＠荻窪 カラス・アパラタス B2ホール(2022/03/25-04/03 8ステージ)
全自由 一般 予約3500円 当日4000円 学生/予約・当日2500円
作曲:ストラヴィンスキー 演出・照明・出演：勅使川原三郎
出演：佐東利穂子
2022/03/28(月)晴 7:38-8:39PM(59/11)後方中央 客席ほぼ満員(30人)
客層：2世代、女性過半数。
客入れ：感染対策。検温、手指消毒、足マット。雛壇4列。カーテンコール3回後
トーク11分。勅使川原。作品と戦争、災害ら繰り返される営み。芸術家の中で
敏感な人達が警笛を鳴らしてきた。政治的なことでなく、芸術と人の心を結び
つけらたらいい、重要なのは芸術的な創造にある。こういう作品で学ぶことが
できる。 佐東。得体の知れない恐ろしさを感じる、それだけでなく手が届く
ところで表現していきたい。今後は海外公演が予定されていること。本作品は
今秋のサンクトペテルブルクでのディアギレフ・フェスで上演が予定されている。
それまで事が納まっていればよいのですが。
レパートリー作品再演。
舞台。照明で場と情景を現し。人形ペトルーシュカの小部屋(箱）は中央矩形スポット、
劇場は囲む三方の白光、心の内は赤と青の彩りかしらん。
バレエリュスの3体の人形から、ペトルーシュカとバレリーナのみピックアップ。
死んでいるのに生かされる、人工なのに自然（生命）という奇態から、私たちの
生き様を逆に問いかける体だけど、これが仔細、執拗。恐怖と焦燥に駆られる様を、
緊縛と慄き、落ち着きのない所作や壁に打ち付ける自虐動作ら止まず。劇的な物語
展開はなく、繰り返しで描くという残酷。この怖さは私たちの日常にも通じて、
ちくちく刺さるものあり。ラストの無言の叫びは痛烈。佐東さんのバレリーナは
60年代ピンナップガール風、ミニスカワンピース、すらり伸びた足にタイツ、
ルーズなソックス。可愛らしいが傀儡なカクカクした動作を繰り返し、ペトルー
シュカにはぞんざいな応答。自由を装って、愛を知る心知らずという、これも残酷な
描写。息が詰まりそうなところだけど、切れ味いいダンスで黒い快感に転じて、
存分に堪能するねこ。
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