＠神楽坂 theatre iwato(2008/11/20-27 12ステージ)
http://www.theatre-iwato.com/
全指定 一般前売3000円 当日3300円
作・演出：山内ケンジ
舞台監督：高橋淳一 照明：佐藤啓 音響：藤平美保子 楽曲：大城静乃
舞台美術：原田恭明 装置：福田暢秀（F.A.T STUDIO）
衣裳：加藤和恵、平野里子 宣伝美術：蛍光TOKYO＋DESIGN BOY
制作：城島和加乃（E-Pin企画） 主催・製作：城山羊の会
出演：
山本裕子 ：アンナ・ディーヴァ・ヤポンスカ（歌手）[青年団]
岩谷健司 ：その夫・スエナガ
岡部たかし：浜田幸一
渡部友一郎：トラオ（浜田の会社同僚） [三条会]
三浦俊輔 ：「黒いワシ」の店長
金谷真由美：ハルエ（浜田の会社同僚）
石橋けい ：岸本ミドリ（浜田の会社同僚）
安村典久 ：松岡太郎（浜田の会社同僚 ミドリに横恋慕）
2008/11/24(祝月)雨 3:08-4:59PM(1'37/休6/14)最前方中央 客席満員(80人)
客層：20歳代と中年層に二分。お友達、家族連れ多め。女性過半数。
客入れ：全指定、雛壇に椅子席7列。前後の幅あり、クッション追加でゆったり目。
折り込みチラシそれなり。パンフ A5 3ページ。挨拶、配役、スタッフ、予定。
次回公演 6/26-7/5「新しい男(仮)」＠三鷹文化。 物販。劇中歌CD付き台本1000円
売れ行き好評とか。さもあり。 カーテンコール1回。終演後、深浦加奈子さん
お別れ会用に編集した舞台ビデオ上映。終了後自然にわく客席の拍手にしみじみねこ。
CMディレクター・山内ケンジ氏の演劇最新。初回以来主役を務めた、故・深浦加奈子
さんへの思いを偲ばせての公演となり。
舞台。正面にタロットカードのフライヤーが貼られた路地壁。下手に天井から太い
ロープ、上手にテーブルと椅子。
お話。自称チェコの国民的歌手は、亭主兼マネージャーと歌える店を探して町へやっ
てくる。工場に勤める男達に教えられた「黒いワシ」。マスターは、歌だけでなく
脱いでもらうと性悪。代わり、亭主が脱ぎ始めたりでドタバタ。一方、工場が閉鎖と
なり意気消沈する従業員達。再就職が決まった太郎だけは、元気に女子社員・ミドリ
に横恋慕。とんだ迷惑な女子社員はドＳ、ドＭな太郎を工場設備？なロープで逆さ
吊りして憂さ晴らし。
彼女の不安は尽きず。妊娠を告白した後、恋人・浜田の気持ちがつかめないことも
あり。社員達は解散会と、実は太郎の兄が件のマスターの「黒いワシ」へ。太郎は
兄と共謀して、恋敵・浜田に毒を盛ろうとしたりであっさり発覚しバタバタ。
どうしようもない兄弟はさておき、やってこない歌手に代わり、歌手になりたかった
ミドリは歌うこととする。遠くへいった人を忍び、これからの決意を込めて…。
途方に暮れる人々のありさまを、シリアスにまたコミカルに描いて独特。全編に喪失
感と偲ぶ思いが投影され。「あたらしい歌をうたおう 遠くで眠る あなたのために
♪」とラスト暗転に結ぶ劇中歌は、故人への慰めと再起の念に溢れ、しみじみねこ。
しっとり目のムードと併せ、小悪党どもとの攻防で賑やかし。ストーカーもどきの
男の自己中ぶり、そのマスター・兄は毒をもっても知らぬ存ぜぬ・厚顔無恥。被害
女性は怒りのあまり、理知的美人なんに自己矛盾言動＝セクハラなんだよ！と男を
逆さ吊り（会社にＳＭ装置常備(汗・笑））。マスターにヌード迫られる歌手・妻に
替わり、俺が脱ぐらと不条理言動を連発する亭主。きっかりと物語と思いを貫きつ、
捻って遊ぶ、不思議演劇を楽しむねこ。
役者。性悪マスター・三浦俊輔。大胆と臆病が同居した、困った野郎ぶりが面白し。
ポツドールほか、ほかのステージが楽しみ。
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