遊園地再生事業団 「ゴー･ゴー･ガーリー!」
＠下北沢・本多劇場
(1998/5/7-10 6ステージ) 全指定前売り4000当日4200 ウクレレ03-5454-0545
作・演出：宮沢章夫 美術：加藤ちか 作曲：桜井圭介
出演：中島陽典、正名僕蔵、笠木泉、宗ひさこ、佐藤沙恵、小沢直樹、小林令、
朴本早紀子、鈴木雅子、澤田育子、赤刎泰子、関寛之、堀内信吾
1998/5/8(金)曇 7:05-8:55PM 中段より 客席６割（250?人）
客層：20才代中心に中年年齢層まで。女性過半数。オリーブ系多し。
客入れ：最後尾４列は発券ない模様な前詰め客席
。コミックスサイズ・パンフ(
1000円）。文字いっぱい。対談（緒川たまき他）と戯曲収録。一部ピンク活字が
読みにくい。引用：吉野朔美「恋愛的瞬間」。ふーん。
舞台。巨大なレゴブロックでできた住宅街。砂のお城な灰色。中央、主人公達の
自宅ガレージ。結構大きな家そう。床にあれこれ雑貨品。レコード、CD、洋服、
おもちゃ、ゴルフセット。本。ぬいぐるみ。上手、母屋への階段。中央、上手〜
下手の往来は往来してる土色。
お話。大きな家に取り残された三人姉妹。母親はとうに亡くなり、父親は蒸発。
長女は家をでて働き、下の２人はプー、今はバイトせず。なんだかんだいっても
無くなるお金。家族のものをガレージセール。年中パジャマ、現実逃避のおさな
なじみ青年。プーだったり、社会人一応してる、同級生達。わがまま美人に振り
回されな優男。ギャラリー探してる女の子。なんかが立ち現れる日曜の無為なや
りとり。５つの連なったシークエンス。間にブルーな夜の照明、スムーズな音楽
昼とうって変わってキビキビ往来する人たちのシーンを挟む構成。
行方しれずの不安抱えた若者、時に宇宙人登場。逃避のお気楽と辛い気持ちのな
い交ぜ。気持ちの歪みを御しきれず、マジ切れたり自閉したり。会話不成立、場
の空気で意志疎通。いわれても応えないなむかつきの意思伝達。個人は個人と認
めるつう、裏返せばとても孤独なありよう。女の子はそれなり自立、男性の不器
用さが際だつのが今時な感じ。
伏線ともなってる勘違いの絡まりには、くすくす笑い。とりとめない会話の今時
加減も面白い。宮沢章夫41歳のカメラみたいに俯瞰する、ドライな視点○。その
中で、三人姉妹の気持ちがパートカラーな色づき。マンガ家になる夢を持ち続け
ながら、白紙の原稿な現実に挫ける次女。古い友達（多分、自分自身の）との記
憶に励起しかける志。怪しいバイト考えてる、三女の危うさを真摯に見つめる長
女。でも、そんな通いそうな気持ち、前向きな兆しも、唐突暗転のラストに消え
ちゃう。夢に結実させない、漠とした不安もたせ現実的。
役者。今回は女の子一杯。その人そのままな感じ○。少し猫背、凛と伸びた背筋
脱力〜なふらつきとか、佇まいにキャラがよくわかる。負けん気と弱さを併せも
った、次女役・笠木泉。なんか外されちゃうよな、ふらふらしてる友達役・朴本
早紀子。元・家庭内暴力少年、現・年中パジャマのクールでいて不安定な青年役
正名僕蔵。などが印象にのこったねこ。
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