＠下北沢 ザ・スズナリ(2014/01/07-12 10ステージ)
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全自由 前売3000円 当日3500円
作：A・チェーホフ 演出：角替和枝 舞台美術：柄本明 舞台監督：戸辺俊介
照明：日高勝彦 音響：原島正治 衣装：鈴木千秋 宣伝美術：血野滉修、山肩重夫
演出助手：沖中千英乃、太田順子、鈴木一希 企画：高田恵美
協力：ノックアウト 制作・主催：劇団東京乾電池
出演 前回 今回 第37回公演 1991/1/16-24 2014/01/07-12 12ステージ 10ステージ 本多劇場 ザ・スズナリ 指定3000円 自由3000円 演出：柄本明、岩松了 角替和枝 舞台美術：松野潤 柄本明 衣装：OFRA-ZADIK 鈴木千秋 宣伝美術：蛭子能収 血野滉修、山肩重夫
トレープレフ(作家志望) 戸田昌宏 岡部尚（川崎勇人） ニーナ(トレープレフ恋人) 金井麻里子 松元夢子 アルカ―ジナ(大女優 トレープレフ母) 角替和枝 宮田早苗 トリゴ―リン(作家 アルカ―ジナ恋人) 柄本明 嶋田健太
ソーリン(アルカ―ジナ兄) 綾田俊樹 伊東潤 ドールン(医師) 笹野高史 谷川昭一朗 メドヴェージェンコ(教師 マーシャに恋) 岩松了 山地健仁 マーシャ(トレープレフに恋) 広岡由里子 吉川靖子 シャムラーエフ(管理人) 蛭子能収 吉橋航也 ポリーナ(シャムラーエフ妻 ドールンを慕う)三股亜由美 麻生絵里子 小間使い ？ 鈴木千秋 ヤーコフ ？ 本田彰秀 料理人 ？ 飯塚祐介
2014/01/07(火)晴 7:06-9:14PM(2'08)中段中央 客席超満員(140人?)
客層：若手と古株の二極、20-60才代まで幅広く 男性過半数かな。
客入れ：整理券配布 開場時20人ほど。ベンチ1椅子8ベンチ3列。中通路がないので
早め入場、トイレ退出が吉。当日券と劇団員をいれて満杯。折り込みチラシ厚め。
パンフ A5 3ページ。挨拶、顔写真が素顔なので分かり難し。物販未確認。
カーテンコール1回。
前世紀には4大悲劇を上演、今回18年振りのチェーホフの長編上演。角替和枝さんの
演出は2回目とか。
舞台。段ボールそれも引きはがし材使用。の緞帳が前面と後方高台前。素舞台の床に
本物の椅子やソファら調度持ちこみ。上手に花一輪。後方の高台にやはり段ボールの
堤防と、白樺のかんぼく6本。上手は縦横にして野外舞台の形。
お話。帝政崩壊前のロシア。大女優の息子は田舎暮らしと閉塞した時代に欲求不満。
女優を夢みる娘と恋仲だが、彼女は母親の恋人である作家に夢中になってしまう。
片思い天国な人々の痛さ、滑稽さを描いていく。
チェーホフの喜劇(性)をくっきりと強調。誰もが誰かに片思いか、不満ぶつぶつ。
誰も話しを聞いてくれないし、いい話しをしてる当人も口先だけでバカ悲しいとか。
といっても、脱「汎演技／演劇」。間が抜けてるか、過敏、滑稽で時に残酷な
東京乾電池演出が行き渡り。かもめのぞんざいな扱いや、朽ちた野外舞台の表れとか
劇的背景、伏線として巧く。面白くて、どこかもの悲しい舞台を終始飽きず楽しむ
ねこ。
アフタートーク 9:19-9:36PM(17)ほとんど居残り
柄本明、谷岡健彦(東工大准教授)
柄本 ご退屈さまでした。
谷岡 英文学専攻、ロシア文学は全然知らない。
柄本 チェーホフが書いて、演出はスタニスラフスキーの初演は不評だった。喜劇と
書いてあるがどうですか。
谷岡 人を遠くから見るとチラシにかいてあるが、遠くから見ると笑えますよね。
柄本 人が人を見る、見られる。見ている側は安心だが見られる側は恐ろしい。
お客さんは有利、私たちは不利。
谷岡（シェイクスピアは）魑魅魍魎の世界なので余り深入りしないように。
柄本 チェーホフも魑魅魍魎。40代で四大喜劇を全部やった。チェーホフは山の上
から見て、笑いながら書いていると思う。
谷岡 かもめはハムレットに似ている。みんなバカだけど愛おしい。
柄本 チェーホフは大勢が入るなかで、一人だけ立って言う羽目になり、いいことを
いうのだが周りが全然聞いていない感じ。
谷岡 今日は強調している感じの演出だった。
柄本 僕は美術担当。段ボールでつくっている。その訳は劇団はお金がないから。
妙な質感がでると劇団員で剥がして、剥がすのはお金が掛からない。
柄本 ロシアへチェーホフのお墓参りにいった(番組の構成上）。笑えて泣きもする。
「くだらない」。というと誤解をされがちだが。どの芝居も「くだらない」。
(ベケットは）「くだらない。」 もっとセットがいらないし。
谷岡 徹底して「くだらない」
柄本 （小津映画の脚本は）「くだらない」（それは余白が多いとかそういう）。
映画撮影で一番好きな時間。用意とアクションの間の宙ぶらりんの時間が面白い。
チェーホフもそこにいる。役者はバカなので、見られてるとなにかやっちゃう。
芝居をしてなんだかわからなくなりたいが、なかなか。もうトークはやめますか。
柄本（古い訳を使う理由）それが面白いから。凄く好きなシーンは、片思いの関係が
入りくんでいて。マーシャがトレープレフに抱きつくと、トレープレフは
なんて神経質なんだ／恋ばかし…／何ができるのか… で幕を下ろす。カッコイイ
言いやすくする意味、理由がわからないと使おうと思わない。
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