＠池袋シアターKASSAI（2012/6/27-7/8 15ステージ)
http://www.kassaikikaku.co.jp/
全指定 前売3300円 当日3500円 初日プレビュー2500円 障碍者1500円
学生当日券1000円平日はじめて割（5組10名限定） 3300円（１名あたり1650）
脚本・演出・宣伝美術：詩森ろば 美術：長田佳代子
照明：榊美香（有限会社アイズ） 音響：青木タクヘイ（STAGE OFFICE）
舞台監督：小野八着（JETSTREAM） 演出助手：鄭光誠、沼景子、高松章子
韓国語指導：姜知先 制作：横井貴子
当日運営：山田杏子（鼬屋） プリンティングディレクター：青山功
記録映像：西池袋映像 記録写真：奥山郁 企画製作：ウィンディ・ハープ・オフィス 出演
津留崎夏子[ブルドッキングヘッドロック]：津田美都子(姉)
伊原農 [ハイリンド] ：津田徳雄(兄 理髪師)
浅野千鶴 [味わい堂々] ：津田春子(妹)
岡本篤[劇団チョコレートケーキ]：平原将義(警察署長)
ワダタワー：島崎幸吉(教師)
金成均 ：朴大鳳(韓国移民)
金丸慎太郎[賛沢な妥協策]：沈永哲(韓国移民)
石村みか ：李仙女(韓国移民)
香西佳耶 ：呉一香(韓国移民 春子幼なじみ)
2012/7/3(火)小雨 7:35-9:32PM(1'56)中段上手 客席ほぼ満員(60人)
客層：20-30才代中心、中年男性も結構。
客入れ：傘は各自傘立て置き。ベンチ2、ひな壇に椅子5列。折り込みチラシ A4
3ページ。挨拶、配役、スタッフ、予定。次回公演 来年2月「国語の時間」
＠座・高円寺1 物販。台本1000円 小説版1650円 20周年記念パンフ1000円。
セット割引あり。 カーテンコール2回1分。
再演作とか、ねこ初見。
舞台。椅子1脚の理髪店。上手奥に入口とベンチ、下手に洗い場。中間奥にタオルを
下につめたテーブル。壁装置はなく、周囲は黒いじゃり砂地。斜にしかれたフロー
リング、全体壁が多角形で、どこか不安定感を醸し。
お話。日本領地だった頃の樺太。開拓民だった父の床屋を継いだ長男、手伝う長女、
独立して家計を助ける妹。戦時下も比較的穏やかに過ごす彼ら。しかし、虐げられる
朝鮮人労働者の現実の陰は刺し、敗戦後の逆転の波は否応無く押し寄せる。
無知、無為なる罪よりも、人として有り様を問いかける、人情、恋愛ドラマ。
植民地での日本人の罪、愚かしさを、市政の人の日常から描いた青年団ソウル市民と
同じく、登場人物は一般市民。舞台を理髪店として距離を置き、生々しさで覆うこと
避け、立場を越えた素顔の人間交差点とし。素朴な北海道弁で通巻したのも一助。
語ること、交わすことで崩されていく壁、澄んでいく澱に感じ入るねこ。純愛に結ぶ
おとぎ話はキレイ過ぎかな。でも過酷な現実、夢のラストととれて素敵。
役者。恋愛主人公となる長女役・津留崎夏子。天然かなおかしみ醸す愛嬌ある役所。
終盤は複雑な胸中を刻むよう、その中に芯の強さをみせて魅力的。二女役・
浅野千鶴。朗らかにまっすぐに。自決した樺太の電話交換手と聞き、一時は行く末を
案じたねこ。
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