＠天王洲アイル スフィアメックス（2003/12/25-26 2ステージ）
http://www.tennoz.co.jp/sphere/
全自由 一般 前売2500円 当日3000円 学生割引2000円(JCDN・ハイウッドのみ)
テクニカル・ディレクター・照明：アイカワマサアキ 舞台監督：三枝淳
音響：伊東尚司 主催：NPO法人Japan Contemporary Dance Network（JCDN）
共催：スフィアメックス 企画制作：JCDN、踊りに行くぜ！！東京公演実行委員会
協賛：アサヒビール株式会社、トヨタ自動車株式会社
平成15年度文化庁芸術団体人材育成支援事業
出演：
ズンチャチャ（岡山）
三好絵美（松山）
身体表現サークル（広島）
康本雅子（東京）
塩澤典子（前橋）
砂連尾理＋寺田みさこ（京都）
2003/12/26（金）晴 7:06-9:21PM(58/休13/64) 中段下手より 客席満員(150人)
客層：20才代女性最多、おじさん1,2割。在京パフォーマの方、結構数。
客入れ：整理番号なし、開場時30人ほど、整列誘導して一気入場。厚めのクッション
を緩い雛壇においた桟敷5列、後方椅子4列。いずれも千鳥配置。当然、桟敷と椅子席
の最前列から埋まり。気さくな物言いで気が利く男性係員が、順次見やすい席に誘導。
開演10分前頃から客が増え、たちまち満員。中央詰めのお願いあり。荷物預かりあり。
パンフ。B5 4ページ。企画の趣旨、出演者紹介、プロジェクトスケジュール。
物販。シアターガイドの編集さんが、関連雑誌やＣＤ販売。
開演前に、事務局から企画について説明。パフォーマの育成と交流、観客にも出会いと
体験の機会を与えるのが目的。オーディションを経た28?組、11都市で展開。今回は
選抜した6組の特別版。後援、助成はなにがし、など。
長時間も、さまざまをふーんと興味深くみるねこ。期待の康本雅子、砂連尾理＋寺田
みさこ が特出印象、本公演が是非みたいところ。これきりな一発芸な面白さで、
身体表現サークル。お間抜けな動きとリアクション、とほほな感情の現れを笑うねこ。
・ズンチャチャ 誰でも踊れる、共鳴する気持ちをのせる、と珍しいキノコ舞踊団？。
キノコが原宿周辺なおしゃれ感なら、こちらは普遍の下町な親しみ。テーマは夏の
思い出？。躍動するいくつかのユニゾンはお友達遊びを彷彿の楽しさ。不安げな緊縛
されたソロもまた少年少女期ということかしら。
・三好絵美 身体パーツそれぞれでユニゾンダンス。高じると合体して、通常なダンス
ゆっくりとした動き、姿態の美しさでみせるパーツダンスにふーん。
・身体表現サークル。おばか系パフォーマンス。痩身にふんどし一丁と見た目、情けない。
体で遊んでみましたな、子供な突拍子なさ。機械のような動き、それへ悪戯しての
とほほ顛末。機械も時折、嫌気な感情から反撃したりで、笑わせてくれ。
・康本雅子 起床、歩く、音楽、踊る(動く)と、しっかりした構成。個々は意図不明の
わからない面白さ。まさに興味津々。長い手足の昆虫めいた、緊縛された動き、突発
するつぶやき。ファニーだけでは片づけられない、計り知れない闇が不明さに覗く
ようで、ふーむねこ。来年2月のニブロール公演に出演。この不明がどうするのか、
楽しみねこ。
・塩澤典子 顔の表情を髪で隠し、沸き上がる感情を抑制した動きで表す、な印象。
小さな動きの反復が繰り返されるので、頭がぼーとしてくるねこ。身近でみたら、
印象違うかも。
・砂連尾理＋寺田みさこ じゃりおおさむと読む。同じ場にいながら通いそうで通わない
、男女。一貫した物語性はなく、刹那的な絡みがあるのみ。それぞれのとりとめない
動きや展開を興味深く追うねこ。寺田みさこ、しなやか且つ粘り腰の動きが非凡。
彼女のダンスだけでも、本公演がみてみたいねこ。
覚え書き
1.ズンチャチャ（岡山）「ラムネ −夏休みのうた− 予告編」(17分)
振付・演出：須原由光（よしみ）
出演：ズンチャチャ 江口久美子、大高真砂子、下妻裕子、西本千奈美、山口佳子、
山田暢子、須原由光（よしみ）
太鼓叩いて、二拍子リズムでどたどた（必ず片足をべたに地につける独特）と歩いて
くる少女。白Ｔシャツに薄手スカート、ショートカットで夏色の装い。ていうか、
スポーツ部活してる中学生の体。仲間が集まって、群舞開始。珍しいキノコ舞踊団と
いっしょな、誰でも躍れる楽しいダンス。夏木まり（真っ赤な太陽）や、ハービー
ハンコック？の？な、アクティブな曲にのって、飛びはね、また仲良し仕草のユニ
ゾンダンス展開。ラジオ体操、日常の仕草をところどころ取り入れ。ごろごろ転がる
のが多いのは、子供心故？。止まって、カクカクした人形ぶりでどこかしら緊縛の
心。解放と囚われ、この繰り返し。ラストは割烹着の女性がもってきた、ラムネを
飲んで、次回公演「ラムネ」につなげ。
2.三好絵美（松山）「Sinking float」(21分)
振付・出演：三好絵美
横臥し、片足を内側に織り込んだ、不自然姿勢の女性。片手、片足が次第に上がり、
ぴっちりとユニゾンの動き。立ち上がり手と足全体を大きく、あるいは両手の指で
小さく、ユニゾン。手と足が別の意志をもって動く、エロティックなほど柔軟な
ブレイクダンスの体。高じると、激しく振り回しなど、こうなるとやや単調にみえて
面白味は減。終盤、暗転して前に歩いてダンス。
3.身体表現サークル（広島）「範ちゃんへ」(17分)
振付・出演：常樂 泰、竹内雅人 web
双方ともに痩身、ふんどし一丁（紅と白）の男性二人。それぞれ自発する動きにちょ
っかいをだしていく。両手を横にぶんぶんと振り回しているところに、頬をだして
叩かせてみる、とか。機械のように動いているかというとそうでもなく、突然怒りの
感情で反逆したり、痛さを露にしたり。おばかな動きととほほなやりとりの連続に、
場内は爆笑。
休憩13分
4.康本雅子（東京）「夜泣き指ゅ」(18分)
振付・出演： 康本雅子
舞台奥中央、白い布をかぶって仰向けに寝ている。手だけ出し、昆虫めいた動き。首
をだしてもたげ、一瞬念仏を唱える。しばし、じたばたとした後、立ち上がり、手を
中心に昆虫めく、時々声を発する。カットソーシャツの前裾をもたげ、頭に被る。
ブラだけへそだしの格好でうろつく、前列の客(カメラマン)に話しかける。ハワイ
アンが流れ、仰向けで手足をもたげたりして、くねる。基本的になにを考えているのか
、わからないダンス。しかし、変化がある展開は目を離させない。
5.塩澤典子（前橋）「ギギギギファーファーファーボボボボウーウーウー」(16分)
振付・ダンス：塩澤典子
プリントＴシャツ、ジーンズのライブ好き女性の体。ロングヘアーを前に垂らして、
およそ顔がみえない。そんな姿で和製ロック、グラムロックの曲に感じ入るように、
小さく体を動かし、ふるえる。曲を変えても、基本パターンは同じ。最後に顔出しをし
、歌詞を手話しながら、小さく踊り。
6.砂連尾理＋寺田みさこ（京都）「男時女時 short version
第8回パークタワー・ネクストダンス・フェスティバル上演作品・プレ公演」(28分)
振付・出演：砂連尾理、寺田みさこ
男性はなにかを探すように心許ない動き、女性は唯我独尊に思うままの動き。二人は
ふれあいそうでふれ合わない。冒頭、男性一人がとぼとぼ、種々が恋愛について語っ
ているＳＥ。女性はバレエなしなやかさな動きと、舞踏な腰だめの動きを取り混ぜて
変化、留まることなし。後半、絡む動き。舞台下手奥に置かれたピンポン玉を使い。
とっちらかし、男性が集めて女性腹部にあげて、また散らかし。ミサ曲、マンボなど
と曲を変えて、ユニゾンに踊ったり、ほぐれてとりどりになったり。行方しれずに
とどまることをしらない、ペアダンスを繰り広げる。