＠香川 直島 内ケ浜海水浴場(2013/8/30-9/1 3ステージ)
全自由 2000円（小・中学生1000円） パスポート提示1500円
作・演出:羊屋白玉 音楽:スカンク/SKANK［ニブロール］
照明:藤本隆行［KENSEI Ｒ＆Ｄ］ 美術:カミイケタクヤ［ニブロール］
衣装：いいじままゆみ、岡崎イクコ 造形：サカタアキコ[DIET CHICKEN]
舞台監督：糸山義則 制作：糸山裕子、玉丸あすか 写真：野村佐紀子
主催：指輪ホテル、瀬戸内国際芸術祭実行委員会 助成：芸術文化振興基金
出演:
石原夏実、坂田有希子、角田真奈美、中坪由紀子、羊屋白玉、
山田あきこ［よしもとクリエイティブ エージェンシー］
2013/8/31(土)曇 6:06-7:11PM(1'03?)中央前方 客席満席（90?人）
客層：20-30才代中心に幅広く。女性過半数。
客入れ：当日券完売。整理券なく先着順、開場時で40人ほど。帰りの船便を一人づつ
確認、高松は最終便満席しだい臨時便案内。小雨がぱらついて雨合羽配布。
風は吹いても雨は降らず、風除用となり。浜辺の堤防に桟敷1後方パイプ椅子2列。
ちゃんと見やすい席から誘導。芝居が上手中心なので下手側は観にくい場面が
あったかも。 折り込みチラシ2枚、パンフなし。物販。開場前に新作ドキュメント
DVDを監督から手売り。カーテンコール1回2分。
海と島の芸術祭参加、浜辺の野外公演。台風接近で危ぶまれたけど、荒天は
避けられた初日と本日。千秋楽は集中豪雨に見舞われて中止となったとか。
厳しい…なあ。
会場、舞台。波打ち際に斜に野外キッチン。お母さんが客入時から鉄鍋スープ
つくり。椅子を大鎚で打ち壊して薪とし。下手に衣服かけ。上手中央より、10ｍほど
海上に電話ボックス、中間距離にワンルーム弱大の浮島。浜辺上手端にビーチベット
とカヌー。
構成。
・電話のベル音がする。自転車を乗り捨て、帽子女は泳いで電話ボックスへたどり
着く。一部の客に配布されたラジオから通話音声が聞こえる。私はここにいる、
あなたはどこ。ウェディングドレスの自称サメ女がクルーザーで湾外からやって
くる。一方、喪服の女は浜辺から呼かける、船はタクシーらしい。サメは海に
ダイブし、溺れ。キッチンの母と浜辺で本を読んでいたその赤ちゃんとも、
女達はサメのもと泳ぎつく。ビーチボードに乗っけて浜辺にレスキュー。
その間、電話する女はずっと寝ている。
・サメは助けてくれた女の一人と浮島な部屋にいる。替わってほしいとサメは
いうが、実はすでに入れ替わり・相手の女性いわく「化けて」いるらしい。
化けるのが仕事と女はいう。
・母とおかちゃん、喪服の女は親しむ。
・蛸が逃げたとサメ、女達で捕まえる。蛸を互いに投げ渡しながら、島歌を詠唱。
電話女も加わる。何語らや、エスニックな響きが似つかわしい。化け女は斜に
倒立し、蛸を足で持ち上げる。なんかエロくないですか。
・キッチンの母と親しみ、みなで鉄鍋スープを食べる。亡くなったものをカメに
埋葬する、やがて水になる伝説。喪服の女は水より酒がいいという。
・波打ち際に座って、島歌詠唱。遠く電話女。ジャングルな鳥の声が響く。
・サメと化け女。ダンス。キッチンの母は海へ、頭から水をあび。ダンス。
・色合いを変えながら、照明は世界を染める。夕暮れの色。穏やかなブルース？
ギター。ビキニになった3人が列び、後方に一人ずつ付きそう。麦わら帽子の6人、
フラをおどりながら海に入っていく。帽子だけを海上に残して消える。
・喪服の女？、モノローグ。しょうもないわしらでも。
・白い風船を熱気球と浮かす、手に火炎棒をはさみ、ダンス。
・また電話のベルが鳴る。電話ボックスから助けてと声。クルーザーがやってくる。
女達は次々泳ぎついては乗る。ジャングルの鳥の声、コーラス。乗船した女達は
去る。
お話。それぞれ人生経験を負った三者が出会い、苦楽を目のあたりにして一つに和す
様を描く。電話ボックスから助けを頼み、待つ女。キッチンの母と甘えん坊の
あかちゃん。と逃げてきて溺れる花嫁を助ける女の四人は共同生活を営んでいる。
そこに抜け出してきた喪服の女が加わり、6人で暮らし始めることに。島の説話が
語られる。生きて死に、化けて、転生、時に水になる。誰もが誰かを気遣い、
ともに食べて唄う時桃源郷に和す。
自然の波打ち際劇場で、じねんと生と死がともに活きて出会う。黄金の夕とろ時、
さんざめく潮騒、離れて近い島舞台、煙とスープの香り、そして健気いや剛毅に
海中ダイブするは唄うは、な女達。すべてがアライブなライブの魅力に溢れ。物語を
順列に追うことより、折々の揺れや零れ＝抒情を心に留めたくなる舞台。台風間近で
吹く風、移ろう天気もよき効果とし。
美しいといっても破天荒、演出はこの場を借りて、やりつくし。移動は泳ぐか船、
遠くて近い電話は観客にラジオを貸与して流し、生キッチン、本火とも匂いと色。
ダムタイプ・藤本照明は電話ボックスのネオン、世界を染めるＬＥＤとクールで
鮮烈。応える女優たちには負荷200%。泳いで、対話して、食べて、踊って、唄う。
水より酒という喪服の女、中坪さん。東北弁も味があって、一緒に飲みたいですよ
な暖かい魅力。彼女以外も若さだけではない、大小なり背負った風情が○。
できることなら、いつの日にか季節を違えて、また観たいねこ。
客入れ時からキッチン母は仕度。
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