＠京都 アンダースロー（2023/09/20-10/05 12ステージ）
全自由 一般 前売3500円 当日3800円 学生 前売2500円 当日2800円
作：ヴィトルト・ゴンブローヴィチ 翻訳：関口時正 演出：三浦基
音楽：ヴァツワフ・ジンペル 舞台美術：杉山至 衣裳：コレット・ウシャール
照明：藤原康弘 舞台監督：大鹿展明 宣伝美術：松本久木 制作：田嶋結菜
主催：合同会社地点 助成：文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業
(創造団体支援)) 独立行政法人日本芸術文化振興会
協力：Adam Mickiewicz Institute 後援：ポーランド広報文化センター
出演：
小林洋平：イグナツィ(王）
安部聡子：マウゴジャータ(王妃）
石田大：イノツェンティ（廷臣）
秋元隆秀：フィリップ（皇太子）
窪田史恵：ツィリル(フィリップの親友)
姉川華[劇団ひまわり]:イヴォナ（フィリップの婚約者）
2023/10/15(日）晴 5:03-6:26PM(1'21)中段上手 客席満員（40人）
客層:3世代、女性過半数。
客入れ:感染対策 特段なし。会場時10数人。ベンチ1、椅子2列。いつものよう
三浦さんが空席誘導。当日パンフ A4両面、相関図付き。物販いろいろ。
客席でも飲めるドリンク各種販売。カーテンコール3回。
三浦基演出新作。ポーランドの作家の人気戯曲で、演劇祭では主要演目になっている
とか。
舞台。正面、ビニール越しに一段高い椅子1。上手床にロープ状の電飾がとぐろを
巻き。手前にはビニールパックされたスタンドマイク。
お話。無口で不細工、嫌悪感を感じさせる女性・イヴォナと気まぐれで婚約した
皇太子フィリップ。城内に連れて行ったところ、両親はその屈折した心がわからず。
寡黙で不穏な存在に、王宮の人々は自身の秘密や恥部、罪を思わずにはいられなく
なる。その苦しさから逃れたいと、人々の殺意が最高潮に達したとき、イヴォナは
鮒の骨を喉に詰まらせて死ぬ。
狂っているけど笑っちゃう、恐ろしい（面白い）演劇。不安と罪悪感→狂気を
ダンスのリズムへの強制同調/混乱で表し。イヴォナが無気味なリズムリーダーの体。
パ！ポ！と意味のない発話でステップを踏み、踊り続ける。気まぐれで止め、
椅子にだらしなく座る。その不可解さを探る内、知らず彼女の一人祭り（リズム）
に巻き込まれていく人々。頭で解っていても身体が止まらない生き地獄を俳優達は
行のよう演じて体現。残酷でシュールな悲喜劇性がいや増して凄い。
ベースのリズムに、種々の生活音に似た音をミックスする音楽が巻き込まれ感あって
○。生きているような鮒装置の嫌らしさ、滑稽さも○。
若手とベテランの座組。姉川さん・イヴォナ、ふてぶてしい顔で粛々と刻む
ステップ、愚者な座り姿が堂々。秋元さん・フィリップ、生まれたての子馬みたいな
危ういステップまじりで踊り、若やぎが痛い、大健闘。安部さん。王妃、ラップ？調
で歌い、切々。
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