれの思惑が入れ乱れることとなって。

 点取り虫に昭和なドラマを詰め合わせ、盛り合わせ過ぎ。タイトル通りに影でこそ
 こそ、現金な言動が横行して失笑ねこ。なんだかんだと興味を引きつつ、終幕では
 大時代に、それも台詞でまとめて仕舞い。役者キャラを合わせて魅せてはくれるけど、
 うーん困っちゃうねこ。

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