いるかHotel「花火みたい」
＠下北沢 駅前劇場(2000/5/2-4 5ステージ）大阪6/2-4
全自由 前売2,400円 当日2,600円 中高生1,300円（当日受付にて要学生証提示）
作：谷省吾 with J 演出：谷省吾 舞台監督：永易健介 照明：三浦あさ子
音響：三宅住絵 舞台美術：岡一代 衣装：宇都宮奈津美、北村美和
小道具：松井尚子、河部文、長光里奈 宣伝美術：東 學 制作：阿部純子他
出演：
長光里奈 ：光浦リカ（中山先輩に片思い中、だけど）
竹原未来 ：麻野みな（リカの友達。再婚しそうでしない、母親のことで悩み中）
Ｙ谷省吾 ：河野先生（麻野らの担当？。新婚。いい人）
Ｙ工藤まき ：サネモト（麻野の実母。離婚後は離れてくらしている）
Ｕ小山茜 ：黒木先輩（魔性の女。ギャグキャラ入り）
Ｙ西うらしんじ ：ゴロー（坂上）（癖がありすぎの動きとかで、もてない男子）
松岡紗織 ：松岡先生 （音楽教師。暗いのでますます落ち込んでいる）
大野友起子：矢野ひでみ（リカの友達。中山先輩に片思い中と発覚）
宇仁菅綾 ：ひろこ （ひでみの友達）
Ｔ坂口修一 ：ウェイター（ちょっと表情がデフォルメされた変なウェイター） Ｙうべん ：あつみ（役者をやめ、田舎に引っ越し準備中）
Ｙ工藤まき ：美保 （あつみと同じ劇団団員）
Ｙ魔瑠 ：かずこ（同上。先輩役者）
Ｕ三谷恭子 ：有紀 （同上。後輩役者）
Ｙ西うらしんじ：ツヨシ（同上。粗忽さでわらかす人） 園田知子 ：ともみ （幼い頃亡くした母の親戚に婚約者と結婚を告げにきた）
穐永賢一 ：吉永けんじ（ともみの婚約者。うっかり八兵衛相当。いい人）
松井尚子 ：伯母 （ともみの親戚。母を良く知る人）
TC原知佐 ：ちえ （ともみのいとこ。漫才師志望）
松本麻里 ：たかこ（ちえの相方な漫才師志望）
宇都宮奈津美：女 （ともみと偶然出会い、一緒に花火。もしかすると…） Ｔ坂口修一 ：ひであき（28才。リフォーム業。優しい男）
Ｕ梅本真里恵：ぎゃんこ（28才。事情通）
Ｕ小山茜 ：あみん （27才。銀行勤務。ちょっといじわるかも）
河部文 ：ゆっけ （28才。女性らしい人）
清水こずえ：いずちん （28才。最近離婚した人）
下出麻衣子：大沢ふみか（↑と同級生。ちと訳あり。） Ｙ：遊気舎 Ｕ：売込隊ビーム Ｔ：Ｔ∀NTRYTHM（タントリズム） TC：たらこ劇場
2000/5/3(祝水)晴れ 2:05-4:25PM(2'20) 前方より 客席９割(100人)
客層：20付近と30付近を中心に老若男女。アットホームな年齢のばらつき。
客入れ：遅れていたので客入れ時不明。ロビーは飲食しやすく、テーブル設置。
場内常駐１名で適時誘導。桟敷２、ベンチ２、後は椅子席。長丁場なのでベンチは
ややしびれ入った、年寄りねこ。注意は支配人・谷さんから。ＧＷのこの種の芝居
に来てもらえて奇跡的。挙手でアンケート。うべんより谷が知名度が高く、やった
あ。席が「売るほどある」ので宣伝宜しく。とか。
折り込みパンフ。顔写真付（劇団員からみたイメージコメントも）がありがたい。
配役、スタッフ、予定など掲載。
物販。うべんのプライベートテープ、限定３本／回(300円）。上演台本(500円)。
遊気舎じゃカンフーキャラでおなじみ・谷省吾、アナザーサイド。主宰するワーク
ショップの生徒で今回劇団化。関西小劇場役者を加え、２回目の東京公演。
舞台。ベニア壁に花火な航跡スリット。前面両袖のボックスも同様に、花火明かり
を演出。持ち込み式に机などで教室、レストラン設定。
お話。３＋１話オムニバス。人物がすれ違いに絡む、トリロジーな趣。
１話。高校。先輩に片思いの女子高生と、離婚した母の岐路に悩む女子高生の小さ
くて大きな決意。２話。中堅劇団の中堅女優。役者をやめて故郷に帰る引っ越し
準備中。「これから」と仲間、未達の苦しさを告白する女優。願い咲かせるような
花火は儚く、淡い夢が残る胸に心痛い。３話。幼い時に母親を亡くした女性。
結婚報告の郷里で出会った不思議な女性。それは母親の面影。そしてもう１話。
小学生同級生達。１７年ぶり開封のタイムカプセル。思えば遠い優しい思い出は
苦しい現在を癒すかのよう。そしてそれは忘れていた、自死の苦境にある友達を
知らず救うことにもなる。同じ夜、同じ花火を見つめる人達の今の苦しみ、喪失
と再生の物語。
誰かが誰かのために心配り合う、優しい世界。役者の老若問わず、等身大の演技が
瑞々しく、なんか心洗われる思いねこ。言葉大切な台詞に好感。日常的ななにげ
ない言葉（ありがとう、とか）がしみじみ沁みて◎。
２話に３話を途中挟み、４話の女性（大沢）の危うい佇まいを各幕間に挿入、
ラスト女性の救済で集約する構成。３話・門出の漫才コンビと２話・別れの女優を
同居させて、切なさ醸したり○。も、絡みは最小限。技巧に凝らないのは素直らし
い作風にあってるけど、設定がもったいない感じあり。情感ありすぎの音楽は、
ちと恥ずかしいねこ。それと、内容以前に２時間以内上演だと、体にも優しくて
助かるねこ。
役者。竹原未来さん。真摯な有り様から痛みが伝わる。生硬さも初々しい。
長光里奈さん。元気健気、逞しくて微笑み。うべん。他の役者さん初め、遊気舎
じゃみられない繊細な演技○。園田知子さん。不安な有り様を細やかに演じて
好感。総じて、女優が美人ぞろいで嬉しいねこ。坂口修一さん。タントの彼は
東京初舞台かしら。めりはりある弾む演技で一番印象残したかも。
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