＠下北沢 ザ・スズナリ(2004/4/7-14 10ステージ)
http://www.honda-geki.com/suzunari.html
指定席 前売3200円 当日3400円 自由席(整理番号付)前売3000円 当日3200円
作・演出：倉持裕 舞台監督：山本修司、橋本加奈子 照明：岡村潔 音響：高塩顕
音楽：SAKEROCK 舞台美術：中根聡子 演出助手：矢野愛 小道具：望月有希
衣裳協力：田中美和子 ヘアメイク：高橋素子 宣伝美術：岡屋出海
宣伝用人形製作：イトウソノコ 制作：渡部音子、土井さや佳
出演：
松 竹生 ：泉沢（転居してきた、厚遇されてしかるべき人）
笠木 泉 ：貴代（その妻）
山本大介 ：森枝（都市再開発委員）
玉置孝匡 ：宍田（その部下）
ぼくもとさきこ ：千寿子（家を追い出された人）
水谷菜穂子 ：聖子（看護婦）
小林高鹿 ：羽山（自称リホーム・セールスマン）
2004/4/10(土)晴 7:09-8:39PM(1'30) 中段より 客席超満員(140人)
客層：20-30才代女性7,8割。男性は学生ぽいかおじさん。
客入れ：自由席は最前ベンチ1列、指定席Ａ−Ｊ。前後をつめてぴっちり。ロビーで
荷物預かりあり。開演定時で空席の奥つめあり。当日券は丸椅子９をもって階段席
ほか。折り込みパンフ。B6 3ページ。配役、挨拶、予定、スタッフ掲載。次回公演。
10/21-24＠三鷹芸術文化 新作。物販。上演台本（A4 ？円）ほか。
昨年の岸田戯曲賞受賞後、早くも２作目上演(AGAPE
STOREと今回）
舞台。凹みが点在する、スペイン風スタッコ壁、がらんとした黄色い箱部屋。天井の
３つある穴の一つから無用階段が下がり、奥では横におかれてシュールな絵柄をみせ
正面、奥の箱部屋との間に大きくガラス壁、ガラスは一部抜け。前側の屋内。中央〜
上手に平台、下手壁にベンチと青い小さなテーブル箱で待合室風。入口は下手前側
ドア、別の部屋へは上手開口から繋がる設定。
お話。子どもの療養のため、その町に引っ越してきた夫婦。夫は勲章を授かっており
、町としてはＶＩＰ待遇。在住宅を接収、改装してあてがおうとするが、元住民・娘
は納得がいかない。明け渡しがなるまで、夫婦は町の集会所に仮住まい。集会演説が
たびたび催され、演説する町の組合有力者のもとへは件の娘がそのたび訴えにくる。
穏やかな暮らしとは言い難い日々。妻は騒がしい来訪者、夫をつけねらう影（暗殺者）
の妄想？！、優柔不断な夫にいらいらを募らせ、ぴりぴり過敏。そしてなぜか、
一度も子どもを見舞いにいかない（いけない？）。そんなところに（こつ然と妖しく）リフォ
ームのセールスマンが現れる。かなり、図々しく。
わからないという面白さ。不明の不安の嫌な感じ、でもそそられる好奇心に気が引か
れ。とらえどころがなさに動揺する自分がまた面白いねこ。妻なりの妄想が他者にも
当たり前？にして、虚実同居。軋轢からヒートアップしがちな会話。その感情は露わ
だけど、実際の事情はよくわからない。モザイクがかけられた、だまし絵。明らかに
なるようで、ならない謎めきと不思議に、ふふーんねこ。今回、寝不足で集中力が
とぎれがち、なためではないと思うけど（体調の良さと気持ちの余裕は必要）。
シュールだけど、デタラメやナンセンスとは違う、きっちりした不可思議な世界に、
次回も期待したいねこ。
役者。細かな役者芝居で、キャラを丁寧に造り込み。個々に粒立ちよく、絡んでの
目線や表情の変化、仕草をきれよく。丁々発止の演技バトルが楽しいねこ。強力で
いて結構脆い役・笠木さんと、根無し草風で頑固に動じない役・ぼくもとさんとか。
ほか。後ろ暗いクールさを醸す男役・山本さん。いじましい男役・玉置さん。よく
わからないけど存在感がある役・小林さん。いずれもいい感じねこ。
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