＠下北沢 ザ・スズナリ(2007/9/20-24 7ステージ)
http://www.honda-geki.com/suzunari.html
全自由 前売3200円 当日3500円 学生前売2300円 当日2600円大学生含む
ペアｱ券5600円
＠名古屋 5/16-20 七ツ寺共同スタジオ
＠大阪 6/27-7/1 ウイングフィールド
草案：北村想 金子務著「アインシュタイン・ショック」全２巻、岩波現代文庫版より
作・演出：はせひろいち 照明：福田恒子 衣装：木場絵理香 音響：荒川素子
舞台美術：ＪＪＣ工房 大道具：栗木己義 舞台監督：岡浩之 宣伝美術：奥村良文
制作：咲田とばこ、中杉真弓 (財)岐阜県教育文化財団助成事業、日本芸術文化
振興会舞台芸術振興事業
出演：
栗木己義 ：石原純（物理学者、歌人）
岡浩之 ：桑木或雄（物理学者）
小関道代 ：寺田寅彦（作家、物理学者）
小山広明 ：田辺元 （哲学者、物理学者）
岩木淳子 ：荒木俊馬（京大生）
荘加真美 熊野てつこ：常川昭二（京大生）
江川由紀 鳥岡寿江 なかさこあきこ：宮崎登美子（京大生）
咲田とばこ：キョウコ
中杉真弓 ：ナツエ
千頭麻衣 鈴木愛子：ケンタ
はしぐちしん[コンブリ団]：山崎先生
蒲公仁：アインシュタイン博士 [個人企画集団＊ガマ発動期]
2007/9/22(土)晴 7:35-9:38PM(2'03)前方下手 客席9割(110人)
客層：20-30歳代中心に大人よりに幅広く。男女半々。
客入れ：ベンチ2列、通路を挟んで椅子席4列ずつ。前後方向の通路ともアクセスが
しやすい配置。折り込みチラシ結構。折り込みパンフ。B5 3ページ。挨拶、配役
スタッフ、予定。次回公演。2月「裸の劇場」再演＠大阪。役者、とりわけ女優の
客演結構。 物販。脚本？円。ＤＶＤなど。 カーテンコール 熱心に拍手つづく
も1回1分。
「タイタニック・ポーカー」(2003）に続く、北村想原案シリーズ、にするのかしら。
舞台。木造の小部屋。壁は黒板で埋められ、数式と落書きがいろいろ。正面黒板脇に
日めくり、ツトム君も帰ったよ！と伝言。上手と下手に小窓、下手には茶器(実は
ビーカー)が置かれ。
お話。大正デモクラシーの勢いに乗り、日本に招聘されたアインシュタイン博士。
全国講義の京都入りを控えた、京都大学の学生控え室。博士の通訳・恋する物理学者
・石原純や、博士と懇意の田辺元が立ち寄り、エピソードを披露。意気盛んな某学生
は博士と対話の機会をもてないかと密に計略を友人と練りはじまる。そんな一部始終
を別の時空間にいるらしい「先生」は「生徒たち」に授業かたがた解説。と、ナチス
に追われアメリカに亡命する10年前、博士がいかに日本人に知的影響を与えたかの
セミノンフィクションの体。やがて、歴史語りは晩年の博士を苦しめた広島、長崎の
原爆投下に及び、2つの時空間はどうしようもない悲しみでリンクする。
アインシュタインの魅力的な人物像、意気盛んな往年の学者達との出会い楽しく。
喪われた広島の子らと賢治作品の喪失感を重ねた陰影あるラストにしみじみ感慨ねこ。
当時の関係者と人間味あふれるエピソードを丁寧にわかりやすく描いてて好感、また
興味津々。時空間越境でちゃちゃ、戯曲賞落選に自虐など楽屋ばらしな遊びも愉快。
事務的、官僚的な今への批判、このよき歴史が敗戦とともになかったものとされた
憤りも潜めて、味わい深し。役者はいつもながら達者、そつなく、時々茶目っ気。
安心して楽しめたねこ。
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