東京タンバリン「ゆがんだ眼鏡」
＠高円寺・明石スタジオ (1999/2/24-28 7ステージ）全自由前売り当日共2500
作・演出：高井浩子 照明：池田圭子 音響：中平美紀[ルネサンスデザイニング]
振付：まん 舞台美術：横田修 宣伝美術：清水ツユコ 制作：藤井恵美ほか
出演：
ペンションの人々
大場靖子 ：咲田華（長女？。尾井と婚約中。年上妻で嫉妬な気がかり）
積 圭祐[方南ぐみ] ：咲田真 （オーナー。由子の夫。籍をいれていないらしい）
高井浩子 ：咲田由子（真と数年連れ添っているが、子供はいない）
佐伯 新[ウクレレ] ：咲田完治（近所に住む真の弟）
坂田今日子 ：咲田真奈（完治の妻。おさななじみ）
瓜生和成 ：咲田一真（真の弟。都会で一人暮らし。映画監督志望）
林田里織 ：内藤明美（バイト。咲田家の兄弟とはおさななじみ）
ペンションの客
福永 淳 ：尾井和彦（華の婚約者。年寄り老けてみえるサラリーマン）
舘 智子[空気ノ機械ノ尾ッポ]：小早川百恵（明美の短大時代の友達。）
伊藤美穂[動物電気] ：人見純子（同上。近じか結婚予定）
岸 伸泱[拙者ムニエル] ：堀越香織（明美の短大時代の友達。）
望月志津子[青年団] ：篠塚実（一人旅。母親が真の父と昔関係ありよう）
田村拓也 ：立花昇（同町内。咲田家の姉妹とはおさななじみ）
秋山建一[青年団] ：遠藤暁（由子の昔の彼。連れ戻しにくるが拒絶される）
1999/2/28(日)晴れ 6:05-7:35PM(1'30) 最前列より 客席超満員(90人)
客層：20才代中心に幅広く。女性過半数。
客入れ：劇場の半分を占める舞台にやや客席せまめ。数人分の桟敷追加。荷物
預かり積極的で○。受け渡しも一括ビニール袋式でスムーズ。
元・青年団の高井浩子が主宰。ねこは前回に続いての2回目。
舞台。キッズ向けブティックな、おしゃれでかわいい部屋。ペンションのリビング
設定で非日常な日常風景にリアリティを。アーチを描いた出入り口と開口をもつ
回廊風廊下。アラビアなお屋敷をかわいくモチーフな。その白い壁、ブルーの柱を
背景に白い床の六角形リビング。黒にネイビーブルーの丸い曲線を描くソファ、
黒いテーブルの調度。壁際のラックに、七人の小人人形、サザエさんと伊豆･箱根
の旅行ガイド、マカロニほうれん草などの本。小太鼓もあり。リビングの外周床は
木目タイル。上手手前には、こげ茶のマッサージ椅子。
お話。伊豆の海が見えるペンション。亡くなった父親の跡をついだオーナー夫婦の
もと、兄弟たちがたずねてくる。姉は年下の婚約者とラブラブに、親類付き合いが
苦手な弟はそうと知らずに。加えて、近所の幼馴染の友人たち、とそのまた友達の
旅行客、先代のオーナーのことを訪ねてきた若い女性客、オーナー妻の元・恋人
など。いろいろとそれぞれの事情を見え隠れさせながら、事も無く過ぎてゆく昼と夜
当人以外には見えない、見たくない、困っちゃうことがぽつぽつと。なにか起こり
そうなのに何も起きない世界。ささくれ立つまでには至らないけど、くすぐられような
感触があって面白いねこ。ニアミスな行き交いを重ねるホンと演出は、さりげ顔で
巧み。ナチュラルな演技のなか、変な動き、楽しげ振りつきで上々颱風と、お茶目
遊びも忘れず。劇場半分以上を使った舞台は、ポップきれいで意気込み感じさせ。
なかなか面白い東京タンバリン、次回も楽しみにしたいねこ。
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