劇団☆新感線 1999年秋公演「LOST SEVEN」
＠東京 アートスフィア(1999/11/26-12/8 14ステージ）12/8Mは追加公演
11/1-7大阪･ドラマシティ 11/20-21福岡･大野城マドカピア
作：中島かずき 演出：いのうえひでのり 演出助手：坂本聖子
照明：松林克明他 ＰＡ：井上哲司［フォース］他 音効：末谷梓、大木裕介
美術：綿谷文男 小道具：高橋丘蔵他 特殊効果：南義明［ギミック］
イルミネーション：奥田イルミカ他 ヘアメイク：河村陽子
衣装：坂根真美子他 振付：川崎悦子 音楽：岡崎司 音楽部：右近健一
殺陣指導：田尻茂一［アクションクラブ］舞台監督：深見信生、森聡
制作：志賀玲子ほか 企画製作：ヴィレッジ・劇団☆新感線
出演：下記。
1999/11/27(土)晴れ 2:05-4:50PM(80/休15/70) 中段より 客席満員(750人)
客層：20-30才代、前半よりで若い。女性過半数。高揚してる人結構数。
客入れ：当日券。前日5-6PM間、劇場予約センターにて当日券情報の問い合わせ可
（ＨＰ情報：http://www.tennoz.co.jp/） 11/27分は昼夜とも20枚予定とのこと。
マチネ。1ＰＭ販売。販売３時間前・10人列。２時間前・20人列。１時間前・40人列
ここで劇場の人が人数確認。整理のため立って縦列に。ＮＧは告げなかったこと
から、増席が伺え。余りチケットさばきをする人がぼちぼち。販売時で60-70人列。
席は１Ｆ下手最前２列、通路補助１０、後方数席。２、３Ｆもそれなり。全部で
60-70席以上はありそう。開場時間でもまだ買えた模様。係員の連携○、スムース
な客入れなり。折込パンフは歌詞カード兼用。キャスト、スタッフ名掲載が親切。
(11/28（日）は40枚発券、発売１時間半前でほぼその数列とのこと。）
物販。ＬＰレコード用サイズの黒ビニール袋付で販売、親切。
パンフレット（変形A4大・正方形2200） ポスター（1200） Tシャツ（1800）
CD（2800）ロビーで孫悟空のビデオ放映。テレカ（1200） ポストカードセット
（7枚）700 戯曲（リトルセブンの冒険も併録、毎日限定50冊サイン入 2100）
VIDEO 西遊記、スサノオ３、髑髏、野獣郎 ＣＤゴロー、髑髏、バンパイア、
西遊記、轟天２、つかさ号
Patheyグッズ：Ｔシャツ、ふでばこ、ストラップ、携帯ケース、バッチほか
あわボン（内容不明1050） 古田新太「大阪すきやねん」CD 予約受付中
なんといっても、羽野アキ・久々出演が話題。アートスフィアも初登場。劇場、
お店共こじゃれてるけど、もっと庶民な処のが○、と思うねこ。
舞台。どこぞの地下寺院？な妖しいダークカラー。前後２層、中央階段で上がると
正面に尖った開口３つ。下、両袖に新趣向スロープ。タダでさえ勢いづく殺陣場面
に加速効果。
お話。白雪姫をヒント下敷き、養護な戦いに「七人の侍」をはめ込む・元ねた。
「髑髏城の七人」彷彿はさもありなん。今夏のジョブナイル「リトルセブンの冒険」
をぐっとシビアにしたビターテイストな今回。
剣と魔法の世界。魔族と人間の決戦から１０年。スノーホワイトが犠牲となり、
封じた魔法の鏡・セフィロトグラスがなぜか復活。（参考「セフィロトの樹」。
エヴァンゲリオンで公知？。）魔族は鏡の思うがままに領土支配。戦いに大いに
力となった森の勇者達といえば、今はてんでばらばら。報われることなく、むしろ
善悪の均衡を崩した故の災禍に自責の念感じ、あるいは今の無為さに虚しい日々。
なんにせよ、思い出したくない過去なのだ。そんなある日、森にレッドローズ、
鏡と共に封じたスノーホワイトの継母が娘を名乗る子が逃げ込んでくる。城の魔族
に追われているというのだ。直情な１人は１０年前同様、養護しようとする。
しかし、悪夢再びと恐れ、現実を説く者もまたいる。もめてる間にも城から続々と
怪しい者が森にやってくる。さあ、彼女を救うこと是か非か。
「リトル」から物語の主軸をレッドローズに移行。やたら複雑にしない、すっきり
仕上げ。大人向けですからラブロマンス、残酷ですね味わいも入れこみ。
鏡モチーフは共通。アンビバレンツな人の二面性、自己との対峙など深層を
覗かせ、味わい深い物語に仕上げ。歌いながらのたち回りなど、従来のケレン味
たっぷりなとこは健在。
羽野アキ、堂々の復帰。物語は彼女が女王としてどうなるか、周囲は如何に対
するかに集中。だって、裏返し（世界は悪に支配され、七人は絶望する）とわいえ、
白雪姫なんだもん。前半。往時を思い起こさせるコメディアンヌぶりでばたばた。
後半、女王となってからはぐっと凄みをみせ、ぞくぞく。しなやかな動き、伸びやかな
歌の巧さは当然か。トリオ（明星と２人ロゼ）での歌はばっちり決まって、かっちょよし
、気持ちよし。
同時、淋しさに打ちふるえる少女な面の訴えかけから、キャラの複雑さを伺わせる。
虐げられることにさえ慰めを感じる、凍えた心。華奢な花弁をもつ薔薇が棘をもつ
が如く、孤独な心の不安が生む、攻撃性向、支配欲。そんな間に移ろう感情を
ほんわりと映す表情の豊かさ◎。劇団を離れて後の成長がみられて嬉しいねこ。
サブキャラ物語はいつもよか薄目。なれど、泣きが入ったりといい味わい関西風で
旨みあり。本気でお茶目演技の心意気も○。タンロク（京晋佑）。レッドローズと
の悲恋。やさしいばか野郎、その男気にちょっとココロぐらついちゃうよな、美味しさ。
コモン（橋本じゅん）現実を凛として直視する強さ、最愛の者と闘う苦しみが裏打ち
されてて泪。テムラー（小須田）シニカルクールなお兄さんに徹底、笑顔も小憎
らしくて○。レッドローズ別バージョン（村木、カナコ）。ぽんぽんと柄が悪いやり取り
が愉快、素直でよろしいな。ハインリッヒ（粟根）。よくわかんない言動に不条理さあり。
ダークな後味の悪さに口直しスナック忘れず。本気でお茶目してる歌とダンス。
まめに提供するサービス。クドイ精神。けだもの四銃士。律儀な踊り、決めポーズ
のアンサンブルがとほほ。師匠ラゴウ（逆木）。外しつつはまりつつ、外すな食え
ないキャラで笑い取り。皇帝ブラウバルト（右近健一）。とほほ一直線。
衣装、パンフ、アートワーク。ますます気合入り、見事。レッドローズ衣装やら
渋く豪華。パンフ。カラーページ多数で見る喜びも。照明。多量に投入しながら
スムースに決める。いまさらに見事。
出演：（役柄は別途掲載）
羽野アキ・・・・・・・：レッドローズ 京晋佑［第三舞台］・・：タンロク
橋本じゅん・・・・・・：コモン
明星真由美[元双数姉妹]：ホセイ
こぐれ修・・・・・・・：モンゴク
インディ高橋・・・・・：レンジョウ
礒野慎吾・・・・・・・：ハグン 小須田康人[第三舞台]・：アラバック・テムラー公爵
粟根まこと・・・・・・：アイゼン・ハインリッヒ伯爵
右近健一・・・・・・・：皇帝ブラウバルト
村木よしこ・・・・・・：女帝クイーンロゼ・ゴージャス
山本カナコ・・・・・・：女帝クイーンロゼ・デラックス 河野まさと・・・・・・：ドギー・ブレーメン
吉田メタル・・・・・・：ローバー・ブレーメン
川原正嗣・・・・・・・：ニアーゴ・ブレーメン
前田悟・・・・・・・・：コッコ・ブレーメン はだ一朗・・・・・・・：デスグリム・スプラッタ
このまんま林・・・・・：デスグリム・スクラップ 逆木圭一郎・・・・・・：ラゴウ 杉本恵美・・・・・・・：ラプンツェル
中谷さとみ・・・・・・：グレーテル
保坂エマ・・・・・・・：アッカ・ズッキーン
ヒロシ・・・・・・・・：兵士
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