猫ニャー 第10回公演 「フォーエバービリーブ」
＠下北沢・駅前劇場 (1999/1/29-2/2 7ステージ) 全自由前売り2300当日2500
作・演出：ブルースカイ 照明：山口功一 昔楽：大谷智哉 宣伝美術：湯佐一進
映像：全快娘 映像操作：山形哲也 舞台監督：松草耕治 制作チーフ：笠原直樹
出演：
島田圭子 ：（世界に出て自分のしたいことを自分探し）小沢美津子
崎野雅司 ：（雑誌編集・小沢の同僚・恋人・）伊藤哲平、他
池田エリコ ：（雑誌編集・）猿渡・雰囲気の女、他
加藤美保 ：課長補佐・佐久間先生、他
大里雅史 ：養殖場の人・議長、他
永井裕久 ：（雑誌編集・）遠藤・カレーを待つ客、他
立木恭子 ：天才博士・女優、他
小村裕次郎 ：（雑誌編集・）大林・アラン・中国人、他
池谷のぶえ ：（雑誌）編集長・母親、他
西部トシヒロ：（物まねに全身全霊）シマケン、扇動する人、他
大口誠 ：総責任者・カレー屋店長、他
内山淳 ：キャプテンレフリジャータ、他
小渕美穂 ：意地悪な娘・中国人、他
乙井順 ：カツラがない女・マリー、他
1999/1/29(金)晴れ 7:10-9:00(1'50) 最前列より 客席８割(90?人)
客層：20-30才代中心。女性過半数。
客入れ：今公演、いままでにない盛況のよう。千秋楽は前売完売、当日券は若干で
るものの、事前連絡してほしい旨の掲示あり。空いているのは土曜と日曜Ｓ。後半
の客席は混んできつそう。
整理券は開演１時間前から、前売、当日精算、当日で区分け、10分時差で入場。な
る初日は開場遅れで企画倒れ。整理券が切手サイズと小、無くしそうで不安。
積極的な荷物預かりあり。コートと荷物は別整理券。ちと面倒なるも、どっちか片方
のお客には受け渡し時○。段差をつけた広めの桟敷スペースと後方椅子席。常時
誘導あり、制作も力がはいっている模様。
いつも台本読みたいとおもうねこ。今回もなけれど、ずっと販売しないかしら。
近年出色の脱力ナンセンス劇を掛け続ける猫ニャー、待望の公演。ぴあに大きく
取り上げられ、次回７月は東京芸術劇場（小）で公演とキャパ拡大、ブレイク間近な
勢い。
舞台。モスグリーンの壁、に額縁みたいな木枠。奥の下手側半分が一段高（「台本
通りするとキケンで変更した」ねた用の段取り？）
お話。地球外から悪魔襲来、なんと海老、蟹とか甲殻類だけせん滅開始。とまどう
人類。それも、明後日の議論の果て、対策サミットがだした決定！？で割り切り。
一転、喜び勇んで？浮かれまくり、滑りまくり。そんな中、恋と仕事に疑問な女性
の、自分探しの旅が絡んだりして。
愉快、痛快、大笑い。なんてありきたな感想に収まらない面白さ。ブルースカイの
非凡さ復調、健在な今回。不条理な終末劇、切なげなトレンディドラマ、自分探し
演劇やファンタジーＲＰＧなど、な一見既成エンゲキのスタイル。細部の会話や演
出、骨組な展開はまったく無意味ですっとこどっこい。エンゲキならこうするの必
然性や意味付けを破壊、笑い飛ばす。シニカルさも十二分。クールな真面目顔で、
ぼよよん〜とおとぼけしてるのが◎。
槙原敬之ＢＧＭでいかにも青春ラブドラマ〜
壮絶バトル〜ＲＰＧ大団円の展開とか、日常から解き放たれ飛翔するよな展開
に笑いと快感ねこ。
メチャしながら、進行はスムーズ、テンポよくて観やすい。「鳥の大きさ」のように
自らの劇構造、観客との位置関係を破壊するアナーキーさ、意外性は控えめ。
昔からのファンは物足りないかも。それでも客いじりならぬ、「預かり荷物いじり」
（周りでなんでか整列して踊る。ばかで○）や、便利？な終演後の「電車時刻表」
など脈略ないビデオがすかしてて○。「もぐらたたきの大きさ」での生・山羊登場には
及ばないけど、大ラス、隕石で割れた地球オブジェから飛ぶ生・白鳩はきれいに
決まって○。ストーリーにも引っかけた訳あり演出で、感心もしたりするねこ。
役者。ますます濃く魅力的。無意味芝居を引きたてる巧みな演技がなんともムダで
◎。池谷のぶえ。脱力展開に気合いと気持ち入った演技のとり合わせがなんとも◎。
コントロールされたクールさも○。小村裕次郎。やたらうるうるした瞳、ひたりきった
演技が◎。
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