カムカムミニキーナ「ああ、しんどう」
＠新宿三丁目 シアターサンモール(2000/10/14-22 16ステージ）
前売り3,600円 当日3,800円
作・演出：松村武 舞台美術：杉山至＋ZEST×突貫屋 舞台監督：原田譲二
舞台協力：多和田仁、松嵜耕治、渡辺千穂、宮崎陽介、小谷陽子
照明：林之弘[六工房] 照明操作：池上英輝 PIN：久保田徐生 音響：伊泉尚司
音響操作：中村成志 衣裳：木村猛志[A．C．T]、加藤真理茂[A．C．T]
衣裳製作：松本夏紀[A．C．T]、山上千絵 衣裳協力：渡辺まり、大地マキコ
小道具：桜井徹 小道具製作：森田繁子、鈴木貞智子、松浦孝行皇
選曲：今村佳岳 宣伝美術：三栖弘年、山中裕子
制作：悪虫桂子、古島由紀、寺地友子、カムカムミニキーナ制作部 出演：
池谷のぶえ[猫ニャ−] ：社会のハタナカ
今林久弥 [双数姉妹] :理科のハタナカ
藤田紀子 ：保健のドクトル・ミツコ
進藤則夫[帰ってきたゑびす] ：数学のベクトル（収容所長）
今村佳岳 ：用務員のアリス
田端玲実 ：音楽のオオイシ 佐藤拓之 [双数姉妹] ：ジム
小手伸也 [Inner Child]：リスボン
野ロかおる[東京オレンジ]：ナンシー・トラベル
永野智志 ：フライリー 山崎樹範 ：ゲッチュー
山崎みちる ：イセマコト
市子嶋しのぶ ：マッコイさん
山中裕子 ：ネルシゲさん
中村隆 ：ガラ
聖ノム ：クロンド・ネスター
元尾裕介 ：砂虫
宮崎良 ：マクスキー刑事
今井見己 ：受験生・ジョブ
小島啓寿 ：大人兎
宮崎健 ：トシオ
2000/10/15(日)小雨 7:05-9:35PM(2'30) 前方より 客席４割(120人)
客層：20才代中心、女性過半数。
客入れ：両脇ブロック、通路後方は空席。日曜ソワレとはいえ、客入り悪すぎ。
制作トラブル？。公演当日の１ＰＭまで前売り料金で予約可能（ＨＰ情報）
折込パンフ。Ｂ５両面、たっぷり挨拶掲載。物販。年末年越し公演チケットなど。
劇団十周年記念作品。
舞台。安普請にみえるトタンを張った砦、つぎはぎに連ねて体育会系の学生部
室然。下手段々に重ねたステージ、それぞれに掛けられたはしご。全体が回転、
外から見たら城壁になったりして。
お話。シンバルの天才・リスボンはいまやお尋ね者。行き先に思い馳せる男女。
夢想はリスボンが迷い込んだとある学校へ。砂漠に孤立、ことなかれ主義、好き
勝手、問題児ばかり。転校生リスボンは訳わからず、周囲を困らせながら、
授業参加。いつしか、砂虫と通じ合う能力をもつようになる。そのころ、砂漠の
果てから勇者・ジムが帰ってきて、革命が巻き起こる。
難解な物語が怒涛の展開。複雑な趣向に浮かぶ、単純な生理的感情、利己的所行。
いじめ、権力主義の教師、自閉、不明生徒の学校問題提起。突然のリアルテーマに
戸惑いねこ。猪突猛進の主要・客演役者。ハイテンションの体力勝負、またはひょろり
と怪しい演技。劇団員はさておきながらの存在感はさすが。
動きある美術。布を多用、風、砂原など、駆け抜けてイメージを形。野田地図を
彷彿。あれこれとメタファー、物語って演劇的。爆発でとばされる異邦人な主人公
線虫状の砂虫と共鳴、一体化。とくれば、性交と生命誕生かしら。一個の精子
だった自分、そのくっきりした目的と所在を主人公の自分探しに重ねる。マクロ視点
と顕微鏡視なミクロ視点が同居にふーんねこ。
盛りだくさんで意欲的なれど、胸にくるものあんまなし。終わらないクライマックスには
いつもながら、ねちこくて疲労。物語が見えにくいのはさておき、感情移入できず
じまいの今回。うーん、こまっちゃったねこ。
役者。小手さん。変な動きやら身体で語って、存在感あり。佐藤、今林、いつも
通り、いい声と強力押し出しで○。
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