＠新宿 紀伊國屋サザンシアター(2004/8/6-22 20ステージ）
http://www.kinokuniya.co.jp/05f/d_01/hall1index.html
全指定 前売り当日とも 5250円 学生3150円
作：井上ひさし 演出：栗山民也 音楽：宇野誠一郎 振付：謝 珠栄
美術：石井強司 照明：服部 基 音響：深川定次 PA：大坪正仁
衣装：岸井克己 歌唱指導：宮本貞子 アクション：渥美 博
宣伝美術：安野光雅 演出助手：北 則昭 舞台監督：菅野郁也
制作：井上 都ほか
再演 今回 46回公演 74回公演 1997/10/3-19 2004/8/6-22 23ステージ 20ステージ 紀伊國屋サザンシアター ← 全指定5250円 ← 上演時間(休憩不含） 2時間25分 2時間27分
出演： 長女月岡蘭子 ：久野綾希子 旺なつき 次女藤子 ：三浦リカ ← 三女桃子 ：土居裕子 鈴木ほのか 四女梅子 ：弥生みつき 占部房子 ヤミ成金の高山金太郎：小林勝也[文学座] ← 郵便配達の近藤勇蔵 ：たかお鷹[文学座] 吉村 直[青年劇場] ピアノ弾きの森川俊夫：朴勝哲 ← 花売り娘 ：四本あや 藤巻るも[劇団民藝] 煙草売りの佐々木正子：田根楽子 ←
2004/8/18（水）快晴 6:35-9:17PM(68/休14/79) 中段より 客席6割（300人）
客層：女性過半数、壮年中心の大人客席。
客入れ：後方ほぼ空席、当日券は前方の連席あり。パンフ。機関誌900円。
68初演、97再演。主要キャストを入れ替えての今回。
舞台。古びたフローリングのホール。床は八百屋。アーチを描く高い窓の列。
ガラスには割れ止めのテーピング。上手に猫の額ステージ、手前にトイレボックス
転じて下手側の壁は一面鏡。
お話。戦争、国家と庶民を描く音楽劇。戦後まもなく、銀座の小さなダンスホール
ＧＩ相手に女を売る商売に転身せず、初心貫徹。しかし、客足は落ち、家賃もまま
ならない。そこに闇成金の男、ホールを買い取りＧＩ相手の土産物屋を開く腹づも
り。実は彼はホール経営姉妹の元使用人。長女がホールを渡すまいと、身を売ろう
とするが。
心弾む楽しさ、手放しに喜べない現実。新キャスト。長女役・旺なつきさん、
堂々。三女役・鈴木ほのかさん、溌剌。四女役・占部房子さん、初々しい。
続投の小林さん始め、しっかり嵌っていて安心。
哀歓が行き交う舞台に、戦争と国家がいままでになく、生々しく迫る。「戦争を
始めた」ではなく「戦争が始まってしまった」と言う政治家。国民に何をして
くれるのか疑問な国家。過去という名の繰り返される未来がほの見えて、笑いなが
ら、考えちゃうねこ。
［月間一覧］