＠三鷹 三鷹市芸術文化センター星のホール(2012/5/18-6/2 11ステージ)
http://mitaka.jpn.org/geibun/
全指定 一般 前売4500円 当日5000円 高校生以下1500円
＠名古屋 テレピアホール 6/1-2 2ステージ
＠大阪 サンケイホールブリーゼ 6/13-14 2ステージ
＠福岡 北九州芸術劇場 中劇場 6/17 1ステージ
作・演出：土田英生[MONO] 舞台美術：柴田隆弘 照明：葛西健一 音響：堂岡俊弘
衣裳：今村あずさ(SING KEN KEN) 演出助手：陶山浩乃 舞台監督：藤田有紀彦
宣伝美術：西山英和、大塚美枝(PROPELLER.)
制作：本郷麻衣、森川健太(三鷹市芸術文化振興財団)
プロデューサー：垣脇純子、森元隆樹(三鷹市芸術文化振興財団)
企画・製作：キューカンバー・（公財）三鷹市芸術文化振興財団
出演：
久ヶ沢徹 ：高島啓治（日本村四番駅員）
酒井美紀 ：有本比呂美（売店店員）
内田滋 ：ローレンコ次郎（日本村四番駅員）
千葉雅子[猫のホテル]：水口陽子
土屋裕一[*pnish*] ：真田貴志
中島ひろ子：下河部友紀（戸村の知り合い）
尾方宣久[MONO]：祭大介（人見知りの男）
朴ロ美[演劇集団 円]：劇中アナウンス
ご参考
MONO第24回公演「燕のいる駅」＠近鉄アート館 1999/7/23-25
水沼健 ：高島（日本村四番駅員）
増田記子 ：戸村（売店店員）
金替康博 ：ローレンコ三郎（日本村四番駅員）
西野千雅子：下河部友紀（戸村の知り合い）
尾方宣久 ：鈴木（漫才コンビ・ヤマト・ヤマシロのヤマト）
一色正春 ：本多（漫才コンビ・ヤマト・ヤマシロのヤマシロ）
土田英生 ：佐々木（人見知りの男）
2012/5/18(金)晴 7:35-9:26PM(1'50)前方下手 客席ほぼ満員(200人)
客層：20-30才代中心。女性7，8割。
客入れ：通常客席。ブランケットロビー置き。折り込みチラシ厚め。パンフ A4 1枚。
物販。パンフ B5 21ページ 800円。上演経緯。配役、スタッフ、上演記録。
役者挨拶。小堀純氏寄稿。稽古場レポ。中島さなたかえ、土田英生対談。ほか、DVD、
戯曲本。 カーテンコール1回1分。
土田英生 リライト再演シリーズ第2弾。1997年C.T.T特別企画にて京都初演。1997年
MONO再演。2005年宮田慶子演出、ジャニーズ主演にて3演。そのたび脚本を書き換えて
きて、今回はMONO版に立ち返ったものとか。
舞台。昭和モダンな駅舎に異物挿入。ペパーミント色の木造ドーム、駅員の休憩室
とか。下手半分に磨りガラス窓が沢山高く連なり。下手端に街側が見える出口。
上手奥の階段を上がってホーム。手前に木造収納、机。中央ローテーブルとベンチ。
これらの頭上、客席にかけて錆びた2本のパイプラインが走り。
お話。未来。日本の旧村テーマパーク。ある日恐るべき雲が現れて、村民らは全員
避難。その後電車はやって来ず、数人が駅に取り残されている。時間つぶしの呑気な
会話が交わされるが、やがて静かに破滅の時を迎えることになる。架空の災禍が現実
のものになった大震災、原発事故らを踏まえて書き直されたとか。
たとえ悲劇でもあなたと生きたい、と終わりを迎えても想い交わす人にほろり。
突然の終末を迎えた人々を描いた悲喜劇。その有り様のおかしみ、悲しみを描く人間
ドラマも、雲、全員避難と今や生々しい現実が被さり、洒落にならず。代わり、
不明の不安を重ねて、普遍性を修復した印象。モザイクからちらり見せていく脚本、
磨りガラス、見えない出口ら装置の相乗効果が巧し。シニカルで残酷な物語だけど、
ドライに仕上げず。誰かのためになにをな想いら、しっとりした叙情がかよわせて、
暖かな余韻を残して素敵。
それも魅力的な役者芝居あればこそ。始まってしばしはＭＯＮＯコピーかと思われる
呼吸と間の演技にほよよ。次第、今回役者の個性が強く感じられて、空気と個々個性
の双方を楽しむねこ。浮世離れの決めない駅員・高島に久ヶ沢さん。アナザーサイド
な柔和な演技にほよよ。やがて優しさが沁みて、じんわりねこ。彼を想うキオスク
店員に酒井さん。明るい笑顔が健気。出生の苦労を負った駅員に内田さん。悩める様
が嵌まり。弟を待ち続ける姉に中島さん。染まず漂いつつ、しっかりと存在感。
賑やかし部外者に千葉さん、土屋さん。噛み合わない掛け合いが絶妙。不明の権化な
真実を知っていそうな部外者，尾方さん。みなを結びつける役をしっかり、個性的な
演技で応え。
[月間一覧］