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 新国立劇場 日韓国交正常化60周年記念公演「焼肉ドラゴン」

 @初台 新国立劇場 小劇場(2025/10/07-27 25ステージ)
 全指定 A席8800円 B席3300円 Z席(当日)1650円
  @韓国 芸術の殿堂(ソウル・アーツ・センター)CJトウォル劇場 11/14-23
  @福岡 J:COM北九州芸術劇場 中劇場 12/6-7
  @富山 オーバード・ホール 中ホール 12/12-13
  @初台 新国立劇場 中劇場 12/19-21 4ステージ

 作・演出:鄭義信 翻訳:川原賢柱 美術:島次郎 照明:勝柴次朗
 音楽:久米大作 音響:福澤裕之 衣裳:前田文子 ヘアメイク:川端富生
 擬闘:加藤 学 振付:吉野記代子 方言指導:岐部公好、田端かや乃
 演出助手:城田美樹 舞台監督:北条孝、大垣敏朗 主催:新国立劇場

               初演   再演(未見) 3演      今回4演
             2008/4/17-27  2011/2/7-20 2016/3/7-27  2025/10/7-27
              10ステージ       19ステージ   25ステージ
              80分/68分       93分/79分   87分/76分

 金龍吉(56 焼肉店 店主)   シン・チョルジン ← ハ・ソングァン イ・ヨンソク
 高英順(42 龍吉の妻)   コ・スヒ  ←    ナム・ミジョン コ・スヒ
 金静花(35 長女)     粟田麗   ←    馬渕英里何   智順
 金梨花(33 次女)     占部房子  ←    中村ゆり    村川絵梨
 金美花(24 三女)      チュ・イニョン  ← チョン・ヘソン チョン・スヨン
 金時生(15 長男)     若松力   ←    大窪人衛    北野秀気

 清本(李)哲男(40梨花の夫) 千葉哲也  ←    高橋努     千葉哲也
 長谷川豊(35クラブ支配人) 笑福亭銀瓶 ←    大沢健     石原由宇
 尹大樹(35 静花の婚約者)  朴勝哲   ←    キム・ウヌ   パク・スヨン
 呉信吉(40 常連客)     朱源実   佐藤誓  櫻井章喜    ←
 呉日白(38 呉信吉の親戚)  キム・ムンシク  ← ユウ・ヨンウク キム・ムンシク
 高原美根子(53長谷川の妻) 水野あや  ←    あめくみちこ  松永玲子
 高原寿美子(50美根子妹  水野あや  ←    あめくみちこ  松永玲子
       ・市役所職員)
 阿部良樹(37 Acc.奏者)  朴師泳   ←    ←       朴勝哲
 佐々木健二(35 太鼓奏者) 山田貴之  ←    ←       崔在哲
 2025/10/08(水)晴 6:31-9:34PM(87/休16/76)最前方中央 客席満員(400人)
 客層:大人中心。男性過半数。
 客入れ:感染対策 手指消毒任意。18列の通常客席。配役表 ロビー置き。
 開演定時20分前に開場、舞台では焼肉宴会中。休憩時間はロビーでミニコンサート。
 頭上でリボンを回して舞い。物販。パンフ B5 1000円 手ぬぐい1320円
 クリアファイル500円 缶マグネット500円 生マッコリ720ml(コースター付)2500円
 キーホルダー880円 肉タオル(肉柄今治タオル))1980円
 フード。「韓国定番お惣菜3点盛合わせ」(キンパ、チヂミ、チャプチェ)900円
 生マッコリ 韓国ソフトドリンク缶、 カーテンコール2回4分。スタンディング。

 2008年の初演、9年ぶり4演。初演、再演、再々演のオリジナルキャストも今回集結。
 舞台。バラックが立ち並ぶ一角にある、半ば露天のホルモン焼肉店。上手に座敷、
 下手に路地の共同洗い場を配し。両端の字幕は前方席だとちょっと見づらいものあり。

 お話。1970年大坂万博前後の高度成長期を背景に、在日韓国人一家の哀歓を描き出す。
 焼肉店の3人姉妹の恋愛騒動、進学校に通う長男の葛藤、そして時代に翻弄されながら
 刹那を生きる喜びに溢れた家族の姿を活写してゆく。

 今日の新国立劇場にはいつものしんとした空気とは違う、どこか懐かしくて、賑やかで
 親しみやすい活気が満ち。開演前からの焼肉の香ばしい匂い、心地よい演奏のリズムが
 広がり、期待を高め。本編に入ると、その熱気は客席全体を巻き込むような全方位的な
 ライブ感を感じさせて、揚るものあり。

 「人類の進歩と調和」をテーマに掲げた万博と対比するように描かれる、在日韓国人の
 抱える悲しみとやるせなさ。現代の世界情勢にも重なり、時代を射抜く再演となり。
 それでも、明日を信じてと結ぶラストは、安易な楽観でも皮肉でもなく、能動的な
 力強さで胸に響き。

 新旧キャストが織りなす、1人ひとりに血が通った闊達で力強い演技が素晴らしく。
 特にオモニ役・コ・スヒさんの肝っ玉母さんぶりは健在で、深い情感あふれる演技に
 心を揺すぶられたねこ。

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