長塚JESUS「テキサス」
＠下北沢 駅前劇場(2001/7/4-11 11ステージ)
＠大阪 7/25-29
全自由 前売り3000円 当日3500円
作・演出：長塚圭史 舞台監督：松嵜耕治＋至福団 照明デザイン：佐藤啓
照明ＯＰ：蔵田千亜紀 音響：加藤温 舞台美術：松浦孝行
舞台装置：西廣奏、溝口敦士、井原雅人 小道具：石端幸子、植竹ナツコ、
利宮正喜 宣伝美術：吉田りえ[M6] 演出助手：望月章宏 制作：高橋 麗
企画・製作：HIGHLEG JESUS
出演：
岸潤一郎 ：遠藤マサル（帰省してきた青年）
小林愛 ：伶菜（その恋人）
中坪由起子：遠藤聖子（マサルの姉）
正岡泰志 ：沼田（と訳あり）
今奈良孝行：長内駐在員
森本訓央 ：矢野健一（牧場主）
山田伊久麿 ：牛沢太郎（その従業員）
小林一英 ：川島（こわもて）
新井友香 ：千鶴子
伊達暁［阿佐ヶ谷スパイダース］ ：満彦
リン・ホブディ［劇団星座、Ｈ・Ｊ］：西洋人
小田井孝夫［悪運ダイヤ］：比呂島
中山祐一朗：四ッ星（取立屋）
長塚圭史［阿佐ヶ谷スパイダース］：桂
2001/7/8(日)晴れ 2:10-4:05PM(2'00) 前方より 客席超満員(140人)
客層：20才代女性７割。関係者か、おじさんもちらほら。
客入れ：劇団とプレイガイドチケットに別れて整列。誘導はそこそこ有効。
事前に荷物預かりあり、こちらは積極的。場内は外と同じくらい暑い、桟敷なので
荷物預かりして、と具体的にアナウンスして○。桟敷横はぎっしりなれど、前後に
余裕有り。客入れ音楽で肉体派テクノ流し。折り込みパンフ。長塚氏あいさつ。
キャスト、スタッフ、予定掲載。次回ＨＪ公演は年末。物販。ＣＤほか（失念）
ヴァンプショーに客演、総代不在。たまには別作家の作品をの今回。癖あり、捻り
ありの阿佐ヶ谷スパイダース（アサスパ）・長塚圭史に白穂の矢。
舞台。築30年の安普請な木造家屋。玄関直結のお茶の間。上手壁に積み上げたよう
な古びた、民芸品あれこれタンス。上にテンガロンハット何個か、脇壁に水牛の
頭蓋骨、となぜかウェスタン。中央に窓、戸外雑草。下手隣に奥の間寝室への襖。
下手端、場違いの欄間、衝立の陰に炊事場のある設定、前側の窓からちょっと中が
覗け。
お話。辺鄙すぎる田舎町。東京から訳あり、恋人同伴で帰ってみれば、どうも様子が
おかしい。姉は、ばか男と恋愛中。周囲はみたことがない人ばかり。整形が流行！？。
伝統の闘鶏はルールが変わり、ぎゃふん。おまけに東京から借金取り、でも麻薬
発見でなんとかなる？。と幸不幸の変な雲行きに、周囲は邪に狂っていって…。
奇天烈な物語、普遍の生と死、その哀切。世界は阿佐スパ、小悪党の悪意と狂気が
行き交う歪んだ日常。エロゲバ・パフォーマンスのＨＪ役者、芝居没頭の好演。
抑制された中も狂気、おばかさを旨く滲ませていい感じ。いつもの謎めき伏線、
関係性にほったらかしはなく、みな落とし前つけて、親切。酷くすっとこどっこい
に混線する物語の中、姉恋人の結びつきは終始一貫。曖昧な生死の中、浮かぶ純愛
が切ない。長塚作品で泣かされなんてね、ねこ。ＨＪ、阿佐スパとも、期待新たな
番外公演なり。
役者。新井友香。濃縮度あげて女優の存在感アピール。伊達暁。激情と情けなさ。
子犬な演技が美味しい。岸潤一郎。のほほん顔でいて、切れて頬ピクな危うさ○。
長塚圭史。外道野郎をクールにして、かっこよし。
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