＠三軒茶屋 シアタートラム(2005/1/9-23 18ステージ)
http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/
全指定 前日当日共 一般4500円、学割4000円（ぷれいすのみ取扱）
SePT倶楽部会員割引 4000円 世田谷区民割引4200円
＠京都 京都芸術劇場 1/28-29 2ステージ
作・演出・美術：宮沢章夫 作曲：桜井圭介 演出協力：矢内原美邦[ニブロール]
美術協力：武藤晃司 照明：斎藤茂男 音響：半田充[MMS] 舞台監督：森下紀彦
衣装：今村あずさ＋矢内原美邦[ニブロール]
映像：鈴木謙一、浅野晋康、相馬称＋高橋啓祐[ニブロール]
宣伝美術：斎藤いづみ 写真：木奥惠三 制作：永井有子
製作：ウクレレ 共催：世田谷パブリックシアター 助成：日本芸術文化振興基金
出演：
・松田家
大河内浩 ：松田貞治（町会議員） 、<牟礼夏郎治（牟礼家当主）>
熊谷知彦[パパ・タラフマラ] ：松田鶏介（けいすけ 息子）
田中夢 ：松田杜季子（ときこ 娘）
・島村家
笠木泉 ：島村巻子
上村聡 ：島村幸森（巻子の義理弟）
佐藤一晃[無名塾]：島村幸彦（巻子の夫、幸森の実兄）
・新宿歌舞伎町 風俗店
渕野修平 ：ローゼンクランツ
柴田雄平 ：ギルデンスターン
岩崎正寛[演劇集団円] ：中地康一(ローソン前遊び仲間)、<加藤唯哉（鶏介上司>
いせゆみこ：女 、＜瀬川佐和子（菜都美 友人＞
・ローソン前
片倉裕介 ：贄田継司（不在・牟礼秋人＝ハムレットの親友）
山根祐夫 ：倉津健吾（遊び仲間＝ローゼンクランツ）
鈴木将一郎[東京乾電池]：須田進（遊び仲間＝ギルデンスターン）、<イギリス大使>
岸建太郎 ：小西晋平（遊び仲間）
三坂知絵子[月蝕歌劇団]：斉藤菜都美（贄田恋人？）
南波典子 ：詩人
2005/1/15(土)氷雨 7:02-9:46PM(2'44) 中段下手より 客席7割(150？人)
客層：20-30歳代中心に幅広く。学生っぽい人結構。女性過半数。
客入れ：最前列撤去。前方サイドなど空席ちらほら。折り込みパンフ。B5 3ページ。
配役、人物相関図、配役、挨拶、予定掲載。物販。パンフ(B6 94ページ 1000円）
種々記録、対談、作品鑑賞の手引きなど 掲載。DVD 先行映像作品集2940円(パンフ
とのセット割引あり)。ニブロールとのコラボＴシャツ2500円。
昨年５月からリーディング、映画ほか種々アプローチでつくられてきたプロジェク
ト作品。ダンス、衣装、映像ミックスのニブロールの賛助を得ての完成公演。
舞台。昨年のトーキョーボディと同様のトリッキー。全体、真っ白。上手に向かい
斜に高いスリット壁。中部屋で行われる芝居は舞台の裏手からみる格好で行われ。
内部をレールカメラで撮影し、客席側スクリーンにライブ投影。上手壁の上方に
ローソンな色合いの照光板。
お話。 実在の北川辺町（埼玉）〜田んぼと河川 水郷の里を設定。ハムレット本歌
取りな話を裏読み。たとえば。秋人（ハムレット？）の叔父・夏郎治（クローディアス？）
は、その父（冬一郎）を殺し、台頭。夏郎治の手下でもあった松田貞治の娘・杜季子
（オフィーリア？）はやがて水死。
そして本編。秋人が失踪、冬一郎の亡霊の噂が町に広がっている。犯罪の臭いを
かぎつけた秋人の友人は、世に知らせようと風俗嬢に協力を請う。夏郎治の依頼で
秋人を拉致しようとした倉津と須田は交通事故にあい、前後の記憶を失っている。
松田家では母親が蒸発、父親と子ども達は断絶、秋人の恋人である杜季子と実兄は
性的な関係にある。また、松田家は隠れキリシタンの末裔であり、そのことが
しらず日常に影を落としている模様。そんな彼らとは無関係なように、風俗店にはロゼ
とギルがなんかいて、そして「ハムレット」と無関係な島村家がある。
趣向。手前側の芝居と、スリットの向こう芝居・ライブ映像と後ろ姿の断片 を切り
換え、しばし同時に進行。ときおり、台詞を補うように町の風景など記録映像を投影。
主に転換の間にニブロールな、がちゃがちゃしたモブダンス。また、ダンスにならない
ダンス（牛歩な歩行とか）挿入。ニブロールダンスのいくつかの場面では、ＣＧ映像を
舞台全面にオーバーラップして投影。これら種々の見せ方をくるくると展開した構成。
不在の中心、つう現代定番テーマをどう描くかの試み。裏からみる、見えない物を
みせるなあれこれ。長時間も興味津々と飽かずにみられたねこ。
前述のよう、ハムレットな主人公が不在、逆にロゼギルは常駐。一方、ハムレット
を離れ、島村家のような没個性、画一的という不在もあり。それらから言葉になら
ない不安やら、得たい知れないものが浮かび。ほよよと思ったのはエロスの微香。
秋人つう思わせぶりなセクシャリティ、松田家の近親相姦、島村家妻の性衝動など。
これらを描くに２つの視点がある印象、顕微鏡とズームレンズ。前者は微細に内面
をみつめる島村妻のモノローグ、後者はスリット内の役者達とか映像。いやな言い
方をすれば、のぞき見な趣向を面白く思うねこ。
そいから。ニブロールな振付に、若い役者たちの勢いあるも不自由な肢体は合い。
映像、衣装とも存在を出過ぎず、でもきっちり主張してて○。
役者。ベテラン・大河内浩。ＲＧＳや本ユニット旗揚げ以来の宮沢作品出演とか。
２役を、顔を歪ませてまできっちりと演じ分け。島村家妻・笠木泉。久々、プレ
ゼンスのよい独特の声は健在、静かに存在をアピールしてて印象に残り。
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