＠下北沢 ザ・スズナリ(2007/9/29-10/8 13ステージ)
http://www.honda-geki.com/suzunari.html
指定席 前売3500円 当日3700円 自由席 前売3200円 当日3400円
平日昼割引 10/4 指定-300 自由-200
作・演出：赤堀雅秋
舞台監督：高橋大輔＋至福団、中村貴彦 照明：杉本公亮 音響：田上篤志[atSound]
舞台美術：福田暢秀 舞台製作：F.A.T STUDIO 宣伝美術：斉藤いづみ
衣装協力：松本夏記[ミシンミックス] 演出助手：武田有史
制作：HOT LIPS 企画製作：THE SHAMPOO HAT
出演：
赤堀雅秋 ：中村健一
野中隆光 ：木島宏
多門 勝 ：小林英明（木島の同僚）
梨木智香 ：小林昭子（英明の妻）
児玉貴志 ：星信夫（英明の同僚）
黒田大輔 ：久保浩平（中村の部下）
滝沢 恵 ：関由美子（警備員の女）
吉牟田眞奈：川村幸子（中学教師）、中村久子（中村の妻）
日比大介 ：青木順一（久子の実兄）
2007/9/29(土)曇 7:05-9:08PM(2'02)前方下手 客席満員(150人)
客層：20-30歳代中心、コアな演劇ファン多いかな印象。男女半々。
客入れ：ベンチ2、椅子10列がぎっちり気味。携帯電源断と上演時間アナウンス
あり。折り込みチラシ結構。折り込みパンフ A5 3ページ。乳首話、配役、
スタッフ、予定。次回公演。来演10月＠スズナリ。 物販。台本1000円。
カーテンコール1回。
PARCO劇場公演に作品を提供など、ステップアップ間近かかな赤堀雅秋最新作。
舞台。リアルな装置を志向してきたいままでと一転。素舞台の周囲に小道具だけの
シンプル。中央にちゃぶ台とか場面毎持ち込み式。照明場所で場面を切り替え、
転換、役者の出捌けは暗がりに露わ。
お話。妻をひき逃げで殺された夫は、事故を起こした男へ復讐の機会をうかがう。
その男、狂気を帯びた鬼畜。利己心の固まり、害をなす者をいたぶることに、罪の
意識はない。というか、生きることに執着心をもっていないやけのやんぱち。被害者
の親族は報復を止めさせようとやっきとなり、鬼畜の周囲は恐怖のあまり、いやおう
なく男の保身＝蛮行の片棒を担ぐことになる。
ガツンとくる黒いテイスト、手応えずっしり。復讐とはなにか、生活とは人生とは
と、ハードボイルドに首根っこをつかまれて問いかけられる体。息が詰まりそうで
たまらない（ほめ言葉）。スズナリの閉空間と濃い闇を最大限に活かしてて、
これもすごい。
闇を従えた復讐を巡る２人は存在感たっぷりも心象不明、語られる物語と心理描写は
むしろ周囲にあり。あぶり出し戦法に不明の中心を描き出して想像力を、度重なる言葉
とカラダのバイオレンスシーンは嫌悪感ら生理を刺激し。生活を巡るささやかな挿話を
多く挿入して、単なる復讐劇にとどまらず。それぞれの孤独と悲嘆、願いを描いて、
物語を豊かに味わい深くして○。
役者。全身全霊。とりわけ赤堀さんのじっとりした目と怒りを抱えた背中に鳥肌ねこ。
[月間一覧］